■住宅関連情報/2021年4月 ■        
<住宅、リフォ-ム、ロ-ン、建材・住設・家具・合板・木材、建築・ゼネコン・不動産、塗料・素材、環境、アジア>

住宅関連
  1. 住宅着工動向:国土交通省情報/2021年3月の新設住宅着工戸数-71,787戸で、前年同月比1.5%増と21カ月ぶりの増加。季節調整後の年率換算値/88万戸で、前月比9.0%増と3カ月連続の増加。※国土交通省5-1/21配信(業界ニュ-ス)
  2. 住宅着工動向:同上/種別-持ち家は22,340戸、前年同月比0.1%増と5カ月連続の増加。貸家は27.245戸、同2.6%増と31カ月ぶりの増加。分譲住宅は21,824戸、同2.8%増と先月の減少から再びの増加、うちマンションが10,392戸(同9.4%増)と先月の減少から再び増加。一戸建て住宅は11,319戸(同2.6%減)、16カ月連続の減少。※同上
  3. マンション動向:不動産経済研究所情報/1-3月の首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の新築マンションの発売戸数-前年同期比37.1%増の6671戸。コロナ禍のなか、郊外物件の人気が加速。一方、都心部の物件は土地代や人件費の上昇で販売価格が高止まりし、売れ行きが立地などに左右される傾向が強まっている。※日経4-20/21P13
  4. マンション動向:同上/2020年度上半期(4-9月)-コロナ禍で販売会社がモデルル-ムを相次ぎ閉鎖、発売戸数が初めて10,000戸を割った。その後の全体供給は回復傾向が強まり、下半期(20年10月~21年3月)は20,000戸強。20年10-12月は前年同期比15.5%増、21年1-3月は同37.1%増、21年3月単月は前年同月比44.9%増の3103戸。※同上
  5. マンション動向:同上/21年3月-東京23区や千葉県、埼玉県など全ての地域で前年実績を上回った。首都圏の契約率は73.6%と、好調の目安の70%を超えた。伸びの要因/「住まいの選択肢が広がった」(同研究所)と分析-コロナ禍を機に企業の在宅勤務が普及し、新築や中古を問わず、広めのマンションを探す動きが広がっている。※同上
  6. マンション動向:東日本不動産流通機構(東日本レインズ)情報/首都圏の中古マンションの在庫-3月末まで16カ月連続で減少。3月の契約件数は前年同月比16%増の4228件、1990年5月の機構発足以来の最高を更新。エリア別/従来の都心部で最寄り駅から近い物件に加え、郊外エリアに人気の裾野が広がっている。※同上
  7. マンション動向:不動産ベンチャ-のワンノブアカインド情報/価格-一定の取り引きがある全国の中古マンションの坪単価上昇率は3月時点で千葉県習志野市が首位(33.4%)だった。千葉市花見川区や埼玉県三郷市、同県川越市もトップ10入り。「部屋が広い割に、割安な点が評価されている」(同社)と指摘。一方、都心部は駅近で、資産性の高いマンションに人気。※同上
  8. マンション動向:首都圏などでマンションの供給が減少傾向にあるなか、地方都市でタワ-物件の開発が目立っている。不動産大手が駅周辺など一等地の開発に加わり、供給を増やす構図だ。とりわけ高所得者層の人気を集める物件が増え、、地域のマンション相場を引き上げている。※日経4-24/21P16
  9. マンション動向:同上/東京カンテイ情報-20階建て以上のタワ-マンションは2020年末時点で全国に1389棟・364,560戸ある。20年は全国で40棟・12,148戸が供給された。都道府県別の20年の供給戸数/東京都-9棟・2814戸で最多。愛知県-7棟・1049戸、神奈川県-5棟・1674戸、大阪府-5棟・1597戸と続く。※同上
  10. マンション動向:同上/3大都市圏以外の最多-福岡県の4棟・1506戸。21年の3大都市圏以外では、北海道、山形県、福岡県で各2棟が竣工予定。岡山県、広島県、熊本県でも1棟の供給が見込まれている。地方都市でタワ-マンションの増加で、地域での販売価格は総じて上がっている。その地域の購入層/経営者、医師、弁護士、共働きの高所得者。※同上
  11. マンション動向:同上/東京カンテイ情報-価格動向。広島市/新築マンションの平均坪(3.3㎡)単価-20年に1,842,000円と19年比32.3%上昇。10年以降で最も高い。仙台市/新築マンション1戸あたりの平均価格は5825万円で3年連続で上昇。平均坪単価は2,539,000円で同14.9%上昇。価格も単価も10年以降の最高額を2年連続で更新。※同上
  12. 住宅:戸建て住宅のオ-プンハウス/関西に進出。4月から土地の仕入れを始め、2021年内に住宅販売開始を目指す。コロナ禍によるテレワ-ク拡大から戸建て需要が伸びるなか、首都圏に加え、関西でも狭小住宅の市場拡大を見据え顧客を掘り起こす。※日経4-6/21P13
