■住宅関連情報/2015年3月 ■             
<住宅、リフォ-ム、ロ-ン、建材・住設・家具・合板・木材、建築・ゼネコン・不動産、塗料・素材、環境、アジア>

住宅関連
  1. 住宅着工動向:住宅メ-カ-大手/3社プラスに-前年の反動。2月の戸建て注文住宅の受注額(速報値)/△大和ハウス工業-前年同月比1%増、2カ月ぶりにプラスに転じた。△住友林業(7%増)とパナホ-ム(8%増)-5カ月連続の増加。前年同月は消費増税に伴う販売減少が深刻で2月のプラスはその反動の要素が大きい。※日経3-11/15P13
  2. 住宅着工動向:国土交通省情報/2月の住宅着工戸数-前年同月比3.1%減の67,552戸。前年実績を下回るのは12カ月連続。下落幅は1月の13.0%より縮まり、8カ月ぶりに10%を下回った。2014年4月の消費増税を前にした駆け込み購入の反動減が和らぎつつある。※日経4-1/15P5
  3. マンション動向:不動産経済研究所/マンション市場動向調査-2月の首都圏の新築マンション発売戸数は前年同月比2.0%減の2598戸、2カ月連続マイナス。建設費の高止まりの影響が出やすい郊外物件を中心に、不動産各社が発売戸数を抑えた。2月の発売戸数では2009年(2509戸)以来の低水準。神奈川県/62.5%減、埼玉県/39.7%減。※日経3-17/15P11
  4. 住宅:積水ハウス/2015年1月期連結-増収増益。売上高19127億円(前期/18051)、経常益1564.26億円(同/1377.94)、利益902.24億円(同/798.01)。16年1月期連結見通し/19300億円、経常益1590.00億円、利益930.00億円。純利益/3期連続で最高で更新。都心部を中心に単価の高い3-4階建て賃貸マンションが伸びる。※日経3-6/15P15
  5. 住宅:大和ハウス工業/名古屋市で開発していた大型賃貸マンション「ロイヤルパ-クスERささしま」(430戸)が完成。一部の住戸/玄関の内側に2つのドアを設けるなど2世帯仕様。低層部/東海地方最大級のシェアハウス(130室)を設けたり、保育園や有料老人ホ-ムを併設、幅広いニ-ズに対応。2世帯住宅/全12室、1戸110㎡で家賃は約30万円。※日経3-6/15P11
  6. 住宅:ヤマダ電機/住宅事業をテコ入れする。傘下のヤマダ・エスバイエルホ-ムで営業担当者を最大2割増員(60人増の約340人体制)し、高価格帯住宅を重点的に売り込む展示場を5倍に増やす。家電事業/消費増税後の販売低迷が当初予想より長引いている。住宅に力を入れることでグル-プ全体の収益改善を急ぐ。住宅ブランド「コボリ」販促。※日経3-7/15P13
  7. 住宅:ヤマダ電機/低価格住宅の販売を拡大。子会社の住宅メ-カ-のヤマダ・ウッドハウスが手掛ける低価格住宅(床面積3.3㎡当たり288,000円から、標準価格帯より3割程度安)の展示場(リフォ-ム関連なども)を5年で約160カ所に増やす(現状/3カ所-郊外型家電店の駐車場などを活用)。27日/グル-プの住宅事業全体の5カ年計画発表。※日経3-28/15P11
  8. 住宅:ヤマダ・エスバイエルホ-ム/新社長-長野純一氏(ながの・じゅんいち)。1988年(昭63年)福岡大法卒、吉田工業(現YKK)入社。タマホ-ム常務を経て14年ヤマダ電機入社。15年1月、ヤマダ・エスバイエルホ-ム執行役員兼任。福岡県出身。51歳(5月20日就任、松田佳紀社長は退任)。※日経3-28/15P12
  9. 住宅:リクル-トホ-ルディング/LIXILの子会社K-engineに10%超出資(64%出資のLIXILから株式取得。取得金額は5-10億円程度。LIXILは50%未満に)。中小の住宅建築会社向けにインタ-ネットで簡単に見積書や工程表を作成できるサ-ビスを提供する同社と提携。リクル-トの住宅情報サイトを通じての迅速な見積もりサ-ビスの開発など検討。※日経3-12/15P12
  10. 住宅:東急不動産と不動産開発のワ-ルドレジデンシャル(東京・港)/4月1日-両社が共同開発したマンションの居住者向けにホテルのル-ムサ-ビスを始める。横浜市でこのほど完成したホテルと分譲マンションの複合施設で実施し、入居者の満足度を高める狙い。横浜・馬場道の物件/地上14階建て。3000円以上の注文から受け付ける。※日経3-13/15P11
