■住宅関連情報/2022年7月 ■        過去の住宅情報
<住宅、リフォ-ム、ロ-ン、建材・住設・家具・合板・木材、建築・ゼネコン・不動産、塗料・素材、環境、アジア>

住宅関連
  1. 住宅着工動向:国土交通省情報/2022年6月の新設住宅着工戸数-74,596戸、前年同月比2.2%減。2カ月連続で前年比減。季節調整後の年率換算/845,000戸、前月比2.1%増。2カ月ぶりの増加。※国土交通省7-29/22配信
  2. 住宅着工動向:同上/種別-持ち家は同11.3%減の23,184戸、7カ月連続の減少。貸家は同1.6%増の30,285戸、16カ月連続の増加。分譲住宅は同4.1%増の20,693戸、先月の減少から再び増加。分譲住宅のうちマンションが同11.8%増の7,855戸、先月の減少から再び増加。一戸建ては同0.3%増の12,689戸、14カ月連続の増加。※同上
  3. マンション動向:不動産経済研究所情報/2022年1-6月の首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の新築分譲マンションの発売戸数-前年同期比4.2%減の12,716戸。契約率/72.1%と好調の目安とされる70%を2年連続で上回った。販売在庫数/減少傾向が続く。価格高騰や開発案件の減少を受け、不動産会社が慎重姿勢へ。※日経7-21/22P15
  4. マンション動向:同上/前年実績を下回ったのは2年ぶり。地域別/東京23区-減少、埼玉県-29.3%増、東京都下-6.2%増。「在宅勤務など働き方の多様化から郊外物件の人気が目立つ」(同研)。首都圏の平均価格/6511万円と1.5%上昇。上半期としては過去最高の20年(6671万円)に次ぐ水準だった。※同上
  5. マンション動向:同上/発売戸数が前年を下回った背景-市場環境の変調が見て取れる。変調①価格に対する消費者心理の変化-マンション価格の上昇。②住宅市場の先行き不透明感-住宅ロ-ンの変動金利は0.4%と低水準だが、将来の金利上昇への懸念。③売り手である不動産会社の事情-都心でマンション建設に向いた遊休地の再開発は一巡。※同上
  6. マンション賃料動向:東京カンティ情報/6月の分譲マンション賃料-東京23区は1㎡あたり3835円、前月から10円(0.3%)下落。2カ月連続で下落。春先に多い入学や転勤などによる転居の動きが一服し、オ-ナ-が募集賃料を下げる傾向が目立つ。※日経7-16/22P15
  7. マンション賃料動向:同上/首都圏-17円(0.5%)安い3316円、3カ月連続で下落。賃料水準の高い東京都の取引が伸びず横ばいだった。周辺の神奈川県・埼玉県・千葉県/築年数の古い物件が増え、そろって賃料が下落。※同上
  8. マンション賃料動向:同上/近畿圏-2112円と前月比微増。大阪府は築年数の浅い物件の募集が増加し、2カ月ぶりに上昇。兵庫県は1%下落。下落は3カ月連続。中部圏-2.8%下がり1891円となった。※同上
  9. 住宅:住宅値上げ/大和ハウス工業-10月にも戸建て住宅を値上げする。異例となる2年連続の値上げで、引き上げ幅は販売価格の3%以内になる見込み。詳細は今後詰めるが、値上げ幅は130万円以内にするもようだ。鉄骨や木材などの価格上昇に対応する。木造や鉄骨など大部分の住宅が対象となる。※日経7-17/22P1
  10. 住宅:住宅値上げ/同上-2021年度は主力住宅の平均販売価格の約3%にあたる約130万円を値上げした。消費税を除く平均価格は1戸4300万円前後になった。※同上
  11. 住宅:住宅値上げ/積水ハウス-6月に主力の鉄骨住宅を値上げした。23年1月にかけて段階的に価格を上げる。値上げ幅は90万円程度を見込む。21年6月ごろから木造住宅なども値上げしている。※同上
  12. 住宅:住宅値上げ/住宅の建設コスト-木材や鉄の価格高騰で21年ごろからかさんでいる。22年に入ってからもロシアのウクライナ侵攻でロシア産などの木材供給が停滞。原材料価格はさらに上昇している。国土交通省情報/住宅の建設費-15年度を100として、21年度は114.4まで上昇。20年度比では7.1ポイント上がっている。※同上
  13. 住宅:住宅値上げ/総務省情報-2人以上の勤労世帯の可処分所得は21年度には月492,000円と、20年度比1%減。食品など生活必需品に続いて購入価格の大きい住宅も相次ぎ値上げされる一方、家計の余裕は少なくなっており、節約志向が強まって個人消費が落ち込む可能性がある。※同上
  14. 住宅:タマホ-ム/2022年5月期連結-増収増益。売上高2407億円(前期/2180)、経常益123.46億円(同/110.93)、利益82.83億円(同/71.68)。23年5月期連結見通し/売上高2460億円、経常益130.00億円、利益84.00億円。※日経7-12/22P18
  15. 住宅:三井不動産/2023年にも、同社の住宅購入者らを対象に、居住する物件以外の賃貸物件やリゾ-ト施設を貸し出すサ-ビスを始める。コロナ禍で住まいに対する意識や働き方が多様化し、ワ-ケ-ションなどの需要が伸びていることに応える。販売する物件の付加価値を高めることで、顧客層の拡大につなげる狙いもある。日経7-16/22P13