  13. 住宅:タマホ-ム/2021年5月期連結見込み-最終増益。コロナ禍を受けた在宅時間の長期化で住環境を見直す動きが広がり、注文住宅や分譲住宅の販売が好調。イベント会場での宣伝広告費などコストも抑える。前期にホテルを売却した反動で営業利益は減るが、株式評価損など特損が減り最終増益を確保へ。※日経4-7/21P29
  14. 住宅:タマホ-ム/2022年5月期連結見通し-受注好調続く。2021年に入ってから住宅販売やリフォ-ムの受注が好調。低金利や在宅勤務の拡大に加え、マンション価格の高止まりもあり戸建て住宅の需要は底堅く推移する見通し。低価格を売りに若年層への訴求を強化して顧客層を広げる。増収増益の公算。※同上
  15. 住宅:タマホ-ム/2021年5月期連結見込み-期末配当を従来の75円から15円増の90円(前期/70円)にする。コロナ禍で在宅勤務が広がったことを背景に郊外などで戸建て住宅の需要が増加。住宅やリフォ-ムの受注実績が想定を上回っているため増配する。純利益/前期比2%増の52億円。※日経4-13/21P17
  16. 住宅:レオパレス21/経営再建に不透明感が漂う。3月の入居率は81.72%と前年実績より1ポイント強下落、32カ月連続で前年を割り込んだ。損益分岐点の80%を上回ったが、かき入れ時の入居率としては低水準。名古屋市に持つ建築士事務所が愛知県から一連の不良物件問題で行政処分を受け、7月から1年間、業務停止。※日経4-10/21P7
  17. 住宅:大和ハウス工業/2021年3月期連結見込み-純利益は前の期比22%減の1820億円。44%減とする従来予想を520億円上回る。世界的な株高で年金資産の運用環境が改善、退職給付費用が減り、利益を押し上げる。営業利益は9%減の3450億円。従来予想を870億円上回る。売上高は6%減の4兆1000億円、同1000億円改善。※日経4-16/21P17
  18. 住宅:積水ハウス/住宅設備をスマホで遠隔操作できるサ-ビスを2021年夏に始める。エアコンや照明の操作だけでなく、玄関も施錠できる。関東と関西の新築戸建て向けに提供する。住人の生活デ-タをビッグデ-タ化し、新規事業の展開に生かす。※日経4-24/21P11
  19. 住宅:大東建託/2022年3月期連結見通し-営業利益は1割増の950億円程度。コロナ禍で落ち込んだ主力のアパ-ト建設事業が持ち直す。また貸しする不動産事業も引き続き好調、9割を超える高い入居率を維持できるとみている。売上高は5%増の1兆5700億円程度。売上高、営業利益とも20年3月期水準には届かない。※日経4-29/21P17
  20. 住宅:大東建託/2021年3月期連結-減収減益。売上高14889億円(前期/15862)、経常益906.07億円(同/1330.28)、利益622.85億円(同/903.80)。22年3月期連結見通し/売上高15700億円、経常益970.00億円、利益650.00億円。※日経4-1/21P15
  21. 住宅:東京カンテイ情報/3月の分譲マンションの賃料-東京23区は1㎡あたり3869円で、前月比0.3%上昇。上昇は1月以来で、調査を始めた2009年以降の最高値を更新。在宅勤務が増えて広い物件に移るなど、コロナ禍でも春の転居が一定数あったことで賃料が上がったようだ。首都圏全域/0.3%下がって3208円。※日経4-17/21P17
  22. 住宅:中古住宅/東京カンテイ情報-3月の中古マンション平均希望売り出し価格(70㎡換算)-首都圏は2月より3.3%高い4021万円。上昇は7カ月連続で、4000万円台に乗るのは2002年の集計開始以来初めて、コロナ禍で都心だけでなく郊外物件の人気も高まっており、全域の価格上昇につながったとみられる。※日経4-23/21P22
  23. 住宅:中古住宅/同上-東京都心6区(千代田、中央、港、新宿、渋谷、文京)は2月から0.7%上がって8916万円。5カ月連続の上昇で渋谷区は9996万円と1億円に迫った。東京23区は2月より1.2%高い6141万円と9カ月連続で上昇。東京都全体は1.4%高い5535万円。※同上
  24. 住宅:中古住宅/同上-近畿圏は0.8%高の2537万円。大阪市が2月比0.3%高の3524万円と5カ月連続で上昇。中部圏は1.7%高の2003万円。※同上
  25. 土地:登記義務化/所有者が分からない土地の問題を解消するための関連法案が成立-土地や建物について相続を知ってから3年以内の登記を義務付ける。2024年をめどに施行する。全国には所有者が分からずに公共事業や再開発の妨げとなる土地が多い(所有者が確認できない土地/九州本土より広い)。※日経4-22/21P2
住宅リフォーム関連
  1. HC:DCMホ-ルディングス/2021年2月期連結-増収増益。売上高4711億円(前期/4373)、経常益295.50億円(同/201.07)、利益185.94億円(同/137.83)。22年2月期連結見通し/売上高4579億円、経常益307.00億円、利益190.00億円。純利益/21年期比2%増、4期連続で過去最高益。好採算のPB商品の充実など奏功。※日経4-10/21P13