  11. 住宅:明豊エンタ-プライズ/2015年1月中間期連結-経常増益。売上高20億円(前年同期/19)、経常益0.61億円(同/0.17)、利益0.60億円(同/0.73)。2015年7月期連結見通し/売上高55億円、経常益2.50億円、利益2.40億円。※日経3-17/15P17
  12. 住宅:学研ホ-ルディングス/手がける新タイプの高齢者住宅が横浜市鶴見区に完成。「ココファン横浜鶴見」/一般向けの部屋と高齢者専用の部屋が同じフロアに入る物件は「全国でも初めて」/子供から高齢者までが交流しやすい環境に。6階建て全70戸、入居費は1人用の高齢者向けの部屋で月額10万円程度。1F/介護サ-ビス拠点など。※日経3-25/15P11
  13. 住宅:三井不動産、三菱地所、野村不動産の3社/千葉市幕張で首都圏で最大規模のマンション開発に乗り出す。千葉県から約17ヘクタ-ルを買い取り(300億円弱)、約4000戸を整備。開発プロジェクトには地方銀行や商社も参加、土地代を含む総投資額/1000億円超。子育て世代を対象に価格を抑えた物件(4000万円前後)を共同で開発。※日経3-28/15P13
  14. 住宅:スマ-トシティ-/パナソニック-横浜市港北区の工場跡地にスマ-トシティ-「網島サスティナブル・スマ-トシティ-」を開発(同社/2カ所目)。マンションや商業施設など集めて最新の省エネ技術などを導入、2015年度に着工、18年度に全面開業。野村不動産やユニ-などと協定書を結び環境に配慮した街づくりを目指す。米アップルも技術開発施設を建設。※日経3-26/15P15
  15. 住宅:中古住宅/東京カンテイ情報-中古マンション価格が上昇。2月の中古マンション平均価格(70㎡換算)/東京都が前月比1.3%高い4004万円。個人や外国人の購入に加え、不動産会社のリノベ-ション事業への新規参入相次ぎ、全体を押し上げた。首都圏の平均価格/前月比0.9%高い2924万円。近畿圏/前月比横ばい。中部圏/0.3%上昇。※日経3-20/15P20
  16. 地価:国土交通省情報/2015年1月1日時点の公示価格-全国の商業地が前月比0.0%と7年ぶりにマイナス圏を脱した。住宅地を含む全用途は0.3%下落、マイナス幅は5年連続で縮小。全国の住宅地は0.4%下落、マイナス幅は14年から0.2ポイント改善。大規模な金融緩和で不動産取引活発化、都市部の地価を押し上げた。二極化も鮮明。※日経3-19/15P1,5
  17. 米国:商務省情報/2月の米住宅着工件数(季節調整済み/年率換算)-約897.000戸、前月改定値から17.0%減。市場予測の平均(104万戸程度)を大幅に下回り、3カ月ぶりに減少。前年同月比では3.3%減。※日経3-18/15P7
住宅リフォーム関連
  1. 住宅リフォ-ム:中古マンション改修・販売大手・インテリックスの山本拓也社長/新築と中古の住宅市場が逆転する日を予測。「新築の建築費と販売価格の高騰が顕著で、割安さに関心が向いている」/物件の魅力を上げるための施工力を磨く。中古住宅に抵抗感を持たない人が増えている。首都圏のマンション市場/数年後の取引量-中古>新築。※日経3-13/15P13
  2. 住宅リフォ-ム:イオン/大都市圏で、消費者の庭造りを定額(30,50,80万円/ベランダ向けと戸建て向け-プランは6種類)で請け負うサ-ビス開始。国際的に著名な庭園デザイナ-の石原和幸氏と連携。植木や照明などを使って戸建ての庭やマンションのベランダを「庭園」に。2015年度から首都圏で始め、16年度には三大都市圏に拡大。リフォ-ム需要も。※日経3-17/15P11
  3. 住宅リフォ-ム:LIXIL/新製品-システムバスル-ム「リモア」。戸建て住宅のリフォ-ム向けに開発した専用製品。汚れがつきにくく保温性の高い浴槽や、掃除しやすい排水口などの機能を採用。浴槽のサイズや天井の高さが複数あり、購入者がリフォ-ムする住宅に合わせて選びやすい。価格/税別620,000円から。発売/4月1日。※日経3-24/15P11
住宅ロ-ン関連