  16. 住宅:三井不動産/同上-傘下の三井不動産レジデンシャルを通じて提供。まず三井不レジのマンションや戸建ての購入者、賃貸物件の居住者ら約30万人が所属する会員組織向けに始め、サ-ビスが軌道に乗った後は会員以外にも広げる。利用期間/数日~月単位を想定。詳細な料金/未定-実証実験では東京・池袋のマンションで月額5万円。※同上
  17. 住宅:住友不動産/9月から、仮想空間「メタバ-ス」で新築分譲マンションの販売を始める。不動産大手では初の動き。ネット経由で物件情報を3次元映像として見せ、オンラインで契約に結びつける。地方や海外在住者など遠距離の需要も取り込む。メタバ-スを使ったビジネスがゲ-ムや小売から不動産など高額商品に広がってきた。※日経8-1/22P1
  18. 住宅:住友不動産/同上-メタバ-スはネット空間のアバダ-(分身)や仮想の展示を通じて商品を売買できる。住友不動産は今回、凸版印刷が運営するメタバ-スのショッピングモ-ル「メタパ」に、住宅販売拠点「メタマンションギャラリ-」を開設する。国内で手がける約80物件のうち、まずは20物件程度をメタバ-スでも販売する。※同上
  19. 住宅:中古住宅/東京カンテイ情報-6月の首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の中古マンションの平均希望売り出し価格(70㎡換算)/前月比6万円(0.1%)高い4705万円。一方、上昇率は5月(0.2%)を下回り、直近3カ月でみても上昇率は縮小傾向が続く。「一部のエリアでは相場の急激な上昇で成約が伸び悩んでいる」(同社)。※日経7-27/22P19
  20. 住宅:中古住宅/同上-東京都は同36万円(0.6%)高い6306万円。東京23区は同41万円(0.6%)高い6840万円と24カ月連続で上昇。価格は高水準で推移する一方正味の在庫数を指す流通戸数/12,822戸と1年で3割強積み上がっている。※同上
  21. 住宅:中古住宅/同上-周辺部は都心に比べた割安感から販売数が増加し、全体の値上がりをけん引した。神奈川県/3494万円、前月比42万円(1.2%)、埼玉県/2933万円、同34万円(1.2%)上昇。千葉県/2571万円、同77万円(3.1%)高。※同上
  22. 住宅:中古住宅/同上-近畿圏は前月比6万円(0.2%)高い2791万円と、小幅ながら5カ月連続で値上がりした。中部圏は2188万円と同9万円(0.4%)下がった。※同上
  23. 地価:国税庁情報/コロナ禍で打撃を受けた不動産市況に持ち直しの動きが出てきた。2022年1月1日時点の路線価/前年の約3倍となる20都道府県で平均値が上昇。全国平均も2年ぶりにプラス。在宅勤務の拡大などで東京都心で下落し、郊外で上昇するコロナ禍での変化も映し出す。※日経7-2/22P17
  24. 地価:同上/路線価-主要道路に面した土地1㎡あたりの標準価格で、相続税や贈与税の算定基準となる。全国平均/前年比0.5%上昇。前年マイナスだった東京、大阪、愛知など13都府県がプラスに転じ、上昇した都道府県は前年の7から20に増加。平均値が下落したのは静岡や兵庫など27県(前年は39都府県)。横ばいはゼロ。※同上
住宅リフォーム関連
住宅ロ-ン関連
  1. 住宅ロ-ン:住宅ロ-ン業界/返済中に病気になったり死亡した場合にロ-ン残高がゼロになる団体信用生命保険(団信)の競争が熱を帯びている。ネット銀行を中心に、がん保険を申し込む際の上乗せ金利を安くしたり、特約の品ぞろえを増やしたりする動きが活発。固定金利は上昇傾向、変動金利は優遇拡大による引き下げ合戦が続く。※日経7-29/22P9
  2. 住宅ロ-ン:同上/KDDI系でインタ-ネット専業のauじぶん銀行-がんになった場合に残債全額保障される「がん100%保障団信」の上乗せ金利を下げた。通常金利に年0.2%の上乗せだったところを0.1%とした。0.1%に引き下げたPayPay銀行や、ソニ-銀行と同じく業界最低水準となった。顕著に申し込みが増えた。※同上
建材・住設・家具関連
  1. 建材:鋼材/熱延コイルやステンレス鋼板などの主要鋼材の国際価格が、アジアで軒並み下落。熱延コイルの東アジア地区での取引価格(厚さ1.6mm、CFR=運賃込み)/現在-1トン750ドル前後。4月中旬の直近高値から210ドル(22%)ほど下落。東南アジア価格/ロシアのウクライナ侵攻による供給懸念から3月に1トン960ドルまで急騰していた。※日経7-2/22P17
  2. 建材:鋼材/同上-ステンレス鋼板の指標品の「SUS304」のアジア取引価格(コイルベ-ス、CFR)は現在1トン3000ドル前後。4月中旬の直近高値に比べ13%(450ドル)ほど下落。建築用鋼材で代表的なH形鋼のアジア輸出価格は約2年ぶりに下落に転じた。東アジア地区価格/現在1トン930ドル前後(ベ-スサイズ、FOB=本船渡し)、5月比5%(50ドル)下落。※同上
  3. 建材:鋼材/阪和興業情報-輸入鋼材3品種(厚鋼板、熱延コイル、冷延コイル)の6月末時点の岸壁在庫は、東京地区と大阪地区の合計で161,000トンで、前月末比2000トン(1.3%)多く、2カ月連続で増加。前年同月比でも33,000トン(25.8%)多く、高水準で推移。国内の製造業/半導体や部品の供給制約により生産回復が鈍い。※日経7-30/22P20
