■住宅関連情報/2022年6月 ■        過去の住宅情報
<住宅、リフォ-ム、ロ-ン、建材・住設・家具・合板・木材、建築・ゼネコン・不動産、塗料・素材、環境、アジア>

住宅関連
  1. 住宅着工動向:国土交通省情報/2022年5月の新設住宅着工戸数-67,193戸、前年同月比4.3%減と15カ月ぶりに対前年比で減少。季節調整後の年率換算値/828,000戸、前年比6.3%減と2カ月連続の減少。※国土交通省6-30/22配信
  2. 住宅着工動向:同上/種別-持ち家は21,307戸、前年同月比6.9%減と6カ月連続の減少。貸家は25,942戸、同3.5%増と15カ月連続の増加。分譲住宅は19,595戸、同8.5%減と4カ月ぶりの減少。分譲住宅のうちマンションが7,569戸、同19.9%減と4カ月ぶりの減少。一戸建て住宅は11,905戸、同0.9%増と13カ月連続の増加。※同上
  3. マンション動向:不動産経済研究所情報/5月の首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の新築マンションの発売戸数-前年同月比4.3%減の2466戸。前年実績を2カ月ぶりに下回った。都心部を中心に100戸超の大型物件の供給は少なかった。地域別/東京23区-同31.7%減の824戸、神奈川県/同28.2%減の451戸と大幅減。※日経6-21/22P15
  4. 住宅:住宅動向/住宅関連企業で賃貸戸建て住宅の開発の動きが広がっている。コロナ禍で住宅動向が変化、マンション賃料も高騰する中、消費者の賃貸戸建てへのニ-ズの高まりに対応。住宅も居住者の間で購入や賃貸、新築や中古の垣根は低下傾向。戸建てならではの広さを魅力に需要が増えれば、賃貸戸建てが広がる可能性がある。※日経6-2/22P15
  5. 住宅:住宅動向/投資用物件を扱う武蔵コ-ポレ-ション-埼玉県や千葉県など郊外の中古戸建てを取得し、屋根やキッチンなど水回り部分を改装して貸し出している。入居者が決まると投資家に1000万~2000万円で売却。同社情報/戸建ての居住者はファミリ-層が中心で、アパ-トの入居者に比べて長く住む傾向がある。※日経6-3/22P15
  6. 住宅:住宅動向/飯田グル-プホ-ルディングス/賃貸戸建てに投資するファンドの組成を検討。2021年夏から不動産運用会社のケネディスクが首都圏で始めた賃貸戸建てへの投資ファンドに参画。実績をみて「いずれ自社で主体的に賃貸戸建てに取り組みたい」と。グル-プ会社を通じ数十棟規模の賃貸戸建てを手掛ける/15年間の平均入居率は99.4%。※同上
  7. 住宅:住宅動向/住友林業-米国で現地の不動産投資信託と共同で賃貸戸建て住宅の大規模開発に乗り出している。今後、日本でもニ-ズがあるとみて参入を目指している。国土交通省情報/2021年の新設住宅着工戸数は85万戸強、うち賃貸戸建ては約5000戸程度だ。背景/地震や自然災害の多い日本-戸建ては管理に手間がかかる。※同上
  8. 住宅:住宅動向/アットホ-ムの「賃貸マンション・アパ-ト」募集家賃動向情報-東京23区の70㎡超の平均家賃は4月で341,153円。コロナ禍前の20年1月比で5%上がり、首都圏の全域で上昇傾向。住宅関連企業が中古住宅を改装し、賃貸市場に供給すれば空き家問題(約850万戸/住宅全体の14%)に新たな解決策をもたらす可能性もある。※同上
  9. 住宅:マンション賃料動向/東京カンテイ情報-5月の分譲マンション賃料。東京23区/1㎡あたり3845円で、前月比1.6%下落。下落は5カ月ぶり。1-4月/例年-企業などで転勤が多い時期だ。コロナのワクチン接種が進み、昨年に比べ転居しやすい環境にある。近畿圏/2111円と小幅に下げた。中部圏/1.3%マイナスの1945円。※日経6-18/22P17
  10. 住宅:分譲マンション管理の穴吹ハウジングサ-ビス(高松市)/小規模マンション(総世帯数30戸以下)に特化した管理業務の請負事業を8月から首都圏で開始。掲示物をアプリで入居者に通知したり、会議をオンライン化したりするなどして、管理業務を効率化。管理費が上昇傾向にあるなか(契約解除も)、従来比で2割減の価格で需要を開拓。※日経6-2/22P27
  11. 住宅:清水建設/家庭内の感染症拡大を防止するマンションを設計(第Ⅰ弾/都内で計画)-順天堂大学大学院の堀賢教授と考案。感染者と家族との接触を極力減らす部屋の配置に加え、ウイルスをまん延させずに換気出来るようにする。生活空間を大きく3つのエリアに区分/「クリ-ン」(健康家族の居室)、「レッド」(感染者)、「イエロ-」(共用部)。※日経6-10/22P15
  12. 住宅:穴吹興産/分譲マンションのDX化を加速-今春から顧客に渡したい住設機器の資料を電子化したほか、今夏にはアンケ-トなどをオンラインで実施。顧客との接点を順次オンライン対応に一本化。分譲マンションの販売計画の立案といった社内業務も電子化して効率化に取り組む。理由/顧客の利便性の改善のほか、営業マンの若年化への対応。※日経6-10/22P35
  13. 住宅:レオパレス21/業務効率化を加速-全国の店舗などで行う契約業務の一部を2つの拠点に集約。支店(約200店舗)で働く従業員の業務時間を全体で4割強減らし、入居率上昇に向けた営業活動に充てる。コ-ルセンタ-の運営も外部企業に委託しコスト削減を狙う。債務超過は解消したが、業績改善を一段と進める。※日経6-20/22P7
  14. 住宅:日本ハウスホ-ルディングス/2022年4月中間期連結-赤字。売上高154億円(前年同期/144)、経常益▲6.55億円(同/▲7.53)、利益▲7.26億円(同/▲8.55)。22年10月期連結見通し/売上高451億円、経常益38.90億円、利益23.60億円。※日経6-4/22P16