  1. 住宅ロ-ン:三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行/4月の住宅ロ-ン-主力の10年固定型の最優遇金利を年1.25%に上げる。みずほ銀行/年1.2%とする。引き上げ幅は3行とも0.05%で、上げるのは2カ月連続。りそな銀行と三井住友信託銀行/それぞれ1.2%、年0.85%で据え置く。※日経4-1/15P5
建材・住設・家具関連
  1. 建材:松山市の愛媛林産商事、鶴居産業、成瀬製材所の3社/1000万円ずつ出資、愛媛ドライウッドを設立。中小の製材所を対象に角材や板材の乾燥の受託を始めた。新会社/松山空港近くの土地に乾燥設備を10期設けた。敷地所有の河野興産所有の3基も合わせて合計13基。月間の乾燥処理能力/1800立方m。受注/四国全域。※日経3-3/15P35
  2. 建材:神島化学工業/昭和電工子会社の昭和電工建材(横浜市)から外装材事業を5月1日付で買収。買収額推定/10億円未満。同社が製造販売する外装材「ラムダ」は国内の中層ビル向けではトップシェアで、年間売上高は20億円程度。神島化学/高層ビルの耐火パネルや戸建て住宅の外装に強く、買収で一貫して外装材が取り扱える。※日経3-19/15P13
  3. 建材:産業資材/産業資材や燃料の業界団体まとめ-1月末の在庫は鋼材や合成樹脂などの増加が目立った。H形鋼/メ-カ-・流通在庫-315,000トンと前月比8%増。溶接など鉄鋼加工の技術者が不足し、鋼材の出荷が伸び悩んでいる。塩化ビニ-ル樹脂/主力のパイプ向け需要が振るわず、国内出荷が前年同月比で2桁減。※日経3-5/15P18
  4. 建材:産業資材/産業資材や燃料の企業間取引価格を示す日経商品指数42種の3月末値-175.260(1970年=100)。2カ月ぶり低下。前月末値を1.2%下落、前年同月比は6.6%減。石油製品や化学製品の他、木材や鋼材など資材全般に値下がりが広がったのが特徴。値下がり/前月比7増の19品目、値上がり/1減の6品目。※日経4-1/15P20
  5. 建材:建設用鋼材/ビル建設に使うH形鋼が値下がりしている。標準品種の流通価格/現在-1トン78,000円程度で年初から1000-2000円下落。需要の鈍さから在庫が高止まりし安値取引が出やすくなっている。ただメ-カ-は流通市場向けの価格を維持する構えで、下げ幅は限られるとの見方もある。※日経3-6/15P19
  6. 建材:建設用鋼材/「ときわ会」まとめ-1月末のH形鋼の流通在庫は210,000トンと前月比2%増。出荷量/9%減の79,400トンで2012年5月以来の水準。決算期の3月末にはメ-カ-からの出荷増で在庫が増える可能性もある。ただ値下がりが今後も続くかどうかは不透明。※同上
  7. 建材:建設用鋼材/鉄鋼製の柱材が値下がりしている。工場の枠組みなどに使うコラム(大径角形鋼管)の取引価格/関東-指標品が1トン90,000-93,000円。2014年末に比べ2%程度安い。建設向けの荷動きが鈍っており、安値の取引が出やすくなっている。鉄鉱石など原料価格の下落も影響。※日経3-10/15P19
  8. 建材:建設用鋼材/H形鋼の在庫が増え続けている。「ときわ会」まとめ/2月末の国内在庫-前月比3.3%増の217,800トン。増加は3カ月連続。出荷/80,900トン、2年8カ月ぶりの低水準の1月から1.9%増と微増。入荷/5.0%増の87,800トン。在庫率/2.69カ月と前月から上昇。高水準の在庫/流通価格の弱材料の公算大。※日経3-13/15P23
  9. 建材:建設用鋼材/東京製鉄-4月の鋼材販売価格を全品目で前月から据え置く。鋼材の流通価格/全般的に下落基調、ビル建設に使うH形鋼も年初から値下がり。据え置きは5カ月連続。販売価格/H形鋼-1トン77,000円、異形棒鋼-62,000円。H形鋼は加工業者の不足が鋼材出荷のボトルネック/加工能力増強に動きがある。※日経3-17/15P25
  10. 建材:セメント/セメント協会情報-セメントの2月の国内販売量は3,567,000トンで前年同月比3.3%減。前年実績を下回るのは5カ月連続。輸出/前年を4カ月連続で上回る。セメント各社が内需の落ち込みを輸出に振り向ける構図になっている。国内販売不振の背景/住宅投資の低迷で民間需要不振に加え、公共工事の需要の一巡の影響続く。※日経3-26/15P20