  4. 建材:鋼板/薄鋼板の主要3品種(熱延、冷延、表面処理)のメ-カ-・流通の国内在庫の5月末時点の速報値-4,658,000トンと4月末比152,000トン(3.4%)増。増加は4カ月ぶり。背景/自動車の生産の停滞。鉄鋼メ-カ-や加工事業者からの出荷が鈍化。在庫が積み上がり、2009年1月以来の水準。前年同月比は742,000トン(19.3%)多い。※日経7-7/22P17
  5. 建材:ステンレス/日鉄ステンレス-産業機械や厨房機器に使うステンレス冷延薄鋼板の一般流通(店売り)向け価格について、7月契約分はニッケル系を1トン3万円(4-5%)値下げ。ニッケル系の値下げ/2020年2月分以来、2年5カ月ぶり。原料に使うニッケルの国際価格の下落を反映。クロム系/4カ月ぶりに前月から据え置く。原料のフエロクロム価格が横ばい。※日経7-8/22P17
  6. 建材:建設用鋼材/普通鋼電炉工業会情報-2022年度の鉄筋用小形棒鋼の国内出荷量見通しは、21年度比0.5%増の680万トン。経済回復で建築向けなどの需要がある一方、ロシアのウクライナ侵攻により資機材価格の高騰などが響く。※日経7-12/22P19
  7. 建材:建設用鋼材/東京製鉄-鋼材全品種の8月契約分を7月分から据え置く。全品種据え置きは3カ月連続。これまでの値上げ分について流通市場への浸透度合いや国内外の市場環境を見極めるとした。熱延鋼板/1トン127,000円、H形鋼/同124,000円。電炉の原料となる鉄スクラップ価格は下落。原料以外のコストは上昇。※日経7-20/22P19
  8. 建材:建設用鋼材/「ときわ会」まとめ-6月末時点のH形鋼在庫は全体で188.400トンと前月末比100トン(0.1%)増。増加は4カ月ぶり。全体の在庫は微増だが、需給均衡の目安とされる20万トンは下回り「適正水準にある」(日本製鉄)と。前年同月比では8400トン(4.3%)少ない。需要は好調。※日経7-22/22P23
  9. 建材:建設用鋼材/同上-日本製鉄はH形鋼の一般流通(店売り)向け価格について、7月契約分は前月から据え置く。据え置きは3カ月連続で、これまでの値上げの浸透度合いを見極めるとした。※同上
  10. 建材:建設用鋼材/鋼管-建物の配管や産業機械などに幅広く使う鋼管の流通価格が上昇。ガス管の指標品/前月末比9%高く、約6カ月ぶりに上昇に転じた。ロシアのウクライナ侵攻による原料高で材料の薄鋼板が値上がりし、鋼管問屋の仕入れ価格が上昇。大型物件向けの需要が好調で、流通段階でも販売価格への転嫁が進む。※日経7-26/22P17。
  11. 建材:建設用鋼材/鋼管-プラントなどの液体や気体を通すガス管の高炉品(黒)の東京地区の問屋仲間価格は現在、1トン212,500円前後と前月末比17,500円(9%)ほど上昇。値上がりが目立ち始めた2021年3月(同15万円)からは62,500円(42%)高い。記録のある05年以降の最高値。※同上
  12. 建材:建設用鋼材/鋼管-建物の支柱や手すり、産業機械の部品などに幅広く使う構造用管も値上がりした。丸管の専業メ-カ-品(STK400)/同194,500円と前月末比12,500円(7%)ほど高い。角管の専業メ-カ-品(STKR400)/同177,000円と前月末比2000円(1%)高く、2カ月連続で値上がりした。背景/原料高による鉄鋼メ-カ-の値上げだ。※同上
  13. 建材:鉄鋼原料/製鉄原料の価格が下落基調-石炭や鉄鉱石のスポット価格は上昇から一転、1カ月前比2-4割安い。最大の粗鋼生産国の中国で都市封鎖からの経済回復が遅れ、鉄鋼製品が供給過剰になったことが大きい。鉄スクラップも4月の高値から26%値下がり。原料安が続けば、鋼材市況の下押し圧力になる可能性がある。※日経7-14/22P21
  14. 建材:建築用ガラス/AGC-国内の建築用ガラスの販売価格を10月1日納入分から20-40%引き上げる。最大約40%の値上げ幅は直近10年で過去最高。原料を輸入する際の物流費や製造工程で使う重油価格が上昇している。円安も製造コストを押し上げているとして、製品価格に転嫁。※日経7-7/22P17
  15. 建材:建築用ガラス/同上-上昇幅。板状の「フロ-トガラス」/約40%。トイレや浴室などに使う少し不透明な「型板ガラス」と防火用に使う「網入型板ガラス」/約35%。同社/2021年7月にも最大30%の値上げを表明している。※同上
  16. 建材:建築用ガラス/日本板硝子-国内の建築用ガラスの販売価格を10月1日出荷分から約30-40%引き上げる。重油など原燃料価格のほか、物流費が上昇している。円安も生産コストを押し上げているとし、製品価格に転嫁する。※日経7-16/22P15
  17. 建材:建築用ガラス/同上-製品別の値上げ幅。窓に使う板ガラス製品と鏡製品/35-40%、強化ガラスなどの建築用機能ガラス/約30%とした。同社/2021年7月にも、同年10月出荷分から最大35%の値上げをすると発表していた。※同上