  15. 住宅:ファ-スト住建/2022年4月中間期連結-減収増益。売上高194億円(前年同期/208)、経常益15.86億円(同/14.48)、利益10.24億円(同/9.48)。22年10月期連結見通し/売上高486億円、経常益36.00億円、利益23.50億円。※日経6-4/22P16
  16. 住宅:東建コ-ポレ-ション/2022年4月期連結-経常減益。売上高3115億円(前期/3098)、経常益153.61億円(同/164.99)、利益102.75億円(同/100.80)。23年4月期連結見通し/売上高3286億円、経常益125.51億円、利益82.70億円。純利益20%減/建設事業や不動産賃貸を伸ばすが、建築資材の値上がりや経費増が響く。※日経6-14/22P18
  17. 住宅:土屋ホ-ルディングス/2022年4月中間期連結-赤字。売上高134億円(前年同期/125)、経常益▲9.58億円(同/▲5.13)、利益▲7.28億円(同/▲3.91)。22年10月期連結見通し/売上高330億円、利益6.90億円、利益5.00億円。※日経6-15/22P18
  18. 住宅:タマホ-ム/2022年5月期連結見込み-営業利益は前期比4%増の114億円。従来予想から6億円下方修正。「ウッドショック」による資材価格の急騰に価格転嫁が追いつかなかった。拡販のための宣伝広告費の増加も重荷になった。売上高は10%増の2407億円と57億円の上振れ。引き渡し棟数は13年ぶりの1万棟超え。※日経6-17/22P1733)住宅:タマホ-ム/同上-経常利益は8%増の120億円と据え置いた。純利益(保守的に見積もっていた)は4億円上振れし、12%増の80億円。※同上
  19. 住宅:マンション管理/マンション管理組合の業務を効率化するスタ-トアップのサ-ビスが広がっている。管理や業務を巡り、組合内で意見が分かれることも少なくない。客観的なデ-タを活用した新興勢の試みは、住人間の合意形成の進展につながる可能性がある。新興の取り組み/マンション管理の未来図にも影響を与えそう(マンション管理不全防ぐ)。※日経6-8/22P15
  20. 住宅:マンション管理/スマ-ト修理(DeNA系のベンチャ-キャピタルから出資と事業面でも連携)-工事会社の実績などを分析、大規模修繕の依頼先探しを手助けする事業を開始。サ-ビス内容/管理組合と工事会社をマッチング。修繕実績や財務などのデ-タが優れた約35社の工事会社を選び、うち3社の相見積もりを取り、分析し比較整理して提案。※同上
  21. 住宅:マンション管理/不動産コンサルタントのさくら事務所-日常的な管理デ-タに着目し、6月中旬にも管理計画と資産価値の相関性をリポ-トするサ-ビスを開始。組合の管理レベルを客観的に評価し、将来に売却価格などへの影響を分析する。同社グル-プ/不動産仲介も手掛けており、グル-プの知見を集約して多角的な分析に生かす。※同上
  22. 住宅:マンション管理/FFP-既存マンションを対象に、理事会の開催頻度や防犯カメラの設置状況などから管理レベルを評価する事業を手掛けている。マンションの流通価格や賃料に関する複数の外部デ-タを集め、管理状況との関係を報告。21年に試験提供開始、20組合へレポ-ト提出。今秋には大手管理会社などを通じて拡大計画で、早期に1000組合へ。※同上
  23. 住宅:マンション管理/国土交通省情報-18年度調査。修繕積立金/「計画に対して不足か、余剰かが不明」の回答が3割超-基礎情報の把握にさえ苦労する組合の姿が浮かぶ。マンションを取り巻く環境の変化は厳しい/国交省予測-築40年超のマンションは2020年末に100万戸超。30年末は約232万戸、40年末は約405万戸に増える見通し。※同上
  24. 住宅:中古マンション/東京カンテイ情報-5月の首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の中古マンション平均希望売り出し価格(70㎡換算)/前月比11万円(0.2%)高い4699万円。13カ月連続の値上がりだが、上昇率は縮小傾向にあり、価格高騰に一服感が出始めている。前年同月比/1都3県とも中古マンション価格の上昇率-1割超。※日経6-25/22P20
  25. 住宅:中古マンション/同上-東京23区は前月比4万円(0.1%)上昇とほぼ横ばいの6799万円。在庫数が増え、4月以降は上昇が重くなっている。直近3カ月間で値下がりした住戸の割合を示す価格改定シェア/前年同月比で1割ほど高い4割前後で推移。※同上
  26. 住宅:中古マンション/同上-周辺部。埼玉県/2899万円、前月比42万円(1.5%)、千葉県/2494万円と同31万円(1.3%)上昇。神奈川県/3452万円と同8万円(0.2%)下落。東京カンテイ/「急激な価格上昇で成約数が伸び悩んでおり、一部のエリアで販売価格を引き下げる動きが加速する可能性がある」と。※同上
  27. 住宅:中古マンション/同上-近畿圏は前月比13万円(0.5%)高い2785万円と、4カ月連続で値上がり。中部圏は2198万円と同34万円(1.6%)上昇した。愛知県/同36万円(1.6%)高い2336万円と、年初来の最高値を更新。※同上
住宅リフォーム関連
住宅ロ-ン関連
建材・住設・家具関連
  1. 建材:電線/住宅やビルの配線に使う電線の取引価格が下落。ビルなどの屋内配線用のIV(屋内用塩ビ被覆線600v)1.6mm品-5月下旬時点の問屋卸値は1m35.45円前後、前月比1.3円(3.5%)安い。住宅の配線などに使うFケ-ブル(1.6mm、2しん)は1m59.9円前後と前月比2.2円(3.5%)安い。主原料の銅の国内価格が下落。※日経6-3/22P17