  11. 建材/住設:LIXIL/新製品-システムキッチン「サンヴァリエ<リシェルSI>」。天板に人工大理石やステンレスのほか、セラミックを採用したモデルも用意。セラミックは耐久性が高く、固くて傷つきにくいうえ、火にかけた鍋を置いても変形しない特徴がある。価格(小売り希望価格)/標準モデルで税別682,000円、発売/4月1日。※日経3-6/15P11
  12. 住設:トヨタホ-ム/ドアのハンドルに触れるだけで施錠や解錠ができる住宅用玄関ドアの電気錠「ラ・ロックⅡ」を4月25日に発売。自動車で実用化されているタッチセンサ-を応用。買い物帰りなどで両手が塞がっていても玄関でキ-を取り出す必要がない。ピッキング対策も強化。玄関ドアを除いた価格/83,600円(税別)。※日経3-21/15P13
  13. 住設:TOTO/大分県中津市の生産子会社TOTOサニテクノの工場内に、衛生陶器(便器や洗面器)の生産棟を増設。143億円投じ、2017年5月の稼働目指す。現在の工場/稼働開始から約50年たち、老朽化が進む。生産能力/現在と同じ年間36万個の予定だが、窯の廃熱を再利用するなどして生産コストや環境負荷を低減する狙い。※日経3-24/15P15
  14. 住設:パナソニック/新製品-尿はねを抑えるトイレ「タンクレストイレ アラウ-ノSⅡ」。リモコンのボタンを押すと便器の水面に泡が張り、主に男性が用を足したときの尿の跳ね返りを抑える。従来は最上位機種だけの機能を、2/3程度の価格の商品に搭載。子供のいたずらなどによる誤動作を防ぐ機能もある。価格/税別196,000円、6月1日発売。※日経3-27/15P11
  15. 家具:ニトリホ-ルディングス/2015年2月連結見込み-営業利益は前の期比5%増の660億円前後。従来予想の650億円を上回り、28期連続で過去最高高新。品質やデザイン性を重視した自社開発品を増やし客単価を高め、既存店売上高を伸ばした。売上高は7%増の4150億円強、従来予想を20億円増。国内外で店舗/純増42店。※日経3-4/15P17
  16. 家具:ニトリホ-ルディングス/2015年2月期連結-増収増益。売上高4172億円(前期/3876)、経常益679.29億円(同/634.74)、利益414.50億円(同/384.25)。純利益は16年連続で最高。品質や機能を高めた商品の販売が好調で、客単価が上昇。16年2月期連結見通し/売上高4450億円、経常益720.00億円、利益436.00億円。※日経3-31/15P11,17
  17. 家具:大塚家具/大塚勝久会長-1株あたり配当を前期比3倍の120円とする独自の企業価値向上策を「新経営体制による企業価値向上策と株主提案へのご支援をお願い」と題した文書を6日発表。大塚久美子社長/「中期経営計画は公約であり、単純に高い目標を出すのではなく、公約としてふさわしいかを重視しべきだ」。※日経3-7/15P13
  18. 家具:大塚家具/経営権を巡り、大塚久美子社長(47)と父親の筆頭株主の大塚勝久会長(71)との間の攻防、激しさ増す。両者/店舗運営の手法を巡って対立。お互いの退任を求める人事案を出し、正当性を主張。6日までにそれぞれ今後の経営方針を公表/委任状争奪戦が本格化。27日の株主総会に向けて株主の対応が注目。※日経3-8/15P7
  19. 家具:大塚家具/経営権を巡る委任状争奪戦で、大株主の米運用会社ブランデス・インベストメント・パ-トナ-ズが、大塚久美子社長率いる会社側を支持すると10日、明らかになった。このほか、約10%の株式を持つ大塚家の資産管理会社のききょう企画は久美子率いる会社側提案を支持する方針。※日経3-14/15P13
  20. 家具:大塚家具/東京都内で個人株主向けの経営説明会を開催-大塚久美子社長が会場に集まった株主約40人に今後の事業戦略を説明。27日の株主総会に向けて筆頭株主の大塚勝久会長との間で委任状争奪戦が起きており、会社側を支持するよう呼び掛けた。大塚家具の株主/約5000人。22日にも都内で同様の説明会。※日経3-21/15P13