  18. 建材:セメント/UBE三菱セメント-セメントを10月1日出荷分から1トンあたり3000円値上げする。2021年10月にも、燃料の石炭高を受けて同2200円以上の値上げを提示。ロシアのウクライナ侵攻で石炭価格がさらに上昇し、追加の引き上げに踏み切る。※日経7-7/22P17
  19. 建材:セメント/同上-指標の東京の普通セメントの特約店卸値は現在、1トン12,300円前後。UBE三菱セメントが21年秋に打ち出した値上げの約半額が浸透。前回の価格引き上げが全て浸透したうえで、今回の値上げが満額で受け入れられた場合、市中価格は2割上昇する見通しだ。同社/国内セメント市場でシェア2位。シェア1位は太平洋セメント。※同上
  20. 建材:セメント/生コンの材料であるセメントの値上がりが続きそうだ。セメントメ-カ-/2021年秋に公表した値上げに続き、ここに来て追加値上げを打ち出し始めた。セメント生産時の燃料として使う石炭の価格が高騰しており、前回の値上げでは採算改善が追いつかなくなったためだ。※日経7-27/22P19
  21. 建材:セメント/同上-トクヤマは10月1日出荷分から1トンあたり3300円以上値上げする。21年10月に打ち出した前回の値上げと合わせると、同5500円以上の上昇幅となる。UBE三菱セメント/10月出荷分から1トンあたり3000円値上げ、前回の値上げと合計すると同5200円だ。各社の値上げが全額浸透すると、2回の値上げ前の1.5倍だ。※同上
  22. 建材:セメント/同上-太平洋セメントは単純な追加値上げではないが、石炭価格の高騰分を実際の市況変動に応じてセメント価格に反映させる「サ-チャ-ジ制」を9月出荷分から導入することを打ち出している。※同上
  23. 建材:セメント/同上-生コンメ-カ-が現在進めている1立方mあたり3000円の値上げ交渉は前回のセメント高などの反映で、セメントの追加値上げは生コンの追加値上げに波及する公算が大きい。※同上
  24. 建材:セメント/住友大阪セメント-セメントを10月1日出荷分から1トンあたり3000円値上げする。燃料の石炭高などを受けて2021年11月にも同2400円の引き上げを提示していたが、石炭価格がさらに上昇しているため追加の値上げに踏み切る。※日経7-29/22P23
  25. 建材:セメント/セメント協会情報-6月のセメントの国内販売量は3,334,607トン、前年同月比0.9%の微増。2カ月連続で前年同月を上回った。九州などがけん引。「九州」/前年同月比9.3%増、福岡県で再開発向けの需要が好調。「沖縄」/同23.1%増。「東京1区」(東京都や埼玉県など)/同2.4%減。千葉などで物流センタ-などの需要が一服。※日経7-29/22P23
  26. 建材:生コンクリ-ト(生コン)/生コンの取引価格が東京地区で7カ月ぶりに上昇-最高値更新。生コンメ-カ-による大幅な値上げが本格化するのを前に、都心の堅調な工事案件などに必要な分を調達しておこうと建設業界側の駆け込み需要が増加。今後はメ-カ-値上げがさらに進むため、先高感もなお強い。都心の再開発のコストを押し上げる。※日経7-27/22P19
  27. 建材:生コンクリ-ト(生コン)/東京地区の建築用生コンの大口需要家向けの特約店販売価格/現在-1立方mあたり16,000円前後。6月より200円(1%)高く、過去最高値を更新。東京地区生コンクリ-ト協同組合/6月契約分から1立方mあたり3000円と過去最大幅となる出荷価格の引き上げを打ち出した。今後はさらに値上がりする見通しだ。※同上
  28. 建材:産業資材/景気動向に敏感な素材や燃料などの企業間取引価格を基に算出する日経商品指数42種(1970年=100)の7月末値は2年3カ月ぶりに前月を下回った。主因/幅広い産業に欠かせない非鉄金属や石油製品の値下がりだ。国内/素材高やエネルギ-高を背景に、企業が相次ぎ製品値上げを打ち出した。※日経7-30/22P20
  29. 建材:産業資材/日経42種の7月末値-248.184と、6月末に比べ2.446ポイント(1.0%)低い。低下は新型コロナウイルスの感染拡大で需要が急減した2020年4月末以来。指数は20年5月末から需要回復で上昇に転じ、22年6月末まで前月を上回った。26カ月連続のプラスは過去最長で、この間の上昇幅は56%に達した。※同上
  30. 建材:産業資材/7月末の指数低下を主導した商品-非鉄は前月末比5.8%低下。食品は同1.9%低下。石油も同1.4%低下。一方、鋼材は特殊鋼のステンレス鋼板と機械構造用炭素鋼の流通価格が上がり、前月比2.0%高い。化学は1.0%上昇、合成樹脂原料となる基礎化学品のベンゼンが押し上げた。※同上
  31. 建材:東レ/子会社の東レ建材が販売する建築資材(外装材などに使う建築資材)の一部で不備があった。不燃性能に関する認定を取得する際の製品成分と、現在販売する製品の成分が異なっており3月に国土交通省に報告していた。改めて不燃材料認定を取得する<後追い認定>の手続きを国交省と進めている。※日経7-12/22P17
  32. 建材:東京製鉄/2023年3月期単独見通し-税引き利益は前期比1%減の315億円。従来予想から75億円上方修正。電気代や輸送コストが上昇しているが、主原料の鉄スクラップ価格が下落し、鋼材の利幅が拡大する。今回の上方修正は4-9月期分までを反映した側面が大きく、下期の事業環境は読み切れない。※7-23/22P16
