■住宅関連情報/2024年7月 ■        過去の住宅情報
<住宅、リフォ-ム、ロ-ン、建材・住設・家具・合板・木材、建築・ゼネコン・不動産、塗料・素材、環境、アジア>

住宅関連
  1. 住宅着工動向:国土交通省情報/2024年6月の新設住宅着工戸数-前年同月比6.7%減の66,285戸と対前年比で2カ月連続の減少。季節調整後の年率換算は765,000戸で前年同月比5.9%減、2カ月の減少。※国土交通省7-31/24配信
  2. 住宅着工動向:同上/種別-持ち家は19,181戸で前年同月比5.6%減、31カ月連続の減少。貸家は28,233戸で同6.2%減、2カ月連続の減少。分譲住宅-18,361戸で8.6%減、2カ月連続の減少。うちマンションが8,242戸で同2.1%減と3カ月ぶりの減少、一戸建て住宅は10,007戸で同13.8%減と20カ月連続の減少となった。※同上
  3. マンション着工動向:不動産経済研究所情報/2024年上期(1-6月)の首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)の新築分譲マンションの供給戸数-前年同期比14%減の9066戸。減少は3年連続で20年以来の1万戸割れ。工費上昇で不動産デベロッパ-が採算を見極め、供給が減少。下期の供給戸数予想/前年同期比13%減の1.9万戸。※日経7-23/24P12
  4. マンション着工動向:同上/東京23区の供給戸数-32%減。東京23区が全体に占める比率は37%で4割を下回るのは16年ぶり。神奈川県や千葉県は前年同期を上回った。→首都圏の平均価格/13%減の7677万円。東京23区の平均価格/2年連続で1億円超となる1億855万円。※同上
  5. 住宅:住宅価格/東京カンテイ情報-6月の新築小規模戸建て住宅の平均希望売り出し価格は東京23区で前月比1.1%高い1戸7191万円。上昇は2月連続。品川区や目黒区などで高額の物件が出たため全体の結果を押し上げた。※日経7-11/24P17
  6. 住宅:住宅価格/同上-調査対象は敷地面積が50㎡以上100㎡未満の新築木造一戸建て(土地含む)で、最寄りの駅まで徒歩30分以内またはバスで20分以内の物件。市場/住宅価格の上昇で実需層の買い控えが起き、ハウスメ-カ-の価格調整が起きていると言われている。一方で立地のいい物件は価格の上昇が続く。※同上
  7. 住宅:住宅価格/同上-首都圏は0.2%高の5352万円と5カ月連続で増加、上昇率は縮小。都府県別/東京都-6394万円と横ばい。神奈川県-4.6%安の4745万円と下落。千葉県-0.4%高の4350万円。埼玉県-2.4%高の4422万円。※同上
  8. 住宅:住宅価格/同上-近畿圏(2府4県)の平均価格は0.1%高の3926万円と上昇に転じた。大阪府が0.1%高の3874万円と反転上昇。京都府は0.5%高の3907万円と上昇した。愛知県は0.7%安の3728万円と下落に転じた。※同上
  9. 住宅:マンション賃料/東京カンテイ情報-6月の分譲マンション賃料は東京23区で前月比0.7%高い1㎡あたり4336円。上昇は2カ月ぶり。調査開始の2004年1月以来の最高値更新。分譲マンション賃料/住戸を持ち主が貸し出す際に設定する料金。専有面積30㎡未満の住戸や事務所・店舗を除くファミリ-タイプを対象に月額の平均賃料を集計。※日経7-18/24P20
  10. 住宅:マンション賃料/同上-マンションや戸建ての価格が高くなったことで、購入を見送る動きが強まり賃貸の需要が高まっている。首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)全体/賃料-前月比0.3%高い3669円。東京都/0.8%高い4212円。埼玉県/4.4%高い2186円。近畿圏/1.1%高い2338円と6カ月連続で上昇。※同上
  11. 住宅:タマホ-ム/2024年5月期連結-経常減益。売上高2477億円(前期/2560)、経常益128.77億円(同/134.77)、利益87.52億円(同/87.15)。25年5月期連結見通し/売上高2350億円、経常益138.00億円、利益92.00億円。純利益/5%増。資材高騰で住宅需要が低迷する中、商品構成の見直しやコスト削減で利益率を高める。※日経7-12/24P16,19
  12. 住宅:清水建設/20年以上前に仙台市で施工したマンション1棟で、地震の揺れで建物が損傷しないよう設ける隙間「構造スリット」が不足していることが分かった。同社情報/原因は不明で、今後構造スリットの設置工事をする。構造スリット/柱と壁の間に設ける数㎝の隙間。無作為に85カ所調査、うち74カ所で構造スリットが存在しなかった。※日経7-18/24P17