  2. HC:コ-ナン商事/2021年2月期連結-増収増益。売上高4420億円(前期/3746)、経常益297.74億円(同/189.19)、利益186.49億円(同/118.30)。22年2月期連結見通し/売上高4426億円、経常益258.00億円、利益163.00億円。※日経4-13/21P20
  3. HC:コメリ/2021年3月期連結-増収増益。売上高3857億円(前期/2485)、経常益303.69億円(同/186.25)、利益204.02億円(同/119.41)。22年3月期連結見通し/売上高3820億円、経常益276.00億円、利益173.00億円。※日経4-28/21P17
  4. HC:ナフコ/2021年3月期単独-増収増益。売上高2345億円(前期/2177)、経常益189.18億円(同/89.64)、利益116.88億円(同/49.41)。22年3月期単独見通し/売上高2264億円、経常益194.91億円、利益114.00億円。※日経4-28/21P15
住宅ロ-ン関連
  1. 住宅ロ-ン:住宅ロ-ンの返済に窮する人が増加/金融機関からの返済猶予などの救済を受ける人は5万人を超え(2020年3-12月累計/5万人超)、東日本大震災の際の5倍に達した。コロナ禍の影響で収入減が広がっているためだ。一方、新規ロ-ンの融資額は伸び続け、一部の住宅価格はバブル期以来の水準に。特異な構図に陥っている。※日経4-9/21P2
  2. 住宅ロ-ン:日銀情報/住宅ロ-ンの融資額は伸び続けている。2020年末に家計の住宅ロ-ン残高は約220兆円と前年比で約6.2兆円も増加。「住宅市場では、在宅勤務などで住環境への関心が高まり、住み替えなどの需要が増えている」(コンドミニマム・アセットマネジメント)とみている。好条件の住宅価格も上昇。※同上
  3. 住宅ロ-ン:不動産経済研究所情報/20年の首都圏新築マンションの1戸平均価格-6000万円超と、バブル期以来の高水準にある。住宅市況の底堅さが返済困窮者の「最後の砦」/「中古住宅も好立地なら売り手市場。住宅を手放す決断さえすれば、ロ-ンを返済して生活再建できる可能性は高い環境だ」(不動産コンサルタントのさくら事務所)と分析。※同上
  4. 住宅ロ-ン:ゆうちょ銀行/長期固定金利の住宅ロ-ン「フラット35」の直接取り扱いの認可を総務省と金融庁から取得した。5月にも直営の41店舗で提供を始める。総務省/日本郵便の郵便局で提供する場合は改めて認可が必要との条件を付けた。同行/2020年12月に認可を申請していた。※日経4-10/21P5
  5. 住宅ロ-ン:全国の地銀や信用金庫/LGBT(性的少数者)のカップルが住宅ロ-ンを利用できるようにする動きが広がっている。同性カップルを公的に認めるパ-トナ-シップ制度を導入する自治体が徐々に増えており、金融面で性の多様性に応える。従来は接点が少なかった顧客を開拓する効果もありそうだ。※日経4-14/21P9
建材・住設・家具関連
  1. 建材:鋼板/薄鋼板の主要3品種(熱延、冷延、表面処理)のメ-カ-・流通在庫-2月末時点の速報値は3,535,000トンと1月末比11,000トン(0.3%)減少。自動車生産の回復で増えた需要に供給が追いついておらず、需給が引き締まっている。在庫率/2月末時点で2.35カ月と、過去2年間で最低水準。品不足感強まる。※日経4-3/21P7
  2. 建材:鋼板/自動車や家電など幅広い産業で使う鋼板の一般流通(店売り)価格が軒並み一段高となった。自動車生産の回復や海外市況の高騰を背景に品薄感が強まった。指標品の価格/昨年秋の底値から2割強高く、12年ぶりの高水準。※日経4-14/21P20
  3. 建材:鋼板/同上-薄鋼板(厚さ3mm未満)の代表品種の熱延鋼板の1.6mm品は現在、問屋仲間価格が1トン93,000円前後。2020年秋の底値(同76,000円前後)より17,000円(22%)高く、リ-マン・ショック後の急落局面にあった09年1月上旬以来の高値を付けた。前年同期比では18%高い。厚鋼板(厚さ6mm以上)は1割強値上がりした。※同上
  4. 建材:鋼板/日本製鉄-自動車や家電などで幅広く使う薄鋼板の一般流通(店売り)向け価格を、6月出荷分から1トンあたり10,000-15,000円(約1割)引き上げる。鉄鉱石などの原料価格や海上運賃が上昇しており、製品価格に転嫁し採算を改善する。対象/問屋や商社、加工事業者が取り扱う薄鋼板の全品種。※日経4-28/21P18
  5. 建材:鋼板/同上-熱延鋼板は10,000円、酸洗、冷延、めっき鋼板はそれぞで15,000円値上げする。2020年10月出荷分からの値上げ幅/累計で40,000-45,000円となった。グル-プ企業が薄鋼板からつくる鋼管など、二次製品の追加値上げも検討する。※同上