  33. 建材:東京製鉄/同上-売上高は46%増の3960億円とほぼ従来予想通り。営業利益は90億円に上方修正、売上利益率は従来予想ベ-スの7.5%から9.8%に高まる。製品価格と原料の鉄スクラップ価格との差である「メタルスプレット」が拡大することが要因だ。製造コストの1割を占める電気代は大幅な上昇が続いている。リスクは電力だ。※同上
  34. 建材:三協立山/2022年5月期連結-増収減益。売上高3405億円(前期/3011)、経常益41.98億円(同/52.51)、利益3.96億円(同/16.83)。2023年3月期連結見通し/売上高2750億円、経常益47.00億円、利益25.00億円。※日経7-13/22P18
  35. 建材:岡部/2022年6中間月期連結-増収増益。売上高362億円(前年同期/308)、経常益25.55億円(同/21.50)、利益21.37億円(同/11.01)。22年12月期連結見通し/売上高758億円、経常益54.00億円、利益38.50億円。※日経7-30/22P16
  36. 住設:非常用電源/マンション向け電力販売の中央電力-2022年中に、既存顧客(2200棟)であるマンション(3-5棟)に蓄電池を無償で置いて住民向けの非常電源とする実証実験を開始。平時にマンションに供給する電気の調達費を調整し、投資回収する。採算がとれるか確かめ、5年後までに500棟への導入を目指す。※日経7-7/22P14
  37. 住設:非常用電源/同上-電気室や駐車場に容量50-100kw時の蓄電池を置く。一般家庭8世帯が1日に消費する電力に相当。災害時に住民が共用スペ-スでのスマ-トフォンの充電や炊飯に使える。導入費用は約1000万円/中央電力が負担。※同上
合板・木材関連
不動産・建築・ゼネコン関連
  1. 不動産:オフィスビル/三鬼商事情報-東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の空室率は6.39%と、5月比0.02ポイント上昇。上昇は2カ月ぶり。コロナ禍対策の行動制限が緩和され、新たに契約する企業が増える一方、本社機能の集約などに伴う縮小移転で大型ビル解約の動きがみられる。※日経7-8/22P17
  2. 不動産:オフィスビル/同上-供給過剰の目安となる5%を17カ月連続で上回った。空室率/2021年12月以降、小幅な上下を繰り返し、膠着状態が続く。地域別/千代田、中央、新宿、渋谷の4区-上昇。港区-8.13%と前月より0.08ポイント下落。※同上
  3. 不動産:オフィスビル/同上-平均募集賃料は3.3㎡あたり20,273円と5月比46円(0.23%)下落。下落は23カ月連続。23年以降の新築ビルの大量供給を見据え、入居テナントを早めに確保するため、オ-ナ-が賃料水準を下げる動きが目立つ。情報通信企業などのオフィス再編が活発な港区/5月より95円安く、5区で最も下がった。※同上
  4. 不動産:日本の不動産/アジア勢が対日不動産投資の意欲を高めている。シンガポ-ル政府系ファンドなどがホテルや集合住宅を相次いで取得しており、2022年の投資額は3年ぶりの高水準となる可能性がある。歴史的な円安が背景で、日本の不動産投資信託(REIT)市場にも資金が流れ込んでいる。※日経7-12/22P11
  5. 不動産:環境認証/三井不動産など-建物の環境性能などを評価する認証の取得状況と、建物の賃料に関する初の調査結果公表。最高ランクの認証を取得したビルは取得前より賃料が約5%高い。国内の認証制度/CASBEE(キャスビ-、建築環境総合性能評価システム)や日本政策投資銀行の「グリ-ンビルディング認証」-取得件数は増加傾向。※日経7-21/22P9
  6. 不動産:ヒュ-リック/2022年6月中間期連結見込み-経常利益は前年同期比2%増の580億円。中間期としては過去最高益。東京都内など首都圏のオフィスビル売却が好調で利益を押し上げたほか、主力のオフィス賃貸事業では新たに取得した大型ビルの賃料収入が寄与。売上高は約1割増の2400億円程度、純利益は2%増の370億円弱。※日経7-26/22P16
  7. 不動産:ヒュ-リック/2022年6月中間期連結-増収増益。売上高2474億円(前年同期/2200)、経常益574.99億円(同/565.68)、利益369.99億円(同/359.43)。2022年12月期連結見通し/未公表。※日経7-29/22P18
  8. ゼネコン:ゼネコン各社/中小・下請け会社の経営人材や技能労働者の確保を支援。建設人材は20年間で2割減り、2024年の残業規制強化でさらに不足が深刻化することに対応。大林組/下請けの事業承継支援を始めた。一次下請会社を対象とした「跡継ぎ支援センタ-」を設置。外部の弁護士や税理士をそろえ相談を受け付ける。※日経7-19/22P9
  9. ゼネコン:ゼネコン各社/同上-「自社工事の下請けや調達先の承継を支援し、施工技術や取引関係を維持する必要がある」(大林組)。鹿島/下請からの出向者を初めて本社全体で受け入れる教育プログラムを開始。2021年度から、鹿島に総合職社員として出向、現場での施工管理や経営ノウハウの講座を受ける。これまでは支店や現場単位だった。※同上