  2. 建材:断熱材/旭化成建材-住宅などに使う断熱材の「ネオマフォ-ム」と「ネオマゼウス」について、8月出荷分から20%の値上げする。主原料のフェノ-ル価格や、ガソリン代など輸送費の上昇分を転嫁。上げ幅/過去最高。「ネオマフォ-ム」の値上げ/2018年6月以来。断熱材を壁や床に取り付ける際に使うビスやピンも、それぞれ25%と18%値上げ。※日経6-4/22P17
  3. 建材:ALCパネル/旭化成建材-建物の壁や床に使う軽量気泡コンクリ-ト(ALC)パネルの価格を10月出荷分から15%引き上げる。原料の鉄やセメント、輸送費の上昇分を転嫁。対象/厚物の「ヘ-ベル」や薄物の「ヘ-ベルライト」。2021年に22年1月出荷分から4-10%の値上げを表明し、ほぼ満額が浸透。原料価格はさらに上昇、再び値上げする。※日経7-1/22P22
  4. 建材:ALCパネル/同上-ALCパネルのシェアは3割超。外壁に使う「バリ-ボ-ド」や床下地材の「ユカテック」も値上げする。2023年1月出荷分からで、15%引き上げる。前回の値上げは22年4月から10%を提示し、ほぼ全額が浸透した。ALCパネル/太平洋セメント子会社のクリオン-昨年の表明に続き、22年8月出荷分から15%の値上げを表明している。※同上
  5. 建材:壁床材/サンゲツ(壁紙国内最大手)-住宅やオフィス向けの壁材や床材を値上げする。10月1日受注分から、値上げ幅は7-12%。塩化ビニ-ル樹脂(塩ビ)などの原材料価格や物流費の上昇が続いているため、再値上げに踏み切る(4月/18-24%値上げ)。サンゲツのシェア/壁紙5割、塩ビ系の床材4割。住宅1棟の値上げ/7-8千円。※日経6-17/22P21
  6. 建材:セメント/セメント協会情報-5月のセメントの国内販売量は2,772,000トン、前年同月比0.9%と微増。6カ月ぶりに前年を上回った。関東を中心に再開発向けの需要が好調だった。「関東一区」/0.2%増-埼玉県で物流施設向け需要好調、「関東二区」/9.7%増-山梨県でリニア新幹線の延伸工事向けの需要が増えた。※日経6-17/22P21
  7. 建材:セメント/主要な建設資材であるセメントの市中価格が3年7カ月ぶりに上昇。セメント各社/昨秋、燃料の石炭価格や輸送コストの上昇を理由に値上げを表明。約半分が浸透した。需要家の生コンクリ-トメ-カ-は足元で転嫁値上げに動いている。建築物のコスト負担が重くなりそうだ。※日経6-28/22P15
  8. 建材:セメント/同上-指標となる普通セメントの6月の特約店卸値(東京地区)は前月比1000円(9%)高の1トン約12,300円(中心値)。卸値の上昇は2018年11月以来。最大手の太平洋セメント/21年10月に2000円、住友大阪セメント/11月に2400円、UBE三菱セメント/10月に2200円の値上げ表明していた。※同上
  9. 建材:セメント/同上-セメントの先高観は強い。セメント各社/9月末までに残りの値上げを決着させたい考えだ。セメント各社の値上げ表明の動きに伴い、生コンクリ-トメ-カ-も値上げを表明している。東京地区生コンクリ-ト協同組合/22年1月発表-6月契約分から過去最大幅の1立方m3000円(約19%)値上げする。諸材料の値上がり/建築物開発に影響。※同上
  10. 建材:コンクリ-ト/コンクリ-ト製品を手がけるキクノ(愛媛県)-低炭素型コンクリ-トを開発。セメントの55%を鉄鋼生産の副産物「高炉スラグ微粉末」で代替、CO2排出量を45%削減。一部を除いて全てのコンクリ-ト製品を低炭素型コンクリに切り替える。カ-ボンニュ-トラルをめざす世界的な動きを背景に、ゼネコンなどがスラグの利用率を高めたコンクリ-トの開発を競う。※日経6-29/22P43
  11. 建材:鋼板/薄鋼板の主要3品種(熱延、冷延、表面処理)のメ-カ-・流通在庫/4月末時点の速報値-全体で4,501,000トン、3月末比0.4%減少。在庫減少は2カ月連続。鉄鋼メ-カ-や流通市場で在庫調整の動きがみられる。前年同月比817,000トン(22.2%)多い。輸入材入着量は減少/4月は193,300トンと3月比60,300トン(23.8%)減少。※日経6-4/22P17
  12. 建材:鋼材/JFEスチ-ル-薄鋼板やH形鋼といった鋼材全品種の販売価格を、6月分から1トン1万円(1割)以上引き上げる。鉄鉱石や原料炭、エネルギ-代などの上昇で、生産コストが膨らんでおり、製品価格に転嫁する。※日経6-8/22P19
  13. 建材:鋼板/同上-対象は薄鋼板、厚鋼板、H形鋼のほか、ステンレス鋼板や薄鋼板から作る鋼管など全品種。4月からの値上げ幅/累計で1トン4万円(約4割以上)となる。国内の一般流通(店売り)向けや輸出向け、製造業など大口需要家向けの「ひも付き」取引も交渉を進める。※同上
  14. 建材:鋼板/自動車や家電など幅広い分野で使う「熱延コイル」が一段安となった。東アジア地区の取引価格/前週比3%下落し、1年2カ月ぶりの安値を付けた。「ゼロコロナ」政策で中国の経済活動が停滞し、鋼材の需要が落ち込んでいる。※日経6-18/22P17
  15. 建材:鋼板/同上-主要品(厚さ1.6mm)の取引価格(CFR=運賃込み)は現在、1トン780ドル前後。4月中旬に付けた直近高値(同960ドル)からの下げ幅は19%に達する。中国鉄鋼工業協会情報/加盟する大手鉄鋼メ-カ-の6月上旬時点の鋼材在庫量は前年同期に比べ3割ほど多い。先安感が強まっている。※同上