  13. 住宅:中央日本土地建物グル-プ(2020年/みずほ銀行系の日本土地建物グル-プと中央不動産グル-クが経営統合)/27年3月期までに都心部での大規模再開発やマンション販売、海外投資などに5000億円を投資する方針だ。金利上昇など市場には不透明感が漂うが、不動産は活況が続いている。積極投資で市場の成長を取り組む。※日経7-25/24P15
  14. 住宅:同上/★住宅事業-分譲マンションの供給戸数を現在(500戸)から6割増やし、年800戸とす。16年から手掛けるマンションブランド「バウス」の認知度が高まったとして、大幅に増やす。建材費の上昇で新築マンションの供給が減少傾向にあるが、価格転嫁をしやすい東京23区を中心に土地を仕入れている。パワ-カップルなどの需要を取り込めるという。※同上
  15. 住宅:同上/★海外投資-拡大する。同社は米国で賃貸住宅やシニア向け住宅の開発、中古住宅のリノベ-ションなどに取り組んでいる。海外資産の残高/150億円だが、これを4倍となる600億円まで引き上げる。物流施設など、これまで扱ってこなかった分野にも投資範囲を拡大する。※同上
  16. 住宅:三井不動産/29日-東京都港区・西麻布に建設した高級老人ホ-ム「パ-クウェルステイト西麻布」をメディアに公開した。超高齢化社会の商機を探り、「終の棲家」を軸に富裕層を取り込む。全400室で10月に開業する旗艦物件だ。同社/後発組みだが、西麻布を含む3つの高齢者向け住宅を新たに発表。年内に6物件、約2600戸体制へ。※日経7-30/24P13
  17. 住宅:同上/料金-75歳で1LDK(約49㎡)の部屋に1人で入居する場合、一時金は1億5000万円。加えて共益費とサ-ビス料として月25万円ほど必要。130㎡の部屋に2人で入居する場合、一時金は約5億4000万円。月額の支払いは54万円弱。温水プ-ルやフィットネス施設など完備、ダイニングは帝国ホテルのシェフが手掛ける食事が楽しめる。※同上
  18. 住宅:同上/既に約4000件の問い合わせを受けたという。嘉村社長/「(分譲マンションが)今後も増えていくということは正直ないと思う」という環境下、老人ホ-ムは成長期待の高い市場。高齢化社会の日本でノウハウを蓄積すれば、将来の海外展開も視野に入る。高齢者向け住宅/東急不動産系の「グラングレ-ル」や野村不動産系の「オウカス」などが先行。※同上
  19. 住宅:マンション管理費/東京カンテイ情報-2023年の首都圏の新築マンション管理費は1戸(床面積70㎡)あたり月20,358円と前年比4.1%上昇。調査を開始した14年以来、初めて2万円を越えた。修繕積立金を合わせると年間で約35万円、都区部では40万円を超える。調査/首都圏や関西、中部を対象に調査。1戸の専有面積30㎡以上。※日経7-3/24P1
  20. 住宅:中古住宅/東京カンテイ情報-6月の中古マンション平均希望売り出し価格は東京都心6区(千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷)で、前月比1.1%高い70㎡あたり1億2058万円。17カ月連続の上昇、1億2000万円に達したのは2004年1月の調査開始以降初めてで過去最高となる。※日経7-25/24P19
  21. 住宅:中古住宅/同上-調査は専有面積30㎡未満の住宅や事務所・店舗用を除く、ファミリ-タイプが対象。円安を背景にした海外からや株高などを受けた国内の投資マネ-流入が続き、都心の中古マンション価格が上昇している。東京の幅広い地域でも取引が堅調。※同上
  22. 住宅:中古住宅/同上-東京23区は前月比1.2%高の7475万円。新築マンションの価格上昇に伴い、都心の中古マンションに引き合いは強い。売り手のオ-ナ-/強気の価格設定をするとともに、さらなる上昇を見越して物件を出し渋る動きもあるという。※同上
  23. 住宅:中古住宅/同上-首都圏全体は前月比横ばいの4629万円。都県別/東京都-0.8%高の6532万円、神奈川県-0.3%高の3610万円、埼玉県-0.9%高の2903万円、千葉県-0.8%安の2693万円。神奈川県・埼玉県・千葉県/前年同月比では、それぞれ1.6%安、4.3%安、4.0%安と振るわなかった。※同上
  24. 住宅:中古住宅/同上-6月の流通在庫は都心6区が3127戸と前月より72戸減った。東京23区も13,017戸と前月より180戸少なく、4カ月連続で減少。※同上
  25. 地価:国税庁情報/コロナ禍からの不動産市況の回復が加速している。2024年1月1日時点の路線価/29都道府県で平均値が上昇して、前年の25から拡大した。訪日外国人の増加や各地で進む再開発、半導体工場の誘致が地価を押し上げている。全国平均/前年比2.3%上昇で、伸び率は前年から0.8ポイント拡大。※日経7-2/24P5