  10. ゼネコン:ゼネコン各社/帝国デ-タバンク情報-20年に全国の全業種266,000社に行った調査で、建設業では後継者が「いない」「未定」と応えた割合は67.4%、前年比で改善したものの全業種で最も高かった。建設業では近い将来に担い手不足が深刻化する。※同上
  11. ゼネコン:ゼネコン各社/総務省情報-建設業の就業者数は21年に482万人と、01年(632万人)から2割減少。日本建設業連合会情報-21年には55歳以上が35.3%にのぼる一方で、29歳以下は12%と他産業に比べて高齢化が進んでいる。さらに残業規制強化が人材不足に拍車をかけるとみられている。※同上
  12. 建築:住友林業と熊谷組/一部に木材を活用した鉄骨造りのビルを札幌市で着工。中高層ビルでの木造・木質化の普及に向けて立ち上げたブランド「with TREE(ウイズ・ツリ-)」の第Ⅰ弾となり、脱炭素(木材全体で貯蔵するCO2量/31.8トン)に貢献。両社で初めて共同企業体(JV)を組んで施工し、2023年6月の竣工を目指す。※日経7-7/22P14
  13. 建築:同上/新たに着工したビル-地上10階、地下1階で高さ31m、延べ床面積1102㎡、オフィスや住宅が入居する7-10階の梁や柱に、住友林業と日本集成材工業協同組合が開発したハイブリッド集成材を適用し、約40立方mの木材を使用。ハイブリッド集成材/鉄骨を集成材で覆ったもので、1時間耐火の大臣認証を取得。※同上
塗料・素材・原油関連
  1. 原油:日本の石油会社が長期契約で輸入する原油(DD原油)価格が2カ月連続で上昇。サウジアラビア産の代表油種「アラビアンライト」の6月積み価格/1バレル117.48ドル。5月積みを0.46ドル(0.4%)上回り、2012年4月以来、約10年ぶりの高値圏で推移。EUによるロシア産原油の禁輸合意などを受けた供給懸念の高まりが影響。※日経7-2/22P17
  2. 原油:原油相場が急落/ニュ-ヨ-ク(NY)市場のWTI原油先物-13日、一時1バレル93ドル台後半まで下げ、4月中旬以来約3カ月ぶり安値を付けた。この2日間の下落率は10%に達する。一時は130ドル台の高値を付けたが、足元では急騰分をほぼ解消した。ニッセイ基礎研究所/「市場の焦点が供給懸念から需要の鈍化程度に移る」と。※日経7-14/22P11
  3. 原油:15日/米国とサウジアラビアは共同声明を発表したが、増産の有無や規模には触れなかった。サウジアラビア/世界最大級の産油国の一つ。英BP情報/2021年の世界の原油生産量-日量7783万バレル、うちサウジは930万バレルと全体の12%。世界の産油国で日量1000万バレル近くの原油を生産できるのはサウジと、米国、ロシアの3カ国。※日経7-17/22P1,3
  4. 素材:塩化ビニ-ル樹脂(塩ビ)/建設資材や日用品など幅広い用途のある塩ビの輸出価格が下落。需要回復の遅れで安値が続く中国製の塩ビが、最大輸入国のインドに流れ込み、アジア全域の価格を押し下げた。過去最高値をつけている国内価格にも影響する可能性がある。7月の日本国内の塩ビ価格/4月比11%高く、過去最高。※7-6/22P17
  5. 素材:塩化ビニ-ル樹脂(塩ビ)/日本の塩ビ大手による7月積み価格-インド向けは1トンあたり1330-1460ドル。中心値は6月比145ドル(9%)安い。中国向けは1120-1130ドルと、同85ドル(7%)安い。輸出価格/3カ月連続で下落し、4月の直近高値比ではインド向けが22%、中国向けは20%安い。※同上
  6. 素材:塩化ビニ-ル樹脂(塩ビ)/国内の塩ビ大手が値決めの参考にする台湾大手の輸出価格(7月)-インド向けが1トン1320ドルと前月比90ドル(6%)安い。中国向けは90ドル(7%)安い1120ドルだった。輸出価格の押し下げ要因/中国製の塩ビだ。※同上
  7. 素材:ナフサ/石油化学製品の基礎原料となる国産ナフサが約14年ぶりに過去最高値を更新。4-6月の価格/1-3月比3割高騰。2月に始まったロシアのウクライナ侵攻に伴う原油価格の高騰に加え、為替の円安も上昇要因となった。7-9月期は多少落ち着きを見せそうだが、国内の樹脂価格は高止まりしそうだ。※日経7-29/22P23
  8. 素材:ナフサ/同上-4-6月期の国産ナフサ価格は28日、1キロリットルあたり86,100円で確定。1-3月比21,500円(33%)高い。上昇は8四半期連続で、2008年7-9月期の85,800円を上回り、過去最高値を更新。直近安値だった20年4-6月と比べると、3.4倍に跳ね上がっている。※同上
  9. 素材:ナフサ/同上-国産ナフサの先行指標となるアジア地区のスポット価格はロシアのウクライナ侵攻を受け、3月上旬に1トン1100ドルを超えた。4-6月期の国産ナフサ価格には当時のスポット価格が反映された。急激な円安も輸入価格の高騰に拍車をかけ、国産ナフサ価格を押し上げた。7-9月期の国産ナフサ価格/8万円前後になるとの見方が多い。※同上
環境関連