  16. 建材:建設用鋼材/床用鋼板-7カ月ぶりに値上がり。デッキプレ-ト/標準サイズの東京地区・問屋仲間価格-現在、1トン225,000円前後。前月比15,000円(7%)高。2021年3月の直近の底値(145,000円)からの上昇幅は約8万円(55%)に達する。※日経6-9/22P17
  17. 建材:建設用鋼材/同上-キ-ストンプレ-トは前月比15,000円(7%)高い同230,000円前後。じま鋼板は同145,000円前後と、前月比5000円(4%)上昇した。原料となる鉄鉱石と原料炭の価格がロシアのウクライナ侵攻で高騰している。これをうけ、建材メ-カ-は値上げを進めている。中小物件の荷動きは低調/メ-カ-値上げ分の転嫁、今後進展するか?※同上
  18. 建材:建設用鋼材/ビルの柱に使う大径角形鋼管(コラム)の取引価格が一段と上昇。東京地区の問屋仲間価格/現在-1トン179,000円前後。5月比5000円(3%)ほど高く、過去最高を更新。原材料の値上がりを受けて建材メ-カ-が製品価格を引き上げており、流通市場で転嫁が進んでいる。直近安値は2020年12月の同103,000円。※日経6-14/22P19
  19. 建材:建設用鋼材/東京製鉄-鋼材全品種の7月分契約価格を6月分から据え置く。熱延鋼板/1トン127,000円、H形鋼/同124,000円を維持。全品種の据え置きは2カ月連続。これまでの値上げ分について流通市場への浸透度合いを見極めたいとしている。足元では、鉄スクラップ価格は下落している。※日経6-21/22P17
  20. 建材:建設用鋼材/日本製鉄-H形鋼について、大口需要家と物件(プロジェクト向け)ごとに直接取引する販売価格を、6月契約分から1トン5000円引き上げる。主原料の鉄鉱石や原料炭価格の上昇を踏まえ、製品価格への転嫁を進める。6月契約分の店売り向け販売価格は、2カ月連続で据え置いた。店売り市場浸透を見極めると。※日経6-22/22P17
  21. 建材:建設用鋼材/建築用鋼材の流通価格が一段と上昇した。H形鋼/東京地区の問屋仲間価格-現在、1トン123,000円前後。5月末比3000円(3%)高い。2020年の直近底値(同76,000円)からの上げ幅は47,000円(62%)に達する。主原料価格の上昇を背景に鉄鋼メ-カ-が打ち出した値上げが段階的に浸透した。※日経6-25/22P20
  22. 建材:建設用鋼材/同上-山形鋼やみぞ形鋼はともに1トン2000円(2%)ほど上昇。建物の補強材などに使う軽量C形鋼は1トン168,500円前後と5000円(3%)ほど高い。市中在庫は減少している。「ときわ会」まとめ/H形鋼の在庫-全体で188,300トンと4月比3200トン(1.7%)少なく、3カ月連続で減少。一方、鉄スクラップ/下落が続く。※同上
  23. 建材:輸入鋼材/輸入鋼材3品種(厚鋼板、熱延コイル、冷延コイル)の5月末時点の岸壁在庫/東京地区と大阪地区の合計-159,000トン。前月末比9,000トン(6%)多く、4カ月ぶりに増加。前年同月比でも28,000トン(21.4%)多い。加工事業者や部品メ-カ-向けの鋼材出荷が鈍く、倉庫の荷役作業が滞っている。※日経6-30/22P25
  24. 建材:ステンレス/日鉄ステンレス-産業機械や厨房機器などに使うステンレス冷延薄鋼板の一般流通(店売り)向け価格について、6月契約分からニッケル系を1トン1万円(1.5%程度)、クロム系を同15,000円(4%程度)引き上げる。原料の合金鉄フェロクロムが上昇したほか、為替の円安進行で調達コストが増加したのを反映する。※日経6-10/22P19
  25. 建材:ステンレス/家電や産業機械など幅広い製品に使うステンレス鋼板の取引価格が一段と上昇。ニッケル系の代表品種「SUS304」(厚さ2mm品)/東京地区の問屋仲間価格-現在、1kg595円前後。5月比40円(7%)高。2020年11月の直近安値(同365円)からの上昇幅は230円(63%)。厨房機器、家電、産業機器向け需要好調。※日経6-11/22P18
  26. 建材:ステンレス/同上-クロム系の代表品種「SUS430」(同)は現在、1kg360円前後と、5月比10円(3%)高。原料となるニッケルやフェロクロムの価格がウクライナ危機の影響で高騰している。ステンレスメ-カ-/大幅な値上げを進めており、商社はその転嫁に追いついていない。※同上
  27. 建材:産業資材/景気変動に敏感な素材や燃料などの企業間取引価格を基に算出する日経商品指数42種(1970年=100)の6月末値-12カ月連続で最高値を更新。資源価格が高騰しガソリンなどの国内価格に波及。鋼材や化学も価格転嫁が進んだほか、為替の円安も指標を押し上げた。一方、世界景気の減速懸念から非鉄は下落。※日経7-1/22P22
  28. 建材:産業資材/同上-6月末値は250.630と、5月末の247.872から2.758ポイント(1.1%)上昇した。前月比の上昇率は5月(0.1%)を上回った。前年同月比の上昇率は22.6%と5月(23.1%)より縮小。指数を押し上げたのが石油製品/前月末から4.3%上昇。鋼材/同3.3%上昇。化学/同2%上昇。非鉄/同4.4%下落。※同上
  29. 建材:神島化学工業/2022年4月期単独-増収増益。売上高217億円(前期/197)、経常益20.84億円(同/15.62)、利益13.65億円(同/10.88)。23年4月期単独見通し/売上高238億円、経常益22.00億円、利益15.00億円。※日経6-11/22P15
  30. 建材:大建工業/2023年3月期連結見通し-純利益は前期比27%増の100億円。従来予想を42億円上回る。住宅用構造材を製造する米パシフィック・ウッドテック・コ-ポレ-ション(PWT社/出資比率-大建工業51%、伊藤忠商事49%)が8月に子会社から外れて持ち分法適用会社となり、特別純利益を計上。※日経6-23/22P16