  26. 土地:国土交通省/空き地の緑地転用-優遇策。商業施設やマンションと近隣の空き地を一体開発すれば、開発業者や空き地の所有者が優遇策が受けられるようにする。容積率の緩和や固定資産税の減免を検討する。全国で急増する空き地を緑地などに転用して有効活用し、市街地や住宅地の活性化につなげる。※日経7-21/24P1,3
  27. 土地:同上/関連法案-2025年通常国会に出し、早期の実施を目指す。総務省の住宅・土地統計調査情報/2018年に世帯が保有する空き地-全国で1364平方km。08年比で2倍超に膨らんだ。東京都の面積(約2200平方km)の6割に相当。近年は郊外地域で住宅の空き地を資材や廃品置き場に変える動きも見られる。こうした例は周辺の生活環境の悪化につながる恐れがある。※同上
住宅リフォーム関連
住宅ロ-ン関連
  1. 住宅ロ-ン:りそな銀行と埼玉りそな銀行/7月から住宅ロ-ンの団体信用生命保険(団信)の上限額を従来の2億円から3億円に引き上げた。都心部のタワ-マンションなど住宅価格の高騰に伴い借入金が増えていることに対応。りそな銀行情報/大手銀行の団信の保険上限は2億円が多く、3億円台は最高水準という。※日経7-2/24P9
  2. 住宅ロ-ン:ソニ-銀行/変動型の住宅ロ-ンの基準金利を8月から0.2%上げ、年2.007%にすることを決めた。引き上げは2010年10月以来、14年ぶり。現在の最優遇金利0.297%、0.2%上げ0.479%になる。住信SBIネット銀行やイオン銀行、auじぶん銀行も変動型の金利の引き上げに動いており、その流れが広がっていく可能性がある。※日経7-23/24P8
建材・住設・家具関連
  1. 建材:大建工業/カナダの同業のパノラムインダストリ-ズを買収した。買収額と今後の設備投資額の合計/100億円前後。パノラム社/家具の表面材などに使う「メラミン化粧板」と呼ばれる木質建材を手がける。カナダ中東部のオンタリオ州に工場を持つ。大建工業/建材の製品群を拡げる。パノラム社の販路を活用し、北米で大建工業の建材も拡販する。※日経7-3/24P15
  2. 建材:大建工業/同上-2日付で大建工業と伊藤忠商事の米子会社が共同でパノラム社の全株式を取得。パノラム社の工場ではメラミン化粧板に加えて大建工業が開発する木質建材も生産する。2027年3月期にも生産を開始し、北米の家具メ-カ-などに販売。大建工業/2023年12月に伊藤忠の完全子会社になった。※同上
  3. 建材:大建工業/2024年3月期の海外売上高-450億円。その約半分を北米が占める。26年3月には5割増の665億円とする目標を掲げており、北米事業の強化が課題になっている。※同上
  4. 建材:鋼板/薄鋼板3品種(熱延、冷延、表面処理)の5月末のメ-カ-・流通在庫(速報値)-411万9000トンと4月末比2000トン(0.05%)増。増加は2カ月連続。5月の大型連休で工場向けの出荷が減り、在庫が増加。在庫の増え方/2023年5月末(前月末比2.0%増)などに比べ5月としては小幅にとどまった。※日経7-4/24P26
  5. 建材:建設用鋼材/普通鋼電炉工業会(普電工)情報-2024年度の鉄筋用小形棒鋼の需要(国内向け出荷)予測は前年度比.5%減の635万トンになる。デ-タのある1991年度以来の過去最低を2年続けて更新。最大の用途である建築で人手不足などを背景に工事が遅れ、鉄筋の需要が低迷している。※日経7-9/24P21
  6. 建材:建設用鋼材/同上-鉄筋用の小形棒鋼は鉄筋コンクリ-ト(RC)の補強材に使う。用途のうちRC造のビルやマンションなど建築向けが7割を占める。24年度の需要/10年前比2割減、過去最高だった91年度(1212万トン)からは半減する見通し。主因/建築向け需要が振るわないことだ。※同上
  7. 建材:建設用鋼材/東京製鉄-8月契約分の鋼材価格を全品種で据え置く。国内では建設向け・製造業向けとも需要が引き続き弱い。海外市場では中国産の鋼材に過剰感があり相場を押し下げている。鉄スクラップの価格など製鉄コストは高止まりするが、値上げは難しいと判断した。全製品での据え置きは6カ月連続。※日経7-17/24P19
  8. 建材:建設用鋼材/「ときわ会」情報-6月のH形鋼の出荷量は60,900トンと2022年1月以来2年半ぶりの低水準。人手不足で中小案件を中心に建築工事が進まず、建材の需要が弱い。在庫率/3.63カ月と、デ-タ-で比較可能な19年以降で最高。※日経7-19/24P19
  9. 建材:建設用鋼材/同上-6月の出荷量は前月(64,200トン)から5.1%減。前年同月比では18.4%減少。出荷減にあわせて入荷量も抑えており、6月は51,000トンと前月比7%減。国土交通省の建築着工統計/5月の着工床面積-鉄骨造の建物で275万㎡と前月から27.5%減。工事現場の作業員のほか、設備関係の施工事業者も不足。※同上
