中山市も6月の梅雨の季節が終わり、真夏の季節になり毎日35℃越えの気温が続い
ており、日中の外気は40℃に達しています。ちょうど今の時期は太陽が夏至の南回帰
線まで行った帰りにあたり真上を通過中で陰が真下にある状態です。
夕方から夜にかけても気温はさほど下がらず、朝方の最低気温でも28℃以上を維持
しておりクーラーなしではとても過ごせない状態なのですが、精一機械の工場内にはクー
ラーが効いているはずもなく、試運転に来ていい汗をかいています。
今回はJ-oneブランドの日本向けUV照射装置の最新版の紹介をしたいと思います。
基本的な構造や主要部品の構成等は従来のタイプと大きな変更はしていませんが、安
全性と操作性を中心に見直した物に仕上がっています。
2009年型までのタイプの主な特徴は、日本国内向けに関して、UVトランス(安定器)・
ランプ・コンデンサー等の主要心臓部は日本のGS-YUASAから供給を受けていますが、
中国国内向けや海外向けは中国国内生産の部品を採用しています。
電装関係及び駆動モーター・エアーシリンダーに関しても日本メーカーの部品を取り付け
てあり、日本国内でのメンテナンスに問題ないようにしております。
搬送コンベヤーはテフロン系の特殊ベルトを採用しており、照射器内部でのワークのずれ
や踊りを最小限にする事につながっており、ベルト交換もサイドの支柱をはずす作業で簡
単にできる構造になっています。(搬送形状はベルト式以外にバーコンベヤー方式・メッシ
ュネット方式も提供しております。)
ランプハウスは各ランプ単独の構造になっており、ケーシングはアルミ板の曲げ構造でスラ
イド式に組み立てる構造の為、天板の脱着も簡単でランプ交換も上部からできる構造に
なっています。
緊急停止時やインターロックコンベヤー停止信号により、ランプ反射板が回転してランプ
出力を半減(80W/cmの標準機)し、コンベヤー停止時におけるワークの出火が起きない
システムを採用しています。
主に以上の特徴を持っているUV照射装置は、J-oneブランドとしての2007年の販
売開始からすでに200台を越える台数を出荷しており、日本国内においても同タイプの
装置は約30台位納入されております。
今回2010年型では下記の項目が追加及び改善されました。
1.ランプ点灯状態を目視する為ののぞき窓が本体パネル部にありましたが、各灯全てを
確認することができない事、内部コンベヤーのサイドガイド取り付けの場合は全体の明
かりを確認することしかできない状態でしたので、ランプハウスサイドカバー部の表面ア
ルミ材にJ-oneの切りかきを作り各灯の点灯状態を確認できるようにしました。
2.各ランプの電圧が規定範囲に達しない場合(ランプ寿命や電気的なトラブル・排気風
量過多状態等)に警報がでるようにシステムの回路を追加しました。
3.従来型はサイドの扉が固定式(固定ボルトをはずして開閉できる扉)でしたが、トラブル
時にワークを外部に取り出すのに時間がかかる事から、ハンドルを回して開閉できる構
造に変更して、扉開状態ではランプが消灯する回路を追加しました。(ランプ反射板
回転構造から火災の問題が無いとの判断から、安全性の観点から簡単に開閉できな
い構造としていたが、ユーザーサイドでの取り扱い方法が多様化しているので変更しま
した。)
4.内部の扉側コンベヤーサイドガイド(ワークのずれ防止)がトラブル時のワーク取り出しに
邪魔になる事から、サイド外側に回転して倒せる構造に変更しました。
5.ランプの反射板の角度を調整できる構造(約30度)反射板のピークポイントを若干ずら
す事ができるようにしました。(ランプ高さ調節と同じような効果をねらう為)
上記は一部オプション扱いの物や、客先仕様によっての変更には対応するようにしており、
その他にも細かい部所での変更は随時行っていますが、このように中国での生産を中心に
行っている大きなメリットは生産台数が多く、ユーザーからの要望や使用時での問題点等に
関して、短期間に多く情報が集まり、改善に関しても短期間に対応できる事にあると考え
ております。
今後も私どもADPECグループと精一機械は、一体となってよりよい製品作りを行い、よ
り満足度の高い商品を提供して行きますのでよろしくお願いいたします。