  31. 建材:同上/PWT社が建材事業強化のため、米ルイジアナ・パシフィッック(LP社)から同事業を取得するのに合わせ、8月に伊藤忠が引取先とする増資を実施。大建工業の出資比率は25%に低下。大建工業/「買収や北米での営業にノウハウを持つ伊藤忠の方が(親会社として)適している」と。売上高-1%減の2210億円、従来予想から110億円減。※同上
  32. 建材:大倉工業/電子機器や通信機器の部材に使う先端フィルム事業を拡大する。液晶パネルの大型化で需要が好調な偏光板を保護する素材の新工場を建設。新素材の量産化を目指す(シェア拡大)。売上高構成比率(2021年12月期)/合成樹脂477億円、新規素材118億円、建材105億円、その他11億円。※日経6-23/22P39
  33. 住設:LIXILとTOTO/在庫を積み増している。2022年3月末時点の合計/3473億円と1年前比3割増。コロナ禍で部品供給が滞った教訓を踏まえ、再度の混乱に備えている。課題/経営効率の維持。3月末の在庫/TOTO-前年同期比3割増の1094億円、初めて1000億円超え。LIXIL-32%増の2379億円。※日経6-23/22P16
  34. 住設:同上/在庫回転日数(日経バリュ-サ-チ調べ)-TOTOの22年3月期は54.5日と21年3月期比2日近く長い。LIXILは53.4日と21年3月期より短くなったが、コロナ禍前の19年3月期比では4.6日長い。在庫の回転長期化/資金繰りの負担が増す。23年3月期の業績見通し/TOTO-前期比10%増収、LIXIL-6%増収計画。※同上
  35. 建材/住設:LIXIL/玄関ドアやトイレなど11分野の建材や水回り設備などを値上げする。9月受注分から順次引き上げる。浴室用シャワ-/4-19%、住宅用トイレ「サティス」/4-8%価格を引き上げる。アルミや銅、樹脂などの原材料価格や物流コストの上昇を商品価格に転嫁する。「企業努力のみでは対応が難しい」(同社)と。※日経6-24/22P17
  36. 建材/住設:同上/間仕切りや室内ドアなどのインテリア建材-9月、外装建材や水回り設備など-10月分からメ-カ-希望小売価格を改定。玄関ドアなどの一部の製品-11月以降に順次改定する見通し。同社/4月にも浴室やキッチン用設備などの値上げをした。※同上
  37. 家具:ニトリホ-ルディングス(HD)/IT部門の人員を2032年までに現状の約3倍の1000人に拡充。年齢を問わずにニトリHDの平均年収(835万円)を上回る報酬(最大で1000万円)のほか、自由な働き方を提示することで人材を募る。子会社のニトリデジタルベ-スのIT人材の拡充を通じて自社のシステム開発を内製化し、競争力を高める。※日経6-8/22P16
合板・木材関連
  1. 合板:国産合板/住宅の壁や床に使う国産針葉樹合板の最高値の更新が続いている。足元の流通価格/前年同期の約2倍。背景/ロシアから原料の供給が停止、その余波で国産丸太の価格が上昇し、接着剤や物流費の高騰なども影響。当面は高値で推移するとの見方が広がっている。※日経7-1/22P22
  2. 合板:国産合板/指標の針葉樹合板(厚さ12mm品)-東京地区の問屋卸価格は6月時点で1枚2000円と、5月比100円(5%)上昇。セイホクなどがが6月出荷分から打ち出していた値上げが浸透。2007年7月に付けたそれまでの最高値1240円を21年11月に上回って以降も上昇ピッチは衰えていない。ハウスメ-カ-/「売り手市場」と。※同上
  3. 合板:国産合板/合板の原料の国産丸太-海外からの単板や丸太の調達難が続くため、柱や梁を作る製材所と合板メ-カ-との間で国産丸太の確保を巡り競争が起きている。農林水産省情報/合単板用スギ丸太の5月価格-1立方m16,100円と4月から100円(0.6%)上昇し、前年同月比では4割高い。※同上
  4. 合板:輸入合板/中国からの針葉樹合板(住宅用)の輸入が急増。貿易統計情報/5月の輸入量は19,004立方mと前年同月比48倍(2021年の1年の輸入量/11,133立方m)。国産針葉樹合板の生産量の約1割に相当。品質面での懸念とロシア産単板の使用から、難色を示す住宅会社もあり、「どこまで流通するか不透明」(ハウスメ-カ-)。※日経7-1/22P22
  5. 木材:原木/高知県森林組合連合会情報-2021年度に発売したスギ、ヒノキの平均単価 (1立方m)は16,391円と10年ぶりの高値(前年度比1.6倍)。コロナ禍下の輸入材不足から原木価格が急上昇する「ウッドショック」が強く表れた。取扱高も過去最高の59億5600万円(取扱量/前年度比7.3%増の363,000立方m)。※日経6-11/22P26
  6. 木材:原木/同上-種類別の価格動向。スギ/01年度の水準に並ぶ13,436円(前年度比3543円高)。ヒノキ/23,006円(同/9335円高)で、03年度以来となる2万円を回復した。一方、高値に引かれた山林所有者らが積極的に切り出したため、県森連は供給過多による価格下落を防ごうと約34,000立方mを買い取った(借入増)。※同上
  7. 木材:輸入木材/住宅に使うカナダ産木材の対日価格が2四半期ぶりに下落。製材品の7-9月期の価格/4-6月期比2割の大幅安。一大需要国である米国で長期金利の上昇を背景に住宅投資が減少し、現地の製材品価格が下落した影響が出た。昨年に世界の木材高騰「ウッドショック」の起点となった米国相場の足元の急落が波及。※日経6-24/22P22