  10. 建材:ステンレス/日鉄ステンレス-7月契約分のステンレス冷延薄鋼板の一般流通(店売り)向け価格でクロム系を1トンあたり5000円(1%強)引き上げる。クルム系の冷延薄鋼板の値上げは3カ月連続。円安が進み、円建てでの原料調達価格が上がったことを反映。ニッケル系の冷延鋼板と厚中板/価格を据え置いた。※日経7-5/24P19
  11. 建材:ステンレス/建設資材や家電、自動車部品などに使うステンレス鋼板の流通価格が約2年ぶりに値上がりした。原料であるニッケルやクロムの相場上昇を受けたメ-カ-の値上げが、一般流通(店売り)市場で転嫁された。流通企業/人件費高などでさらなる値上げを目指すが、国内需要の弱さや安価な輸入製品の流入が障害になっている。※日経7-20/24P17
  12. 建材:ステンレス/ニッケル系の代表品種「SUS304」の流通価格(東京地区、厚さ2mm品)-1トン665,000円前後と、前月から約15,000円(2.3%)上昇。前月比で価格が上がるのは2022年8月以来。クロム系鋼板の指標の「SUS430」/同様に1トン約15,000円(3.8%)値上がりし、415,000円前後となった。コストプッシュ型の値上げが国内の流通市場で浸透。※同上
  13. 建材:ステンレス/財務省の貿易統計-5月の冷延鋼板の輸入量は18,000トンと前年同月から62.8%増、なかでも中国材は7900トンと73.9%増。中国材はニッケル系でも「安い物だと1トン40万円台で出回っている」(流通大手)。ニッケル相場/足元で前月から5%ほど安く、約5カ月ぶりの低水準。円安進行も落ち着く。ステンレス鋼板の一段高の勢い鈍そう。※同上
  14. 建材:産業資材/鉄鋼や化学で主要資材の輸入が増勢を強めている。景気不振の中国が過剰に生産した安価な鋼材や合成樹脂(プラスチック)がアジア市場に出回り、アジアで余ったものが日本に流入。円安局面は輸入を抑えられやすいが、足元では歯止めになっていない。安い輸入材の流入/輸入品シフトや国内品市況の悪化に警戒感。※日経7-17/24P19
  15. 建材:産業資材/鉄鋼の輸入-春先から大きく増加。日本鉄鋼連盟集計/普通鋼鋼材の輸入量-412,090トンと前月比7%増え、4月はさらに10%増加。5月は427,250トンと3カ月連続で40万トンの大台を上回った。国内の普通鋼鋼材生産量の1割弱相当。うち中国材/3月-78,514トンと前月比1.9倍に急増。4月はさらに3割増。増加顕著。※同上
  16. 建材:産業資材/化学も同様だ。財務省の貿易統計/汎用合成樹脂のポリスチレン(多泡性のものを除く)の1-5月の輸入量-6674トンと前年同期比56%増。低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニ-ルなどの汎用樹脂も前年同期を上回る。2024年1-5月の平均輸入単価/ポリエチレン-1kg196円。国内メ-カ-製品の相場は300円台。※同上
  17. 建材:産業資材/景気に敏感な素材、燃料などの国内企業間取引価格をもとに算出する日経商品指数42種(1970年=100)が2カ月連続で低下。7月末/266.850と、6月比で2.1%下がった。中国景気への警戒感から、連動性の強い非鉄金属や石油製品が売られ、指数を押し下げた。非鉄金属/6月末から8.3%低下。※日経8-1/24P23
  18. 建材:「発電するガラス」/パナソニックホ-ルディングス-次世代太陽電池の本名とされる「ペロプスカイト型太陽電池」事業に2026年に参入する方針を示した。28年までとしていた従来計画を前倒しする。自社開発したペロブスカイト型太陽電池と、住宅の建材を組み合わせ「発電するガラス」の用途を開発する。将来的に数百億円の事業に育てる。※日経7-26/24P15
  19. 建材:三協立山/2024年5月期連結-最終赤字。売上高3530億円(前期/3703)、経常益38.80億円(同/34.19)、利益▲10.19(同/16.30)。25年5月期連結見通し/売上高3600億円、経常益30.00億円、利益15.00億円。最終損益/黒字化-能都半島地震での工場被災で計上した特別損失(約20億円)の影響がなくなる。※日経7-12/24P16,19
  20. 建材:ノダ/2024年5月中間期連結-赤字。売上高329億円(前年同期/353)、経常益6.92億円(同/26.91)、利益▲16.45億円(同/15.65)。24年11月期連結見通し/売上高-720億円、経常益30.00億円、利益18.00億円。※日経7-13/24P14
  21. 建材:岡部/2024年6月中間期連結-最終黒字化。売上高318億円(前年同期/380)、経常益19.34億円(同/20.74)、利益13.39億円(同/▲1.16)。24年12月期連結見通し/売上高700億円、経常益44.00億円、利益28.00億円。※日経7-27/24P19