  6. 建材:建設用鋼材/「ときわ会」まとめ-3月末時点のH形鋼在庫は209,200トンと、2月末時点比10,500トン(5.3%)増加。増加は7カ月連続。コロナ禍の影響で建築着工が振るわなかったため、建材向けの需要が弱い。2019年7月以来1年8カ月ぶりに需給均衡の目安とされる20万トンを超えた。※日経4-14/21P20
  7. 建材:建設用鋼材/日本製鉄-H形鋼の4月契約分の一般流通(店売り)向け価格を3月と同値に据え置く。これまでの値上げの浸透状況を見極める。ただ、原料高などを受け、「5月以降の値上げを継続して検討する」と。※同上
  8. 建材:建設用鋼材/ビルの柱に使う大径角形鋼管(コラム)の流通価格が一段と上昇した。東京地区/現在-1トン111,000円前後と前月比で3000円(3%)上がり、2019年8月以来、1年8カ月ぶりの高値水準。材料の値上がりからメ-カ-が製品価格を引き上げており、流通市場で販売価格への転嫁が進んでいる。※日経4-17/21P17
  9. 建材:建設用鋼材/東京製鉄-鋼板などの5月契約価格を引き上げる。薄鋼板の代表品種である熱延鋼板や熱延コイルなどを4月比で1トン5000~13,000円引き上げる。海外価格の上昇などの影響を反映。国内の建築需要が鈍いH形鋼などの建材系は4カ月連続で据え置いた。※日経4-20/21P20
  10. 建材:建設用鋼材/同上-5月の価格は鋼板類の大半は2カ月連続の値上げ。熱延鋼板/1トン98,000円、熱延コイル/同94,000円、いずれも4月から10,000円(1割強)引き上げる。酸洗コイルや溶融亜鉛メッキコイルなどは13,000円(1割強)、先月は据え置いた厚鋼も5000円(6%)引き上げる。※同上
  11. 建材:建設用鋼材/共英製鋼-マンションの鉄筋に使う異形棒鋼の5月契約分の販売価格を1トンあたり3000円(約4%)引き上げ、85,000円にする。2020年末から高騰した原料の鉄スクラップ価格が高止まっている。※日経4-21/21P20
  12. 建材:ステンレス/日鉄ステンレス-厨房機器や自動車部品などに使うステンレス冷延薄鋼板の4月の国内流通市場(店売り)向け契約価格は、ニッケル系、クロム系とも3月と同水準に据え置く。原料のうちニッケルの国際相場は下落したものの、合金鉄フェロクロムは4-6月の調達価格が上昇。5月以降のコスト増を見込み、4月を据え置いた。厚鋼板も据え置く。※日経4-8/21P19
  13. 建材:ステンレス/厨房機器や建材などに使うステンレス鋼板の流通価格が一段と上昇した。ニッケルを使う「SUS304」の厚さ2mm品の流通価格/東京地区で現在-1kg390円前後。前月から5円(1%)上昇。原料高を背景としたメ-カ-/断続的に専門商社などへの出荷価格を引き上げている。流通市場/需要家への転嫁が続いている。※日経4-16/21P23
  14. 建材:ステンレス/日鉄ステンレス-ニッケルや鉄鉱石の国際価格の上昇をふまえ、国内流通市場(店売り)向け契約価格について、2020年6月以降、ニッケル系の冷延薄鋼板を1トン65,000円(1kg65円)値上げしている。同社/4月分の契約価格は3月比で据え置いた。流通価格/当面上昇が続く見通し。※日経4-16/21P23
  15. 建材:生コン/東京地区の生コンクリ-ト(生コン)メ-カ-が入る東京地区生コンクリ-ト協同組合まとめ-2020年度の生コンの出荷量は2,297,397立方mと、過去最低を更新。前年度比11.6%少ない。コロナ禍に伴う大型工事の遅れや中断が響いた。※日経4-14/21P20
  16. 建材:セメント/セメント協会情報-2020年度のセメントの国内販売量は38,650,000トンと前年度比5.6%減。減少は2年連続。1966年(36,956,000トン)以来、54年ぶりの低水準。コロナ禍で民間設備投資が落ち込んだ。夏の天候不順による建設工事などの進捗遅れも響いた。3月単月の国内販売量/3,398,000トンで前年同月比1.1%増。※日経4-28/21P18
  17. 建材:塩化ビニ-ル製品/メ-カ-各社-水道管などに使う塩化ビニ-ル管(塩ビ管)やその関連製品について、約3年ぶりに値上げする。積水化学工業/5月21日出荷分から販売価格を塩ビ管で20%以上、継ぎ手などを12%引き上げる。原料の塩ビ樹脂や物流費の上昇分を転嫁する。塩ビ管各社/製品値上げで収益の改善をめざす。※日経4-14/21P20
  18. 建材:産業資材/建材や石油などの企業間取引価格を基に算出した日経商品指数42種(1970年=100)4月末値-196.625、2020年4月比35.66ポイント(22.2%)上昇。4カ月連続で前年実績を上回る。分野別/9種すべてが前年同月比でプラス。石油が56.6%上昇。化学製品も21.2%上昇。ワクチン接種が進み、世界回復期待が高まる。※日経5-1/21P18