  8. 木材:輸入木材/ツ-バイフォ-(2✕4)住宅の壁などに使う指標の西部内陸産SPF(トウヒ・マツ・モミ類)の7-9月期の日本向け規格(Jグレ-ド)価格-1000ボ-ドメジャ-(約2.36立方m)あたり1150-1200ドル(運賃込み)。4-6月期より300ドル(3割)安く、2四半期ぶりに値下がりした。カナダ産/日本の木材輸入量の2割を占め、SPFは主力材の一つ。※同上
  9. 木材:輸入木材/7-9月の対日価格の下落の背景-米国相場が軟化したことに加え、日本国内の戸建て市場の減速もある。国土交通省情報/2✕4住宅の2022年1-4月の新設住宅着工戸数-3月以外の月で前年を下回った。製材品の対日価格/下落したものの、急速な為替の円安進行で輸入コストはなお上昇しているという。※同上
不動産・建築・ゼネコン関連
  1. 不動産:日本不動産研究所情報/世界の主な14都市の不動産価格・賃料の指数-4月時点のオフィスビル賃料指数(半年前との比較)はソウル(1.4%)や上海、ニュ-ヨ-ク(0.8%)など6都市が上昇。東京/0.8%の低下で前回調査から下げ幅が拡大。調査/毎年4月と10月に実施(不動産鑑定士による)。低下した都市/6(前回10)。※日経6-2/22P17
  2. 不動産:ジョ-ンズラングラサ-ル(JLL)情報/世界の都市の2022年1-3月の不動産投資額-首都圏は世界14位だった。投資額/前年比51%減の38億ドル(約5000億円)で、21年1-3月の2位から大きく後退。対象の不動産/世界のオフィスやホテル、物流施設など。主位/ニュ-ヨ-ク(134億ドル)、2位/米ダラス・フォ-トワ-ス、3位/ロンドン。※同上
  3. 不動産:オフィスビル/三鬼商事情報-5月の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の空室率は6.37%と、4月比0.01ポイント低下。低下は2カ月ぶり。コロナ禍の収束を見据えて新規に借りる企業が増えている。一方、大型ビルでの解約は依然多く縮小移転も目立つ。空室率/この半年余り小幅な上昇と低下を繰り返し、膠着状態。※日経6-10/22P19
  4. 不動産:オフィスビル/同上-供給過剰の目安とされる5%を16カ月連続で上回った。地域別/新宿区や中央区の上昇率は上がった半面、IT系などの企業集積が続く渋谷区は前月比0.38ポイント低い4.92%と20カ月ぶりに5.0%を下回った。※同上
  5. 不動産:オフィスビル/同上-5月の平均募集賃料(3.3㎡あたり)は20,319円と4月比9円(0.04%)下落。下落は22カ月連続。空室率が上昇する地域のビルオ-ナ-を中心に空室を早めに埋めるため、以前より賃料水準を下げる動きが続いている。※同上
  6. 施設:東京ド-ム/周辺施設の改装に着手。今後2-3年で200億円程度を投じてホテル客室の一部を長期滞在型サ-ビス付きアパ-トメントに切り替えるほか、エンタ-テイメント施設などを導入する方向で検討する。東京ド-ム/三井不動産が2021年に約1200億円で買収。40年代の完成を目指し、6月から周辺エリアの開発計画の策定に着手した。※日経6-30/22P17
塗料・素材・原油関連
  1. 原油:日本の石油会社が長期契約で輸入する原油(DD原油)価格/大幅に上昇。サウジア  ラビア産の代表油種「アラビアンライト」の5月積み価格/1バレル117.02ドル。4月積み比9.48ド  ル(8.8%)高く、2012年4月以来約10年ぶりの高値を付けた。欧州がロシア産石油の年内  禁輸に動き、中東への代替需要が広がっている。※日経6-2/22P17
  2. 原油:OPECプラス/2日-原油の追加増産で合意。7月の増産量/日量64.8万バレルとし、毎日43.2万バレルとしていた従来方針から拡大。ロシアの生産がウクライナ侵攻による制裁で落ち込んでいるのを部分的に補う。※日経6-3/22P1,3
  3. 原油:東京商品取引所のドバイ原油先物/6日-取引が最も多い限月で前日清算値に比べ一時3700円(4.5%)高い1キロリットル86,000円と、2008年7月以来約14年ぶりの高値を更新。EUによるロシア産原油の禁輸合意で需給逼迫懸念が強まり、買いが集まった。中国の都市封鎖解除も相場の支援材料となった。※日経6-7/22P19
  4. 素材:漆/協和化学工業(樹脂添加剤や医薬品メ-カ-/高松市)-伝統工芸「香川漆芸」で知られる香川県で、漆の木を栽培する新たな取り組み開始。NPO法人「さぬき漆保存会」の協力を得て漆の木を育てる。香川県の漆生産量/統計上ゼロ。日本全体でも漆自給率は数%(中国産増/日本は岩手県など一部)。地域文化の振興に寄与。※日経6-8/22P33
  5. 素材:特殊鋼/機械の油圧ジャッキ-などの構造部品に使う特殊鋼の流通価格が6カ月ぶりに上昇。代表品種は前月比6%高く最高値を更新。原料炭や合金鉄などの原料高が続くなか、建機や産業機械向けの需要が堅調だ。鉄鋼メ-カ-が打ち出した値上げが流通市場で段階的に浸透した。機械メ-カ-などの鋼材コストが増す要因となる。※日経6-21/22P17
  6. 素材:特殊鋼/同上-代表品種の機械構造用炭素鋼(SC)の12-100mm品の東京地区の問屋仲間価格は現在、1kg165円前後。上昇基調が始まる前の2021年4月(同120円)からの上げ幅は45円(38%)に達する。構造用合金鋼(SCM)の25-100mm品は同190円前後。前月に比べ10円(6%)高く、最高値を更新。※同上
  7. 素材:ナフサ/石油化学製品の基礎原料となるナフサのアジア地区のスポット価格が軟調だ。直近は1トンあたり800ドル台前後と約4カ月ぶりの安値圏で推移。中国の都市封鎖で石化製品の需要が落ち込んだことが大きい。目先の市況/中国の経済正常化の動きに左右される見込みで、国産ナフサ価格への影響が読みづらくなっている。※日経6-10/22P19