  22. 家具:IKEA/スウェ-デンの家具大手イケアの日本法人のイケア・ジャパン-マットレスなどの家具や雑貨70品目以上を値下げした。値下げ幅/最大で63%。インフレが進むなか、低価格志向の消費者の需要を取り込む。マットレスのほか枕やぬいぐるみ、包丁なども対象とした。※日経7-12/24P13
合板・木材関連
  1. 合板:農林水産省/合板統計情報-住宅の壁や柱などに使う国産針葉樹合板の6月末の在庫量は前月比4.7%増の196,630立方m。増加は3カ月連続。主用途の木造住宅の着工が振るわず荷動きが停滞。主要な合板メ-カ-/生産を能力の8割程度に抑えているとみられ、生産量は前月比0.1%減った。※日経
  2. 木材:輸入木材/農林水産省情報-住宅用の木材のうち輸入品の値上がりが目立っている。6月の平均価格/欧州産材-国産材に比べて約1割高い水準で推移。円安や海上物流費の上昇を背景に商社の仕入れコストが上がっている。値下がりが続く国産材に引き合いが強まっている。出荷も同1.0%少ない。※日経7-13/24P18
  3. 木材:輸入木材/同上-壁を支える部材として使う間柱の取引平均価格は、欧州産のホワイトウッド(3㎝✕10.5㎝✕3m)が、6月時点で1立方mあたり93,400円。前年同月比1%高い。用途と規格が同じ国産スギ材の価格を11%上回る。欧州/建設需要が鈍化、現地の製材所が減産していることも、相場を押し上げる要因になっている。※同上
  4. 木材:国産材/同上-国内の住宅市場の冷え込みで価格は弱含み。国産スギ間柱/6月の価格-1立方mあたり84,200円と5月比で1%下落。前年同月比では7%安と下げ足を早める。2024年に入り/木材の流通関係者からは、値ごろ感のある国産材に引き合いが出ているとの見方が増えている。外国産材と国産材の値動き/要注視。※同上
  5. 木材:輸入木材/日本木材輸入協会情報-住宅の柱や梁などに使う輸入木材の在庫が再び増加基調になった。東京地区の6月末時点の在庫量(針葉樹製品。集成材含む)/5カ月連続で前月より増加。国内の住宅向けの需要が振るわず、出荷が進まない。荷動きの鈍さを受け、北米産は価格上昇が一服した。※日経7-24/24P17
  6. 木材:輸入木材/同上-輸入木材の在庫は北米産、欧州産、ロシア産の合計が、6月末104,770立方mと5月末比5%増。10万立方mを越えるのは2023年4月以来1年2カ月ぶり。直近で在庫が少なかった1月末比では3割多い。6月末の在庫はとりわけ欧州産が5月末比7.5%増えた。※同上
  7. 木材:輸入木材/同上-荷動きの鈍さは価格交渉にも響く。ツ-バイフォ-住宅の壁などに使うカナダ産SPF(トウヒ・マツ・モミ類)/7-9月期の日本向け規格(Jグレ-ド)価格-1000ボ-ドメジャ-(BM=2.36立方m)あたり595-605ドル(海上運賃込み)前後と4-6月期と同水準。据え置きで決着するのは1-3月以来で、上昇が一服した。※同上
不動産・建築・ゼネコン関連
  1. 不動産:オフィスビル/三鬼商事情報-6月の東京都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)のオフィス平均空室率は前月比0.33ポイント低い5.15%。本社移転や館内増床の動きが加速し、2カ月ぶりに低下。5区全体の平均募集賃料/前月比35円(0.18%)高い1坪(約3.3㎡)あたり19,979円。上昇は5カ月連続。※日経7-14/24P17
  2. 不動産:オフィスビル/同上-渋谷を除く4区で空室率低下。千代田区/0.16ポイント低い2.93%、中央区/0.36ポイント低い6.01%、港区/0.60ポイント低い7.16%、新宿区/0.44ポイント低い4.36%。一方、渋谷区/0.35ポイント高い4.48%だった。背景/オフィスの底堅い需要だ。企業移転による強いオフィス需要を背景に賃料を上げる事業会社も増加傾向。※同上
  3. 不動産:ヒュ-リック/2024年6月中間期連結-増収増益。売上高2048億円(前年同期/1839)、経常益648.56億円(同/622.00)、利益441.30億円(同/441.17)。純利益/微増。過去最高を更新。オフィスビルの賃貸需要が底堅く、訪日外国人の回復でホテル・旅館事業も伸びた。24年12月期連結見通し/未発表。※日経7-27/24P16,19
  4. 建築:建築費/建設物価調査会情報-6月の東京地区の建築費指数はマンション(鉄筋コンクリ-ト造)が2カ月続けて過去最高を更新。型枠をつくる専門作業員などの人件費が上がり、建築費を押し上げた。同調査会/建物の種類別に工事原価を指数化し、毎月公表。コストアップが続けばマンションの販売価格がさらに上がる可能性がある。※日経7-12/24P17