  19. 建材:東京製鉄/2021年3月期単独-減収減益。売上高1414億円(前期/1799)、経常益49.94億円(同/178.58)、利益58.89億円(同/137.95)。利益/前期比57%減、コロナ禍で鋼材の販売量が大幅に縮小。原料の鉄スクラップ価格も上昇。22年3月期単独見通し/売上高2210億円、経常益120.00億円、利益110.00億円。※日経4-24/21P13
  20. 建材:セブン工業/2021年3月期単独-最終増益。売上高126億円(前期/146)、経常  益2.19億円(同/3.82)、利益2.75億円(同/2.47)。22年3月期単独見通し/売上高134億円、経常益2.20億円、利益1.75億円。※日経5-1/21P15
  21. 建材;アイカ工業/2021年3月期連結-減収減益。売上高1746億円(前期/1915)、経常益184.38億円(同/213.33)、利益107.59億円(同/127.32)。22年3月期連結見通し/売上高2000億円、経常益214.00億円、利益130.00億円。※日経5-1/21P15
  22. 建材/住設:LIXIL/2021年3月期連結-最終増益。売上高13782億円(前期/15144)、経常益338.04億円(同/409.09)、利益330.48億円(同/125.18)。純利益/前期比2.6倍-イタリアのビル建材会社やLIXILビバの売却益などが押し上げた。2022年3月期連結見通し/売上高14400億円、経常益755.00億円、利益470.00億円。※日経5-1/21P15
  23. 住設:TOTO/2021年3月期連結-減収増益。売上高5809億円(前期/5964)、経常益413.53億円(同/361.11)、利益271.99億円(同/235.83)。22年3月期連結見通し/売上高6350億円、経常益445.00億円、利益315.00億円。※日経4-29/21P17
  24. 住設:ホ-チキ/2021年3月期連結-減収増益。売上高765億円(前期/805)、経常益52.73億円(同/51.84)、利益38.25億円(同/37.37)。22年3月期連結見通し/売上高790億円、経常益40.00億円、利益28.00億円。※日経4-29/21P17
合板・木材関連
  1. 合板:国産合板/住宅の壁や床に使う国産針葉樹合板の流通価格が一段と上昇。構造用合板の指標である12mm品の東京地区の問屋卸価格/1枚-1045円(中心値)と前月比10円(1%)高い。※日経4-6/21P19
  2. 合板:国産合板/同上-住宅着工は鈍いものの、合板メ-カ-が丸太などの原料高を受けて進めた値上げが浸透したほか、東北の大手合板工場で火災が起き(3月20日の地震で)、供給不安による先高感が生まれた。農林水産省情報/合板用スギ丸太(径18㎝以上)の全国価格-2カ月連続で上昇、3月は11,100円と前月比100円(1%)高い。※同上
  3. 合板:国産合板/農林水産省情報-3月末の国産針葉樹合板の在庫は113,876立方m。前月比0.2%減とほぼ横ばい。前年同月比34.8%減。2020年上期はコロナ禍の需要減で在庫が積み上がっていたが、ここにきて在庫の解消が鮮明になってきた。出荷量/前月比10.1%多い264,121立方m。先高感から需要家の購入が続いた。※日経4-28/21P18
  4. 合板:輸入合板/輸入合板の流通価格が一段高となった。指標の型枠用合板(12mm)の東京地区の問屋卸価格/現在-1枚1300円、4月半ば比10円(0.8%)高。輸入減で2020年末比6.6%高い水準にあり、20年3月以来の高値。2月の合板輸入量/168,971立方mと19年比2割強減、20年2月比3%減。現地/生産停止増。※日経4-24/21P16
  5. 木材:輸入木材/住宅に梁や柱に使う集成材の原料引き材「ラミナ」の対日輸出価格が上昇、最高値に。主力の欧州産の4-6月期/梁向け-1立方mあたり320~350ユ-ロ。前四半期比62.5ユ-ロ(約23%)高い。米国の旺盛な住宅需要にけん引されて木材価格が世界的に高騰しているほか、コンテナ船の偏在に伴う海上運賃上昇が響いた。※日経4-3/21P17
  6. 木材:輸入木材/ラミナ価格の上昇-3四半期連続。米国では木材の需要が逼迫し、2月に現地の製材品価格が最高値を更新。これを受け欧州の製材会社/米国向けの販売量を増やしており、日本側は必要量を確保するために大幅な値上げを受け入れた。国内市場/「集成材に限らずとにかく木材不足」(問屋)。流通段階で先高感が強まる。※同上
  7. 木材:輸入木材/構造用集成材の国内生産量の8割を占める日本集成材工業組合/「(ラミナが確保できず)5月以降は2割以上減産せざるを得なくなる」との見通しを発表。集成材大手の銘釼工業/4月出荷分から集成平角を1立方mあたり5000円値上げした。6月にも追加値上げを計画。※同上