  8. 素材:ナフサ/同上-ナフサのアジア地区のスポット価格は9日、846ドル前後。2日には800ドル前後まで下落。その後800ドル台前半から半ばを中心に推移。アジアのナフサのスポット価格の動向/今年前半に急騰-ロシアによるウクライナ侵攻で2月25日には7年5カ月ぶりに900ドルを突破。3月7日には1184ドルに達し、約14年ぶりの高値を付けた。※同上
  9. 素材:ナフサ/石油化学製品の基礎原料となるナフサのスポット価格が一段と下落。アジア市場/13日-1トンあたり799ドルを中心に取引され、前週末から6ドル程度(0.7%)下落。800ドルを下回ったのは約4カ月半ぶり。中国/コロナ禍対策の都市封鎖の影響が残り、石化製品の需要が低迷。合成樹脂/値上げ局面が続くも、交渉停滞も。※日経6-14/22P19
  10. 素材:ナフサ/同上-国産ナフサ動向。今年前半のアジアのスポット価格の高騰を受け、4-6月の国産ナフサ価格は13-月期(1キロリットル64,600円)を大幅に上回る見通しだ。アジアの相場の軟化は主に7-9月期の国産ナフサ価格の押し下げ要因になる。※同上
  11. 塗料:関西ペイント/アフリカ事業から撤退。同地域にある2子会社をオランダの同業大手アクゾ・ネ-ベルに計4.5億ドル(約585億円)で2023年内に売却する。10年に買収によってアフリカに参入したが、景気減速や通貨安なども受けて赤字が続いていた。資産売却などで黒字化したタイミングで手放し、経営資源をインドや欧州などに注力する。※日経6-2/22P15
  12. 塗料:ナトコ/2022年4月中間期連結-増収減益。売上高97億円(前年同期/89)、経常益10.12億円(同/11.15)、利益7.09億円(同/8.44)。22年10月期連結見通し/売上高191億円、経常益15.20億円、利益10.30億円。※日経6-7/22P18
環境関連
アジア関係/その他
  1. 海外:米国/積水ハウス-戸建て住宅を手掛ける米チェスマ-・グル-プ傘下のチェスマ-・ホ-ムズと住宅ロ-ンや保険を手掛ける企業など併せて4社を買収。買収額/約690億円。同事業会社を核に、2025年度には海外全体で、日本と同等の1万戸(米国で7000戸、オ-ストラリアなどの他含め)を目指す。米国/人口は増加傾向、住宅需要は旺盛だ。※日経6-10/22
  2. 海外:米国/同上-7月1日にチェスマ-・ホ-ムズなど2社の全株式、12月30日に残りの2社の全株式を買収予定。チェスマ-・ホ-ムズ/テキサス州で事業を展開、21年度の引き渡し戸数は約2000戸。同州を含む南部は住宅着工件数で全米の約半数を占め、米国事業の成長に寄与すると判断。同社/17年にウッドサイド・ホ-ムズ・カンパニ-(西部)を買収。※同上
  3. 海外:米国/同上-今回の買収での戸建て住宅の年間供給能力は5500程度になる。大和ハウス工業/同様に海外での戸建て事業を強化している。米国における供給戸数/21年度で約4500戸。26年度までに1万戸の供給を目指している。日系ハウスメ-カ-の米国でのシェア獲得競争が激化しそうだ。※同上
  4. アジア:中国/国家統計局情報-2022年5月の主要70都市の新築住宅価格動向について、6割超にあたる43都市で前月より値下がりした。平均価格も0.2%下落し、9カ月連続でマイナスとなった。中小都市を中心に、住宅の値下がり圧力はなお強い。値下がりした都市は4都市減。値上がりした都市は25都市で7都市増。※日経6-17/22P11
  5. アジア:中国/国家統計局情報-5月の70大中都市の住宅販売価格は前月比で、下落傾向が続いたものの、下落ペ-スは鈍化しており、新築分譲住宅販売価格が前月より下落した都市の数が減少(前月比4減の43都市)。1,2,3線都市の住宅販売価格は前年比で上昇幅が軒並み縮小するが下落幅が拡大し、価格の下落した都市の数が増加。※京貿
  6. アジア:タイ/関電不動産開発-バンコクで高層マンションを開発する。現地企業などと組み(関電不動産、東レ建設、タイの海運大手トレ-セン・タイ・エ-ジェンシ-ズの3社で合併会社設立)、総事業費は300億円(80億バ-ツ)になる見込み。同社/タイで不動産開発を手がけるのは初。コロナ禍で低迷してきた住宅市場の回復を見据え、タイ市場に本格展開する。※日経6-21/22P12
  7. アジア:タイ/同上-開発する高層マンション「125サト-ン」はバンコク中心部のオフィス街に立地。36階建てのビルが2棟並ぶ設計となっており、床面積28~330㎡の部屋を合計755室備える。販売価格/1部屋590万バ-ツ(約2200万円)から。運営/合併会社が担う。※同上
■トピックス
     <NO.1>
 7-9月産業天気図(景気予測)/化学や旅行・ホテル-7業種改善  <日経6-27/22P1,23>
  • 日経まとめ/概要:主要30業種を対象にまとめた2022年7-9月期の産業天気図予測は、化学・繊維や旅行・ホテルなど7業種が改善する。世界の新型コロナウイルスの感染一服や中国の都市封鎖の解除を踏まえ、自動車などの生産や需要の回復を見込む動きが広がる。川上分野の業種を中心に原燃料価格の転嫁が進み、収益を押し上げる。→化学・繊  維/「曇り」から「薄日」に改善-自動車向け樹脂をはじめとする石油化学製品の需要が伸びる。建設・セメント/「小雨」から「曇り」に改善-資材の価格転嫁が進む。プラント・造船/「小雨」から「曇り」に改善-円安が収益改善の追い風になる。主要30業種の天気図分布<( )内-前期実績比の増減。▲は減少、-は横ばい>。「晴れ」4(▲1)、「薄日」6(4)、「曇り」13(1)、「小雨」4(▲4)、「雨」3(-)。住宅関連業種の天気図は次の通り。