  5. 建築:建築費/同上-★マンションの建築費指数(速報値、2015年=100)は131.5、5月比で0.7%、前年同月比では6.7%上昇。指数の内訳では、型枠工にかかるコストが前月比の上昇に最も寄与。マンション以外の指数も過去最高/★オフィスビル(鉄骨造)-前月比0.5%高の132.5、★工場(同)-0.6%高の132.3、★住宅(木造)-0.2%高の137.6。※同上
塗料・素材・原油関連
  1. 原油:日本がサウジアラビアから輸入する原油(DD原油)の価格/2カ月連続で下落。代表油種「アラビアンライト」の6月積み価格/1バレル85.42ドルと、5月積み比0.54ドル(0.6%)安くなった。6月初めに一部の産油国が減産縮小を決め、原油需給が緩むとの見方が広がったためだ。アジア指標のドバイとオ-マン原油の平均価格/低水準。※日経7-2/24P19
  2. 原油:原油価格が下落している。19日/米ニュ-ヨ-ク市場で米原油指標のWTI先物価格は一時前日比3%安の1バレル80.07ドルをつけた。6月中旬以来およそ1カ月ぶりの安値。中東情勢の緊張が緩和するとの見方や中国の景気減速が意識されている。もっとも下落が長く続くとの見方は少ないようだ。※日経7-23/24P9
  3. 素材:塩化ビニ-ル樹脂(塩ビ)/塩ビの輸出価格-2カ月連続で上昇。国内大手メ-カ-の7月積み価格/インド向け-1トン1050-1090ドルとなり中心値は前月比170ドル(19%)上昇。中国向け-1トン820-830ドルと、中心値は同15ドル(2%)上昇した。コンテナ船のスペ-スが逼迫し、運賃が高騰した影響が大きい。※日経7-9/24P21
  4. 素材:塩化ビニ-ル樹脂(塩ビ)/国内メ-カ-が値決めの参考にする台湾塩ビ大手の輸出価格-インド向けは1トン980ドル程度、中国向けは820ドル程度。前月に比べインド向けは150ドル(18%)、中国向けは25ドル(3%)それぞれ上昇。大幅な値上がりは、24年6月積みに続きコンテナ船運賃の上昇を反映したものだ。※同上
  5. 素材:ナフサ/石油化学製品の基礎原料となるナフサの国産価格が2四半期ぶりに上昇。30日に決まった4-6月期の価格/1-3月期に比べ9%高い。アジア市場のスポット価格の上昇や円安の進行を反映。高値水準が続き、化学製品の価格に上昇圧力は根強い。国産ナフサ/輸入原油を国内で精製した際にできるナフサ、国内使用量の4割程度。※日経7-31/24P23
  6. 素材:ナフサ/同上-4-6月期の国産ナフサ価格は1kℓあたり79,000円でほぼ確定。原油価格の高騰で8万円を超えていた2022年7-9月以来、7四半期ぶりの高値を付けた。石油化学業界/ナフサ高に加え、物流費や人件費、プラント修繕費などのコスト増加分を転嫁する動きも広がっている。※同上
  7. 塗料:川上塗料/2024年5月中間期連結-減益。売上高29億円(前年同期/29)、経常益0.83億円(同/1.01)、利益0.58億円(同/0.76)。24年11月期連結見通し/売上高65億円、経常益2.56億円、利益2.20億円。※日経7-12/24P19
  8. 塗料:遮熱塗料/2024年夏も猛暑が予想されるなか、建物の屋根などに特殊な塗料を塗って室内の温度を下げる「遮熱塗装」の法人需要が伸びている。★自動車会社から請け負うIES(京都市)/遮熱塗装の売上高が3年で倍増し、★大型車両を塗装するデサン(さいたま市)/問い合わせ数が5年前の3倍以上。※日経7-12/24P14
  9. 塗料:遮熱塗料/同上-従業員の環境改善と脱炭素の両面で引き合いがある。遮熱塗料市場/関西ペイントやエスケ-化研などの上場企業から中小企業まで、10社超のメ-カ-がひしめく。遮熱の方法/まちまち。コ-ティングメディアの調査情報/遮熱塗料の国内市場-23年に約158億円と5年前より3割超伸びた。屋根型遮熱材も活躍。※同上
環境関連
  1. 脱炭素:鹿島/大気中のCO2をコンクリ-ト内部に固定する製造法を年内にも始める。CO2を空気から直接回収する技術を活用して、純度の高い気体のCO2を固まる途中のコンクリ-トに閉じ込め、固定する。CO2排出量を既存品の約1/4に抑えた。※日経7-12/24P13
  2. 脱炭素:太平洋セメント/CO2を廃棄コンクリ-ト(粉末にして)に混ぜ、高強度のコンクリ-トブロックに再生する技術を開発した。東京大学や東京理科大学と共同で研究した。建設分野ではコンクリ-トにCO2を固定化・吸収させる技術に注目。共同研究チ-ム/空気中のCO2とコンクリ-トの廃材を使った建築材料の開発に取り組む。今後は実用化を目指す。※日経7-30/24P15
アジア関係/その他
  1. アジア:中国/不動産大手の万科企業-2024年6月中間期(1-6月)の最終損益は70億~90億元(約1600億~2000億円)の赤字になったようだと発表。前年同期/98億元の黒字。中間期の最終赤字/上場以来初。不動産の市況悪化が続き、開発案件の利益率が低下した。在庫消化のため/値引き販売-採算を悪化させた。※日経7-12/24P16