  8. 木材:オ-プンハウスなど住宅3社/国産木材の活用を推進する業界団体を設立した。住宅メ-カ-が森林所有者や製材工場と国産木材を直接取引できるようにする。住宅の着工予定数などを情報共有することで、生産者側は木材の適切な生産量を把握しやすくなり、適正量を供給できるようになる。※日経4-14/21P15
  9. 木材:住宅木材/梁や柱に使う木材の流通価格が一段と上昇した。住宅需要の旺盛な米国に世界から木材が集まり、日本でも不足している。プレカットメ-カ-は受注制限や値上げを始めた。住宅の着工が遅れる可能性があるほか、住宅メ-カ-の収益の圧迫要因になる。※日経4-22/21P23
  10. 木材:同上/「ラミナ」を接着して作る集成材-梁に使う指標の集成平角(4m✕10.5㎝✕30㎝)の東京地区の問屋卸価格は現在、1立方mあたり65,000円(中心値)。前月比9000円(16%)高く、2007年8月以来13年8カ月ぶりの高値。柱に使う集成管柱(3m✕10.5㎝角)/1本2250円と同435円(24%)高。主因/ラミナの対日価格の上昇。※同上38)木材:同上/欧州産の梁向けラミナ(4-6月期)-1立方mあたり320-350ユ-ロと前四半期比2割高。値上がりは3四半期連続で最高値を付けた。旺盛な住宅需要がある米国向けに輸出が増え、欧州で木材価格が上昇。日本側/必要量を確保するため値上げを受け入  れざるを得なかった。※同上
  11. 木材:同上/林野庁情報-集成材の2020年10-12月時点の国内生産量は約43万立方mと、前年同期比で15%少ない。材料の不足で国内集成材大手の銘建工業は4月以降、生産を前年比で3割減らしている。日本集成材工業協同組合情報/「材料不足で前年比2割以上の減産をせざるを得ない」と。生産カットの動きが広がりそうだ。※同上
  12. 木材:同上/集成材と競合する米松製材品も価格上昇が続いている。指標の米松KD平角(4m✕10.5㎝✕30㎝)の東京地区の流通価格/1立方mあたり60,500円と前月比3000円(5%)高。未乾燥のグリン材/同57,000円と3000円(5.6%)値上がりした。背景/米松丸太の値上がりと海上運賃の高止まり。中国木材/断続的に値上げ。※同上
  13. 木材:住宅木材/中国木材-21日納入分から米松製材品などをさらに値上げした。米松KD平角/1立方mあたり7000-8000円、未乾燥のグリン材/同4000-5000円高い。原料の米松丸太は供給減で輸入価格が上昇。同社は必要量の確保へ高値で調達せざるを得ない状況、原料代の上昇分を転嫁。大幅な値上げは今年3回。※日経4-23/21P22
不動産・建築・ゼネコン関連
  1. 不動産:オフィスビル/三鬼商事情報-3月の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の空室率は5.42%、2月から0.18ポイント上昇。13カ月連続で上昇し、空室が多くなった目安とされる5%を2カ月連続で上回った。コロナ禍に伴う在宅勤務の広がりで企業のオフィス縮小が続き、空室率の増加や賃料の下落は当面続くとみられる。※日経4-9/21P27
  2. 不動産:オフィスビル/同上-5区で空室率が最も高いのは港区で7.3%。2月比0.42ポイント上昇。募集を残したまま竣工した物件や、既存オフィスの解約が影響。渋谷区/2月比0.6ポイント低い5.495。足元では解約の動きは鈍化。※同上
  3. 不動産:オフィスビル/同上-都心5区の平均募集賃料(3.3㎡あたり)は21,541円、2月比0.56%(121円)下落。空室増加が下げ圧力になっているほか、企業のオフィス縮小のあおりで築年数が経過した物件が市場に出ている影響もある。下落は8カ月連続。三幸エステ-ト情報/オフィス解約の内容に変化-足元では大企業が一気にオフィスを縮小する動きが。※同上
  4. 不動産:オフィスビル/オフィス市場の供給のだぶつきが鮮明。コロナ禍から1年が経過し、新しい働き方としてテレワ-クが定着。オフィス面積を減らしたり、新規契約に慎重になっている企業も多い。賃料も下落が続き、築年数の浅い大型ビルにも下げ圧力が及ぶ。REITも回復鈍い。海外の主要都市も空室率が上がる傾向だ。※日経4-11/21P2
  5. 不動産:オフィスビル/三鬼商事情報-3月の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の空室率は5.42%。供給過剰感の目安とされる5%を上回る。三幸エステ-ト情報-都心5区のオフィスビルの成約面積は2021年1-2月期で8%減った。大企業が主要顧客の大規模ビルは2割以上の落ち込みだ。※同上
  6. 不動産:オフィスビル/ジョ-ンズラングラサ-ル情報-海外の2020年12月時点のオフィス空室率。ニュ-ヨ-ク/12.1%となるなど主要都市で軒並み前年同期を上回る。上昇が目立つのがニュ-ヨ-ク/19年12月比4.5ポイント高い。パリ/1.8ポイント高い6.85%。ロンドン/2.7ポイント高い6.8%。賃料/ニュ-ヨ-ク-0.8%上昇、ロンドン-2%安い。※同上
