中国の床板(木質フローリング)事情(1)
先月お知らせしましたが、3月11日~13日の3日間、上海の浦東に
ある中国上海市・上海新国際展覧中心にて、第十届中国国際地面材料及
舗装技術展覧会が開催されます。
展覧会の内容に関しては来月ご報告させて頂きますが、今回は中国の
木質系床板(フローリング)業界の情報を少しご報告したいと思います。
精一機械が昨年から、中国国内において本格的に床板塗装設備の営業
活動を始め、昨年広東省の大中木業と言う中堅の床板メーカーにライン
を納入した後、徐々に引き合いが増え始め、今年の4月納入予定で中国で
もトップクラスの大手である、「広東盈彬大自然木業有限公司」からの
受注が決まり、現在精一機械にてサンダー・ロールコーター・フローコ
ーター・UV照射装置・コンベヤー等を製作中です。
この会社は中国では大手の部類だと思いますが、1995年に設立さ
れ、現在中国国内に6工場(広東省・浙江省・上海・云南)が稼動して
おり、工場の総敷地面積は40万平方米・年間生産量は800万平方米
という規模の会社です。
製品は、主にソリッドタイプの床板・合板基材の複合床板で、中国内
とヨーロッパ・アメリカ・日本・韓国等、世界中に輸出されているよう
です。
他に、現在精一機械のラインを導入をほぼ決めていて、一部サンダ・ロ
ールコーター等をすでに納入している床板メーカーで、精一機械と同じ
広東省中山市に本社工場を持つ、新生活家木業製品(中山)有限公司、
年間生産量が500万平方米の規模の会社ですが、次々と新規工場建設
を計画しているようです。
このように、これらの大手の床板メーカーは、広東省をベースとした
ところが多く、香港系・台湾系のようで、その資本力を基に年々30%
台の販売規模を増やしており、設備投資も積極的に行われてるようです。
現在まで、ほとんどの加工機械・塗装設備は台湾製・ヨーロッパ製を
導入しており、ここに来て品質面・生産性を重要視し始めたのだと思い
ますが、ヤスダコーポレーションの高速テノーナーを導入したり、精一
機械の塗装ラインの導入を決めたりしてきています。
今後の課題としては、中国国内での特に都市部での人件費が上がって
きている関係から、ラインの自動化・省力化が進んでいくと考えられて
おり、又、デザイン面においても多様化してきている中で、品質面でも
加工精度や塗装面の仕上がりを重要視してきていることは間違いなく、
高精度の設備導入を基に世界中の床板を全て中国国内で生産する規模ま
でこの業界が発展して行くのではないかと思えるほどの勢いがあること
は間違いないと思われます。
今後も、中国国内の床板メーカーの情報等もう少し突っ込んだ形でレ
ポートできるようにしたいと考えております。
2008年03月10日
車田 修