  2. アジア:中国/東京建物-中国不動産開発大手の万科企業が貴州省貴陽市で手掛ける住宅開発計画に1億480万元(約23億円)出資したと表明。同社/2011年に万科と戦略的業務提携を締結しており、万科に開発協力する。名称「万科都会印象」/敷地面積26,645㎡、全589戸、26年完成予定。東京建物の出資比率/40%。※日経7-26/24P10
  3. 海外:米国/共英製鋼-米国で建設用鋼材の生産を拡大。テキサス州にある工場に新棟を建設し、2027年以降に老朽化した施設から生産を移管。総投資額/約345億円。鋼材の年間生産能力/現在より2割多い約30万トンになる。主に建築・土木に使う鉄筋用鋼材を生産、米国のインフラ整備などの需要を取り込む。ベトナムでも事業拡大。※日経7-20/24P15
  4. アジア:韓国/統計庁情報-2023年の国内総人口は前年比0.2%増の5177万人と3年ぶりに増加に転じた。労働目的などで居住する外国人の流入が増え、少子化による韓国人の人口減少を補った。23年11月1日時点の総人口を調査。※日経7-30/24P
  5. アジア:韓国/同上-増加をけん引したのは外国人で、前年比10.4%増の193万人。国内に3カ月以上滞在する外国人を指し、総人口の3.7%となった。外国人増加率の内訳/ベトナム人が前年比18.1%増、タイ人は16.8%増。統計庁/「労働目的で居住する外国人や帯同家族が増えた」と分析。※同上
  6. その他:外国人材/国際協力機構(JICA)など-政府がめざす経済成長を達成するには2040年に外国人労働者が688万人必要との推計をまとめた。人材供給の見通し/591万人で91万人が不足する。国際的な人材獲得競争が激化するなか、労働力を確保するには受け入れ環境の整備と来日後のつなぎ止めが重要だ。※日経7-4/24P5
  7. その他:倒産/東京商工リサ-チ情報-2024年上期(1-6月)の倒産件数は前年同期比22%増の4931件。14年以来10年ぶりの高水準。価格転嫁力が乏しい小規模企業の倒産が目立ち、人手不足を要因とする倒産は上期として過去最高。負債総額/前年同期を下回った。倒産は3年連続で前年同期を上回り、2年連続の4000件台。※日経7-6/24P5
  8. その他:倒産/同上-従業員10人未満の企業の倒産が全体の約9割を占めた。特に「5人未満」の企業が3708件と多かった。産業別/建設業-21%増の947件、卸売業-38%増の626件と多かった。人手不足を要因とする倒産/2.1倍の145件に急増。100件超えは、統計開始の13年以降で初。物価高倒産/23%増の374件。※同上
  9. その他:倒産/賃上げ余力の乏しい企業が人手不足に陥り、さらなる経営悪化を招くなど悪循環に陥るケ-スが増える。政府の資金繰り支援の終了や市場金利の上昇を受け、下期にかけても利払い負担は増加し、資金繰り難に陥る企業が増える可能性がある。※同上
  10. その他:人口動向/総務省情報-住民基本台帳に基づく人口動態調査。2024年1月1日時点の日本人-1億2156万1801人で前年から861,237人減少。減少は15年連続で、前年比の減少幅は1968年の調査開始以来、最大。外国人/11.01%増えて過去最多の332万3374人、初めて300万人を越えた。※日経7-25/24P1,3,4
  11. その他:人口動向/同上-外国人を含む総人口は1億2488万5175人。日本人の減少幅が外国人人口の増加分を上回り、前年より53万1702人減。15-64歳の生産年齢人口/総人口の59.71%、前年から横ばい。日本人全体に占める生産年齢人口の割合/59.2%、外国人全体に占める割合は85.22%。外国人/労働力需要の重要な担い手。※同上
■トピックス
   戸建て大手「米国の陣」/M&Aや「現地化」でエリア拡大 <日経7-15/24P9>
  • 概要:日本の戸建て住宅メ-カ-の主戦場が米国に移っている。4月に積水ハウスが米企業を約7500億円で買収。大和ハウス工業、住友林業と3社の年間販売戸数は2023年度に計約3万戸と、日本の合計より3割上回った。日本は人口減少で市場は「縮小」する。国内の木造建築ノウハウを展開するなど各社独自色を打ち出し、米国で存在感を高めようと奔走する。 <日本勢が米国の戸建て住宅で存在感>-米住宅ビルダ-のランキング(2023年)
       1 DRホ-トン                 90,777戸
       2 レナ-・コ-ポレ-ション           73,087
       3 バルト・グル-プ               28,603
       4 NVR    20,662