  7. 不動産:オフィスビル/日経のオフィスビル調査-コロナ禍に伴う企業のオフィス需要の減退で、賃料水準が下がっている。賃貸料から算出したオフィスビル賃貸料指数(1985年=100)/東京の新築ビル(築後1年未満)-171.45、20年上期から15.97ポイント下落。21年上期の既存ビル(築後1年以上)-161.12で同3.84ポイント上昇、上昇幅は下落傾向。※日経5-1/21P18
  8. 不動産:アパ-ト開発のロボットホ-ムなど新興不動産8社/業界団体「DX不動産推進協会」を設立した。不動産取引の全面電子化に向けて政策提言などを行う。不動産業界は対面の業務や紙・パソコンを使った商習慣が根強いとされており、業務効率化とサ-ビス向上を目指す。代表理事/ロボットホ-ム最高経営責任者の古木大咲氏。※日経4-20/21P13
  9. 不動産:野村不動産ホ-ルディングス/2021年3月期連結-減収減益。売上高5806億円(前期/6764)、経常益659.69億円(同/730.77)、利益421.98億円(同/488.86)。22年3月期連結見通し/売上高6800億円、経常益725.00億円、利益495.00億円。※日経4-28/21P15
  10. 内装:乃村工芸社/2021年2月期連結-減収減益。売上高1077億円(前期/1436)、経常益50.10億円(同/112.42)、利益30.71億円(同/77.95)。22年2月期連結見通し/売上高1150億円、経常益51.00億円、利益33.00億円。※日経4-9/21P15
塗料・素材・原油関連
  1. 原油:輸入原油(DD原油)が一段と値上がりした。サウジアラビア産の代表油種「アラビアンライト」の3月積み価格/1バレル65.42ドルと2月積み比3.57ドル(5.8%)高い。上昇は5カ月連続。3月は欧州などで新型コロナウイルス感染が再び拡大し、世界的に原油需要の回復が遅れるとの懸念が強まった。スエズ運河の座礁事故でドバイ原油価格が上昇。※日経4-2/21P22
  2. 原油:原油価格の上昇が重くなっている。ニュ-ヨ-ク(NY)先物相場/5日-節目の1バレル60ドルを再び割り込んだ。米国がイラン核合意に復帰し、同国の原油輸出が増える可能性が意識されたのが直接のきっかけだ。WTI先物の期近物の5日終値/前日比2.80ドル(4.6%)安の1バレル58.65ドルに下落。3月25日以来の安値。※日経4-7/21P19
  3. 原油:ニュ-ヨ-ク(NY)原油先物価格が上昇し、約1カ月ぶりの高値を付けた。米国の原油在庫が減少したのが背景。国際エネルギ-機関/2021年の原油需要見通しを上方修正したのも買い材料に。WTI期近物/14日終値-1バレル63.15ドルと前日比2.97ドル(4.9%)上昇。取り引き時間中には63.44ドルと3月18日以来の高値を付けた。※日経4-16/21P19
  4. 原油:ニュ-ヨ-ク(NY)市場でWTI原油先物で一時、前日比0.87ドル(1.4%)高の1バレル65.24ドルまで上昇し、3月18日以来の高値へ。リビアの国営石油会社が原油輸出の一部を停止し、「混乱が長期化すれば相場が押し上げられる可能性がある」(マ-ケットエッジ)との見方が出た。新興国のコロナ禍の拡大も意識され、終値は62.44ドルに。※日経4-22/21P19
  5. 原油:ニュ-ヨ-ク(NY)市場でWTI原油先物が一時、前日比1.39ドル(2.2%)高の1バレル63.30ドルまで上昇、1週間ぶりの高値を付けた。同日開かれたOPEC加盟国とロシアなどで構成する「OPECプラス」の会合で協調減産を段階的に縮小する方針が確認され、好感する買いが入った。27日終値/前日比1.03ドル(1.7%)高の62.94ドル。※日経4-29/21P19
  6. 素材:コニシ/2021年3月期連結-減収増益。売上高1337億円(前期/1351)、経常益74.28億円(同/72.48)、利益49.34億円(同/45.85)。22年3月期連結見通し/売上高1095億円、経常益75.00億円、利益49.40億円。※日経5-1/21P15
  7. 塗料:日本特殊塗料/新社長-遠田 比呂志氏(おんだ・ひろし)。1983年(昭58年)千葉工大工卒、日本特殊塗料入社。12年取締役。18年常務。東京都出身。62歳(6月24日就任。谷田純社長は副会長に)。※日経4-15/21P12
環境関連
アジア関係/その他
  1. 海外:アメリカ/三和ホ-ルディングス-米国子会社のオ-バ-ヘッドドアを通じ、米ドア製造大手のワンドアコ-ポレ-ションを買収。現地時間の1日/ワンドアの全株式を取得。買収金額/未公開。ワンドアの持つ独自技術(複雑な形の入り口にも設置できる「水平スライド式ドア」)を生かし、米国での事業拡大を図る。ワンドア/2020年9月期の売上高は約50億円。※日経4-3/21P11