  21. 家具:大塚家具/経営権を巡る委任状争奪戦で、家具販売や卸、メ-カ-などで構成する業界団体の家具経済同友会(東京・台頭)-20日、筆頭株主の大塚勝久会長を支持すると表明。大塚家具は同会に加盟していないが、会員企業には同社の取引先や株主が含まれる。※日経3-21/15P13
  22. 家具:大塚家具/創業者の大塚勝久会長と大塚久子社長の親子による委任状争奪戦が27日の株主総会に向け大詰めを迎えた。社長側/投資ファンドや機関投資家を軸に票を集める一方、会長側/取引先や個人株主の取り込みに力を入れる。ともに約2割の支持を固めるなどの接戦が続いており、情勢はなを流動的だ。※日経3-24/15P13
  23. 家具:大塚家具/経営権を巡って会長と社長が対立していたが、27日、本社で定時株主総会開催。会社が提案した大塚久美子社長らの取締役選任案可決。6割の株主の信任を取り付けた久美子氏は総会後の取締役会で社長継続決定、創業者の久美子氏の父、勝久氏は会長を退任。筆頭株主の父と娘の対立の構図は今後も続く。※日経3-28/15P3,12
  24. 家具:大塚家具/30日-株式市場では親子による異例の委任状争奪戦で注目を集めていた大塚家具株が急落、一時前週末比7%安の1453円まで下げた(終値/6%安の1469円)。経営権を巡る争いはひとまず終わったものの、大塚勝久氏を支持した経営幹部も多く、経営の先行きを懸念した売りも出たようだ。※日経3-31/15P17
  25. 家具:ミサワ/2015年1月期連結-増収増益。売上高76億円(前期/63)、経常益6.62億円(同/4.86)、利益3.69億円(同/2.34)。16年1月期連結見通し/売上高86億円、経常益6.71億円、利益3.60億円。※日経3-11/15P15
合板・木材関連
  1. 合板:セイホク/国産合板の販売価格を4月出荷分から4-5%値上げ。指標品の構造用(12mm、厚物)で1枚30-40円の値上げ。問屋卸価格(東京地区)/現在-1枚880-900円と1カ月前に比べ5%安。年度末の売り上げ確保のため商社や問屋など流通が安値で販売の動きがあり、今回の値上げは安値をなくす防衛値上げの色が濃い。※日経3-18/15P21
  2. 合板:輸入合板/輸入合板の対日価格が5カ月連続で横ばい。指標となるコンクリ-ト型枠用(12mm、厚物)の成約価格/2月-1立方mあたり585ドル前後。日本の輸入商社/国内の荷動きが鈍く、値上げが浸透しないとして交渉。主要生産国マレ-シアのメ-カ-/丸太価格の上昇(伐採制限/厳しく)を背景に10ドル程度の値上げを要求。※日経3-28/15P18
  3. 木材:輸入丸太/住宅の梁に使う北米産丸太の対日価格-2カ月連続で下落。標準品の松材丸太(IS級、直径30㎝以上)の3カ月積み価格/1000スクリブナ-(約5.4立方m)あたり850ドルで前月比3%安。日本の木材需要/消費増税による住宅需要の減少で、低迷が続いている。主要消費国の中国も北米産丸太の買い付けが鈍い。※日経3-4/15P22
  4. 木材:輸出木材/財務省の貿易統計情報-木材の輸出が活発に。スギ丸太やベニヤ合板といった国産木材の2014年の輸出額/前年比45%増の178億3400万円、2年連続で過去最高を高新。北米からの供給減を背景に中国(96%増)や韓国(73%増)の需要が大きく伸び、九州などの木材産地も国内需要不振を補うため輸出促進へ。※日経3-16/15P3
  5. 木材:木材製品/住宅に使う木材製品の価格が軒並み下落。背景/住宅の枠組みに使う木材の需要が鈍っている。原料価格も下がっている。△柱に使う杉KD平角の問屋卸価格(東京地区)/1立方mあたり53,000-55,000円と前月比6%安。△欧州材を国内で梁用に加工した集成平角/同60,000-61,000円で2%安。※日経3-26/15P20
  6. 木材:木材製品/同上-△床や壁などの下地に使う国産の構造用合板(12mm、厚物)は1枚830-860円と前月に比べ7%下落。杉KD正角や構造用合板は消費増税前後の高値から2割下落。農林水産省・合板統計情報/国産針葉樹合板の2月のメ-カ-在庫-244,425立方m、前月比16%増。メ-カ-や商社/年度末で価格下げの動きも。※同上