         積水ハウス・住友林業・大和ハウス工業の3社合計   約30,000
         (3社の日本の販売戸数/約23,000戸)
      <3社の米国進出の背景と共通戦略>
       ☆背景
        各社が米国の開拓に熱心なのは、日本が人口減少によって戸建て住宅の販売数が減るためだ。国土交通省情報/2023年度の国内建築着工戸数は80万戸。20年で3割減少。「30年まで80万戸時代は続く。30年以降は人口や世帯数の減少の影響が出る。それまでに(米国で)基盤をつくる必要がある」(積水ハウス社長)と危機感を募らせる。
       ☆共通戦略
        3社はM&Aを駆使してエリアを拡げている。以下、各社の戦略・戦術。
      <競合地域>
       3社が米国でつばぜり合いを繰り広げるなか、激戦区なのがテキサス州とフロリダ州だ。所得税や法人税が低く、米テラスなど多くの企業が本社を移転。これに伴い社員が移住することで、住宅需要が急増している。各社の戦略・戦術は次の通り。
  • 住友林業:日本勢トップを走っている。北米で木材の流通を手掛けていた地の利を生かし、03年に米国で事業を始めた。現地企業の買収を通じ、23年には10,221戸を販売。30年には23,000戸を目指す。同社/23年、24年と続けてフロリダ州の企業をM&Aした。「フロリダ州は当社が進出できていなかった非常に大きな残されたマ-ケットだ」(北米住宅事業部の部長)と。同社/米国の売上高比率-4割、米国は事業の中核になっている。★「現地化」推進/住友林業は傘下のブライトランドホ-ムズなど5社を中心に全米にエ  リア広げる。壁材や屋根材などを米国で製造。「住宅事業は基本的に地場産業だ」(同部長)と、現地化を進める。各地で建材などを製造する工場を運営し、米国戸建て住宅事業の経常利益率が2割近くと高水準を維持する。
  • 大和ハウス工業:「グル-プ全体で成長し、まずは積水ハウスグル-プに追いつくことが目標だ」と米国メ-カ-のスタンレ-・マ-チン(バ-ジニア州)-同社が2017年に買収-のスティ-ブ・アロイCEOは語る。スタンレ-社を中心にグル-プ全体で23年度に6568戸を米国で販売した。26年度には5割増の1万戸を目指す。アロイ氏/念頭に置くのは、積水ハウスが年約1万戸を販売する米M、D、C、ホ-ルディングスを約7500億円で買収したことだ。スタンレ-社/フロリダ州での販売戸数を22年の300戸程度から、30年に2000戸以上に増やす考えだ。スタンレ-社/24年に土地開発会社を買収。26年までに分譲住宅地の開発数を164カ所と23年末比で2.3倍に増やす計画。米国では分譲地を開発して戸建て住宅を建てるのが一般  的だ。だが、アロイCEOは「競合が土地に重点投資していないため、土地に一番強い会社になる」と土地の開発にも注力する。★「現地化」を追求する。(巨額買収は)考えていない。「地元」を育て現地からエリアを広げる。傘下のスタンレ-・マ-チン社は東海岸を中心にエリア拡大。「「法制度や文化、商習慣が全く違う。日本で培った強みがすべて生かせるとは考えていない。経営者もなるべくロ-カライズ(現地化)する」(住宅事業本部長)と強調。
  • 積水ハウス:積水ハウス/米M、D、Cホ-ルディングス買収で販売戸数が23年に15,000戸程度になった。32年1月期に2万戸を計画する。同社/MDC社を買収したことでフロリダ州を含む南部以東も勢力圏に収め、全米で事業展開する。MDC社買収で米国の売上高比率は2割超になるとみられる。★「日本式」を展開する。日本流の住宅技術を米国に輸出する。戦略の柱は2つだ。①米国で主流の、木質の壁材で建物を支える「ツ-バイフォ-(2✕4)」工法の技術力向上だ。32年1月期までに、ほぼすべてのツ-バイフォ-住宅に<日本で技術を培ってきた建材など>を使う予定だ。「米国の戸建ては8-10年で必ず転売されるほど中古の流通が盛んだ。テクノロジ-の移植に成功すれば、中古流通でも積水ハウスの評価が確立できる」と。②日本国内で展開する木造住宅の独自工法「シャ-ウッド」の展開だ。強度の高い構造材の柱や梁を使い、広い室内空間の設計が可能だ。32年1月期に3000戸を販売する考えだ。
  • 今後/求められること:米国の戸建て住宅市場/M&Aによって寡占化が進んでいる。現在、そこに日本企業が参戦している構図だ。図面の共通化や営業ノウハウの共有など、現地でM&Aした企業とシナジ-を生み出さないと、現地の大手メ-カ-との競争に負けてしまう可能性もある。3社には米国流の売り方で進めながら、現地でも目を引く住宅を販売するなど、巨大グル-プ会社ならではの戦略の深化が求められる。104-109
 
■情報源:※日経=日本経済新聞 四国版 ※京貿=国際貿易促進協会京都総局
※国貿=国際貿易 ※高新=高知新聞