  2. 海外:アメリカ/住友林業-米シアトルの近郊で賃貸集合住宅の開発に乗り出す。関電不動産開発、サンケイビルと共同で、現地大手デベロッパ-と開発する。総事業費/約136億円。米国では住宅市場が活況なことから、住友林業は新規のプロジェクトに積極投資する。※日経4-15/21P13
  3. アジア:中国/国家統計局情報-3月の各線(1、2、3線都市)の新築分譲住宅販売価格の対前月比上昇幅は、変動幅が前月に比べ大きくなく、前年同月比上昇幅は拡大した。前月比/1線都市(4)0.4%上昇、二線都市(31)0.5%上昇、三線都市(35)0.3%上昇。前年同月比/1線都市5.2%上昇、2線都市4.8%上昇、3線都市3.9%上昇。※京貿
  4. アジア:中国/自然資源省は2020年から重点都市に次の3つの要求を出している。①宅地供給を安定かつ合理的に増やし、供給規模の保障を第Ⅰ位要求とする。②宅地供給情報を十分に開示し、ストックに関する情報を含め各種情報主体と消費者に十分開示する。③土地公開譲渡課程で関連情報開示の公正化を図り、不適正は競合を防ぐ。※京貿
  5. その他:総務省情報/住民基本台帳人口移動報告-東京都は2020年7月から21年2月まで8カ月連続で転出が転入を上回る「転出超過」。コロナ禍で、地方でのテレワ-クを選ぶ人が増えたのも一因とみられる。※日経4-5/21P38
■トピックス
  4-6月の産業景気予測/主要30業種の天気図-工作機械など7業種で改善   <日経4-5/21P1,24,25>
  • 日経/まとめ-概要:主要30業種を対象にまとめた2021年4-6月期の産業天気図予測/産業・工作機械など7業種か改善する。「雨」と「小雨」は過半数だった21年1-3月期から減ったものの、外食などなお13業種が該当する。新型コロナウイルスによる経済失速からの回復が二極化する「K字型」の業況が鮮明だ。→産業・工作機械/「曇り」から「薄日」になる。中国で電子機器などの生産が好調で、スマ-トフォン関連を中心に工作機械が伸びる。貨物輸送/「小雨」から「曇り」に改善する。産業活動の回復で企業間貨物の輸送が戻りつつある。自動車/前回に続き「雨」。半導体の不足が長引く見込み。→主要30業種の天気図の分布<( )内は前期実績比の業種数の増減、▲は減少、-は横ばい>/「晴れ」3(1)、「薄日」7(1)、「曇り」7(1)、「小雨」9(▲2)、「雨」4(▲1)。住宅関連産業の天気図は次の通り。
  • マンション・住宅/「曇り」→「曇り」:都心人気根強く/首都圏の新築分譲マンション販売は回復基調が続く。東京都心部かつ駅近の物件の人気は根強く、値上がりが目立つ。新型コロナウイルス感染拡大による在宅時間の増加で、郊外物件も注目が高まっている。戸建て住宅も回復傾向が続く。住宅ロ-ンに影響を及ぼす長期金利の動向が、売れ行きを左右しそうだ。
  • 建設・セメント/「薄日」→「薄日」:国土強靱化が下支え/東京五輪をめどに進めてきた大型工事は一巡し、完成工事高は踊り場に。工事進行基準を基に計上される売上高は一時的に減る見通し。ただ大型再開発や国土強靱化関連の公共工事は予定通り進みそうで、国内工事の受注は底堅い。新型コロナの影響で海外工事の受注が落ち込んでいるのが気がかりだ。
  • 鉄鋼・非鉄/「小雨」→「小雨」:生産回復は道半ば/製造業の復調がけん引する形で鋼材需要が回復している。一方で、2020年に各社が製鉄設備の稼働を止めた影響で、足元の鋼材需給は逼迫している。熱延コイルの価格が東アジアで1トン700ドルを超えるなど一時的な追い風が続く見込みだ。ただし、生産がコロナ禍前の水準に戻るかは不透明だ。
  • 石油/「曇り」→「曇り」:原油価格60ドルで推移/緊急事態宣言の影響で1-3月期のガソリン需要は低迷した。宣言解除の4月以降は回復し、前年同期並みに戻るとみられる。米バンデン政権による追加経済対策への期待感もあり、原油価格も1バレル60ドル台で推移するとの見方が業界で広がる。新型コロナワクチン接種などで人の移動がどれだけ戻るかが鍵になる。
  • 化学・繊維/「小雨」→「曇り」:製品値上げ相次ぐ/合成樹脂では原料価格の上昇を転嫁して、製品値上げの動きが相次ぐ。マスクなど衛生用品向けを中心に、需要自体も増加している。基礎化学品のエチレンの生産量は1月には11カ月ぶりに前年比で増加に転じた。繊維は新型コロナウイルスの影響が長期化しており、衣料品向けの需要回復が見通せない。
  • 産業・工作機械/「曇り」→「薄日」:中国の設備投資活況/2月の工作機械受注額は1055億円と、19カ月ぶりに好況ラインとされる月1000億円の大台を超えた。4-6月期も中国での設備投資は衰えなさそうだ。新型スマ-トフォンや電気自動車(EV)、建設機械用油圧機器向けを中心に、月間受注は1000億円を上回る水準で推移しそうだ。92-105
■情報源:※日経=日本経済新聞 四国版 ※京貿=日本国際貿易促進協会京都総局
       ※国貿=国際貿易          ※高新=高知新聞