  1. 脱炭素:ニトリホ-ルディングス/2023年内をメドに、店舗(27)や物流倉庫(3)の30拠点の屋根に計2万kwの太陽光発電所を設置。その後も順次、設置拠点を広げて30年度には計約8万kwまで増やす計画(約180拠点化)。電気料金の高騰が続くなか、太陽光の自家消費を通じて脱炭素と固定費削減をめざす。「コ-ポレ-トPPA」も活用。※日経7-8/22P13
アジア関係/その他
  1. アジア:中国/不動産大手の世茂集団(シ-マオ・グル-プ)が社債不履行に陥った。3日に満期が到来した米ドル債10億ドル(約1350億円)の元利金を支払えなかった。米ドル市場での中国企業の信用不安は、投資会社の復星国際にも拡大している。世茂/選任した財務・法務顧問を通じて債務再編計画を投資家に提案していくとみられる。※日経7-5/22P2
  2. アジア:中国/信用不安による販売不振-「ゼロコロナ」政策による都市封鎖が追い打ちをかけている。1-5月の不動産販売額/342億元(約6800億円)と前年同期比72%減。国家統計局情報/不動産市況は低迷が長引く。5月の住宅販売額/前年同月比38%減。21年7月以降、前年実績を下回る状況が続く。※同上
  3. アジア:中国/政府による土地使用権の売却収入-1-5月は前年同期比28.7%減。地方政府を直撃しており、中国政府が大規模な景気対策を打ち出していく一因だ。※同上
  4. アジア:中国/地方都市で、住宅の購入に当局が補助金を出す動きが広がってきた。古い住宅街の再開発から立ち退く住民が対象で、新たなマンションの購入負担を和らげる一方、積み上がった在庫を減らす狙いだ。中国の住宅市場/調整局面が長引いており、規制緩和などに加えて財政支援も強化する。※日経7-7/22P12
  5. アジア:中国/建設工事が止まった未完成住宅の購入者が、住宅ロ-ンの返済を否定する動きが相次いでいる。物件引き渡しの遅れに抗議するためだが、不動産開発会社も政府の規制強化で資金不足に苦しむ。返済拒否が広がると、銀行の貸出残高の2割を占める住宅ロ-ンの不良債権リスクが高まりかねない。※日経7-19/22P7
  6. アジア:中国/国家統計局情報-70大中都市の不動産市場の価格は前月比でおおむね安定しており、前月比で上昇した都市が増えたが、前年同月比では引き続き価格が下がり、前年同月比価格が上昇した都市(新築/21、2都市減。中古/12、1都市減)は減少した。※京貿
  7. アジア:中国/不動産業界-不動産大手の資金難が業界の隅々に波及。マンション開発会社などによる工事代金の支払が滞り、工事会社までもが経営に行き詰まる。市民も住宅ロ-ンの返済を拒否しており、業界全体で不良債権リスクが高まっている。※日経7-23/22P14
  8. アジア:中国/同上-内装工事会社の深セン広田集団は金融機関への返済遅れが元金ベ-スで約550億円超。経営再建中の中国恒大集団を第一顧客としており、恒大の資金難が内装会社に波及。資金難は内装会社にとどまらない。湖北省で恒大の物件を建設したり資材を供給したりするサプライヤ-らが銀行返済を停止すると共同で宣言した。※同上
  9. アジア:中国/住宅購入者のロ-ン支払い拒否が続出。背景/不動産会社の建設資金不払いで工事が中止、物件引き渡しのめどがたたない。経営悪化に拍車がかかり、約25兆円に及ぶ不動産会社の外貨建て債券の不履行リスクが再び高まるほか、銀行に波及する恐れもある。庶民の乱は海外投資家には危険の芽になっている。※日経8-1/22P13
  10. 海外:米国/住宅不動産市況が過熱-米国民の住宅購入や賃貸が困難になっている。不動産投資はインフレ局面に強いとの期待からファンドが低所得者層が多く暮らす地域の物件を買い占め(割安な物件を求め、住宅価格が相対的に低い地域でも積極的に購入)、価格を押し上げていることに議会でも批判が高まる。※日経7-8/22P10
  11. 海外:米国/S&Pコアロジック・ケ-ス・シラ-指数-主要20都市の住宅価格は4月、前年同月比21.2%上昇と過去最高の伸び率となった。フロリダ州タンバやマイアミなど30%を超える都市もあった。住宅情報会社コアロジック情報/米国の一戸建て住宅の購入件数全体に占める機関投資家や企業などの投資家の割合-2022年3月は28%と過去最高。※同上

  12. 15)海外:米国/投資家は購入物件を改修して従来より高い価格で貸すため、平均家賃の  上昇も加速。コアロジック情報/一戸建て住宅の平均賃料-1-3月期に前年同期比12.4%  も上昇。消費者は住宅ロ-ン金利上昇に苦しむ。フレディマック情報/30年物固定住宅ロ-ン金利  の平均-6月末時点で5.70%と1年前比2倍強に上昇。
■トピックス
     <NO.1>
 新築戸建て/プロはここを見る
              <何でもランキング/NIKKEIプラス1 7-30/22P1-2>
  • 概要:新型コロナウイルス禍で在宅勤務が増え、住み替えを考える人が増えた。新築戸建ての場合はどのような点を重点的に確認したらいいのか。購入時に特に注意すべきポイントをプロが選んだ(専門家の評価を点数化/25項目のうちのベスト10。「 」は専門家の意見)。
  • 1位(940ポイント)-周辺の環境・雰囲気