  • マンション・住宅/「曇り」→「曇り」:新築や中古の販売増/新型コロナウイルスの影響で働き方や住まいのあり方が多様化し、都市部や郊外で新築や中古のマンションや戸建てを購入するファミリ-層などの需要は根強い。一方で、用地取得費や人件費の高騰で販売価格は上昇し、ロシアのウクライナ侵攻や円安による木材など資材高の影響も販売面で懸念される。
  • 建設・セメント/「小雨」→「曇り」:価格転嫁が広がる/建設は資材価格高騰が引き続き深刻だが、ゼネコン各社は業界団体を通じて価格転嫁を進める見通し。工事発注が比較的堅調なことから受注競争が一服し、受注時の採算は今後、一定程度は好転するとみられる。セメントは石炭や原油など原燃料コストの上昇に対応し、各社の転嫁が本格化している。
  • 鉄鋼・非鉄/「曇り」→「曇り」:鋼材需給が不安定/ロシアのウクライナ侵攻の長期化や中国のゼロコロナ政策を背景に、世界的に鋼材需給が不安定な状況が続く。部品供給網の混乱で自動車向け需要の先行きも見通しにくい。鉄鉱石など主原料のほかエネルギ-コストなども高値圏にあり、鉄鋼各社は鋼材価格のさらなる引き上げを急いでいる。
  • 石油/「曇り」→「曇り」:高値続き需要減/国の要請を受けたサウジアラビアが主導する形で産油国が7,8月の増産拡大を決定。需給の逼迫懸念はやや後退したが、EUがロシア産原油の禁輸を決めたことなどもあり、原油価格は1バレル110ドル前後の水準で取引されている。ガソリン需要は減少しており、物価上昇に伴う景気悪化も逆風。
  • 化学・繊維/「曇り」→「薄日」:半導体向け堅調続く/半導体向け樹脂素材や化学品の販売は堅調が続く。原燃料の石油・石炭の高騰に伴う製品への価格転嫁も進む。新型コロナウイルスによる行動制限も一服し、自動車や家電などの生産量も回復。ウクライナ危機などによる世界的な景気後退への懸念は残るが、化学製品の基礎原料エチレン製造設備は高稼働率を保つ。
  • 産業・工作機械/「晴れ」→「晴れ」:中国の受注根強く/世界的な人手不足への対応や電気自動車への移行で日米欧を中心に自動化、省人化投資が活発化している。半導体市場の拡大も製造装置や部材を加工する機械の需要増加につながっている。中国は上海市などの都市封鎖で生産に影響がみられるが、受注は依然として強いとの声が多い。 
 <NO.2>
 高齢者/きしむ「終の棲家」 修繕費2割超上昇/単身世帯増、負担重く   <日経6-5/22P1>
  • 高齢者が安心して住宅に住めなくなっている/概要:持ち家の修繕費の負担は増え続けている。長寿化によって修繕回数が増え、工事単価も10年で2割上昇する二重苦の様相だ。賃貸住宅でもオ-ナ-の約7割が高齢者の入居に拒否感を抱く。公的な支援で対応しきれない部分が多く、民間の取り組みを効率的に生かしていく工夫が欠かせない。→総務省の家計調査/世帯主の年齢が60歳以上の二人世帯の持ち家率-2021年で90%超。多くの人が「終の棲家」を確保しているようだが、落とし穴がある。
  • 落とし穴①/修繕費の上昇:消費者物価指数(20年=100、全国)/住居の外壁塗装や水道工事など「工事その他のサ-ビス」の項-21年までの約10年間でおよそ2割上昇(この項は主に戸建て住宅の工事費上昇を反映)。「人出不足などから、過去10年の工事費はほぼ一貫して上昇してきた。さらに、22年はウクライナ情勢などを受けた資材インフレもあり、騰勢は一段と強くなった」(不動産コンサルタントのさくら事務所)と。修繕は外壁や屋根の工事など15-30年程度で繰り返される項目が多く、「長寿化で生涯を通じて必要な工事回数も増えている」(同)。→マンションでも修繕の負担は重い/東京カンテイ調査情報-首都圏で、竣工年別に新築時に定められる毎月積立金の調査では、21年は10年前より4割弱高い。→国土交通省のマンション修繕の積立金の目安として示すガイドラインの平均値(小規模物件、1㎡当たり月335円)-積立金が大幅に上がった現在の  水準でも及ばず、さらなる増額が必要な例も多いとみられる。
  • 落とし穴②/賃貸住宅への入居拒否:国土交通省の20年度調査情報/賃貸住宅のオ-ナ-の約7割が高齢者の入居に拒否感を示す。入居中の孤独死で、その後の賃貸が難しくなったり、認知症を患ってほかの入居者とトラブルになったりすることを警戒する。「オ-ナ-の高齢化も影響している」(京都大学建築学科専攻の三浦教授)/高齢のオ-ナ-は長期間をかけた投資回収は難しい。バリアフリ-など高齢者の入居に適した物件の絶対数が増えにくい。
  • 問題の底流には世帯構造の変化がある:国税調査情報/2020年と1980年の比較-単独世帯数-19.8%から38%に急伸し、夫婦と子、3世代などの割合は大幅に低下。かつて家の修繕費の負担は、同居する若い世代へ順次リレ-されてきたが、現在は高齢者が晩年まで捻出を迫られる。「血縁に加え、地縁も薄れた」(三浦教授)ことは高齢者の賃貸住宅入居が難航する一因でもある。
  • 根深い問題の対応/商機でもある:フラット・エ-ジェンシ-(京都市/不動産)/高齢者と若い学生や子育て世代が暮らすシェアハウスの企画・開発を進める。共用スペ-スを充実させて入居者の交流を促し、高齢者の見守りと学生らの孤独感の解消の両立を目指す。京都市の企業の旧社員寮を改装して開発する物件は、国の支援事業に選ばれた。96-205


   ■情報源:※日経=日本経済新聞 四国版 ※京貿=日本国際貿易促進協会京都総局
           ※国貿=国際貿易          ※高新=高知新聞