      インフラやご近所も確認/夢のマイホ-ムを選ぶとき、家のデザインや住宅設備の性能などに目を奪われがちになる。しかし、専門家が選んだ1位は家そのものでなく、周辺の環境や近所の雰囲気の方だった。「これらは自分の力では変えるのが難しいうえ、生活していくうえでの影響は大きい」ためだという。
  • 2位(885ポイント)-資金計画
      価格の吟味 ロ-ン返済の見極め/「人生最大の買い物」といわれる住宅購入。バブル期に匹敵するほどの価格高騰が話題になるマンションに比べ、戸建ては新築でも居住スペ-スの割にはリ-ズナブルにみえることもある。とはいえ、支出額は大きく、自らの収入や貯蓄をもとに、購入可能な家を選ぶための慎重な検討が必要だ。
  • 3位(880ポイント)-災害リスク
      水害や地震、確認欠かせず/ここ数年、大規模な地震や台風、集中豪雨などの災害が目立っている。購入する家の立地するエリアの災害リスクのチェックは欠かせない要素だ。「(マンションと比べると)戸建ては災害に弱い場合が多いといえる。土地の安全性が重要になる」まず基本中の基本として「ハザ-ドマップのチェックは必須だ」。
  • 4位(690ポイント)-駅との距離
      老後まで見据えて/在宅勤務の普及などにより、以前に比べて交通の利便性が低い立地でも構わない人が増えたとされる。ただ、それでも駅に近い家は長い目で見れば有利だという見方の専門家が多い。「結局、駅から近い方が何かと便利になる。逆に遠いと出不精になりかねない」。
  • 5位(560ポイント)-周辺デ-タ
      人口増減や高齢化率/今回1位となった「周辺の環境・雰囲気」は現在の状況を示す項目だ。一方、定量的なデ-タを用いて地域の将来性も探っておきたい。例えば家が立地する自治体の人口動態や都市計画を調べておくことで、周辺の未来像をある程度までは予測することができるかもしれない。
     〇6位(530ポイント)-日照条件
      季節による変化にも注意を/「家の日当たりは日常の気分を左右する」面がある。最近は在宅勤務のために家で過ごす時間が増えた人も多く「日当たりが悪く、暗い部屋に長くいると気持ちもめいってします」。夏と冬など季節ごとの変化まで調べたり、家の中のすべての部屋への日光の入り方を時間帯ごとに確認したりするのは手間だが、後悔しないように時間をかけて確認したい。
  • 7位(410ポイント)-間取り
      生活の「動線」も考えて/こだわる人が多い一方で、意外に誤算も目立つのが部屋などをどのように配置するかという間取りだ。「選び方を間違えてしまうとストレスを感じながら生活をする可能性がある。住んだ後に、子どもの成長・独立などによる家族構成の変化によっても最適な間取りは変わっていく」。将来まで見通した選択が必要だ。
  • 8位(320ポイント)-省エネ性  
      光熱費節約に欠かせず/このたびの法律の改正で、「2025年度にはすべての新築住宅で省エネ基準への適合が義務付けられることになった」。断熱性の高い家なら夏に涼しく、冬に暖かい快適な暮らしを期待でき、環境への配慮にもなる。国際的なエネルギ-価格の先行きが不透明ななか、光熱費の節約で家計にも恩恵がありそうだ。
  • 9位(265ポイント)-耐震性
      「等級」の確認を/自分の家がどれだけの地震に耐えられるか。「大規模地震の懸念が高まるなか、その重要性が一段と高まっている」。家の耐震性を考えるうえで参考になるのは国が定めている「耐震等級」だ。最も低い「等級1」は法律が求める最低基準で、最高の「等級3」は「1」に比べて1.5倍の揺れの地震に耐えられるとされる。
  • 10位(260ポイント)-契約条件
      注文住宅は要注意/コロナ禍に続きロシアのウクライナ侵攻に伴う国際的な生産・物流の混乱は住宅の資材や部品などにも及んでいる。とりわけ影響が大きいのは、戸建ての注文住宅だ。工事に取りかかった後に木材などが値上がりしたり、トイレなど部品の納入が遅れたために、引き渡しが遅れたりすることが考えられる。
  • 新築は価格上昇/中古も選択肢に
      コロナ禍で在宅勤務が増え、職場までの距離や時間の受容性は相対的に下がった。一方、自宅で仕事用のスペ-スを求める人は増えた。この2つの要素を満たせそうな戸建てへの関心が高まったが、実際の建築や販売は伸び悩みもみられる。ネックの1つが価格だ。マンションに比べれば緩やかだが、戸建ても値上がりしている。国土交通省の不動産価格指数によれば、2010年の平均価格を100とすると22年3月は112だ。→加えて、「大手寡占が進んだマンションに比べると、戸建ては供給企業が多く、規模も様々」。高騰するマンションを避け、戸建てを探したが、選択肢が多すぎて逆に迷う人も少なくない。注文住宅で工事費が上昇したり、引き渡しが遅れたりというリスクも不安材料に浮上した。「新築価格がこれだけ高くなると、むしろ迷って立ち止まるくらい慎重な方が健全だ」と。中古住宅や賃貸など他の選択肢も含めて、じっくり選ぶことが大切だ。その時間の余裕を持たず、購入を焦ることこそ最大の注意点かもしれない。


   ■情報源:※日経=日本経済新聞 四国版 ※京貿=日本国際貿易促進協会京都総局
           ※国貿=国際貿易          ※高新=高知新聞