不動産・建築・ゼネコン関連
  1. 不動産:三井不動産と東京建物/国内で都市の国際競争力を取り戻すための再開発が広がってきた。2017年度から東京駅八重洲口の再開発に6000億円を投じる。都市開発としては過去最大規模。地上50階規模(「虎ノ門ヒルズ」にほぼ同じ)の超高層ビル2棟を含め日本の玄関を刷新してグロ-バル企業を誘致(海外からの投資促す)。※日経3-5/15P1
  2. 不動産:野村不動産ホ-ルディングス/新社長-沓掛英二氏(くつかけ・えいじ)。1984年(昭59年)明大政経卒、野村證券入社。08年執行役員、12年副社長。14年野村不動産ホ-ルディングス副社長。長野県出身。54歳(6月下旬の株主総会後に就任。中井加明社長は代表権のある会長に)。※日経3-7/15P13
  3. 不動産:野村不動産/新社長-宮嶋誠一氏(みやじま・せいいち)。1961年(昭56年)早
      大理工卒、野村不動産入社。04年取締役、14年副社長。東京都出身。56歳(4月1日就任。中井加明社長は代表権のある会長に)。※日経3-7/15P13
  4. 不動産:名古屋駅ビル/名古屋鉄道の山本社長表明-近畿日本鉄道、三井不動産と共同開発する名古屋駅の複合ビルについて2020年度に着工する方針。総事業費/2000億円強の見通しで、オフィスやホテル、マンション、商業施設などが入居。リニア中央新幹線(品川-名古屋)が開業する予定の27年度までに駅を完成させる計画。※日経3-24/15P13
  5. 不動産:オフィスビル/三鬼商事情報-東京都心のオフィス空室率が20カ月連続で低下。都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の2月の平均空室率/5.31%、前月比0.05ポイント低下。大規模ビルが完成し空室率(29.31%/前月比14.56ポイント上昇)は上がったが、既存ビル(築1年以上)の空室率は4.78%と前月比0.39%下がった。※日経3-13/15P23
  6. 不動産:オフィスビル/同上-2月の調査対象は既存ビルが2601棟、新築は27棟。一部の新築の大規模ビル/2014年に比べて入居企業の決定に時間がかかっている。三鬼商事情報/2月の都心5区の平均募集賃料-3.3㎡あたり17,167円と前月比0.3%(58円)高い。IT関連企業の需要が高い渋谷区の上昇幅が大きかった。※同上
  7. 不動産:オフィスビル/同上-大阪ビジネス地区/2月の空室率-8.24%と前月比0.26ポイント上昇。前月比での上昇は2カ月連続。自社ビルの完成した企業が移転、まとまった空室で募集が始まった。平均募集賃料-3.3㎡あたり11,222円と前年同月を下回った。※同上
  8. 建築:国土交通省情報/東洋ゴム工業が国交相の認定を受けて販売していた地震の揺れを抑える免震ゴムに、国の基準を満たしていない製品があった。製品開発の担当者が基準に適合するように一部の試験デ-タを改ざんし、認定を受けた。基準を満たしていない製品/18都道府県の病院やマンション、自治体庁舎など55棟で使用。※日経3-14/15P3
  9. 建築:東洋ゴム工業/製造・販売した免震ゴムが性能基準に適合していない問題で、同社は14日、相談窓口への電話が午後6時までで約950件に上がったことを明らかにした。大半は「自分の住むマンションは大丈夫か」などと確認を求める内容で、不安を訴える声が相次いだ。同社/今後1カ月間で全調査、1年以内の改修目指す。※日経3-15/15P39
  10. 建築:東洋ゴム工業/子会社が製造・販売した免震装置のゴムが性能基準に適合しない問題で、長野市は11月の完成を目指して建設を進めている新庁舎に不適合の装置が90基使われていることが15日、市への取材で判明。長野市情報/新庁舎-地下2階、地上8階建てで、延べ床面積は約28,000㎡。総事業費は約160億円。※日経3-16/15P38
  11. 建築:東洋ゴム工業/子会社が製造・販売した免震装置が性能を満たしていない問題が波紋を広げる。国土交通省/対象となる建築物55棟のうち、自治体庁舎や病院など15棟の名称や所在地を公表。一部自治体などは、工事の一時中止や工期延長の検討を開始。地震対策で免震装置の需要が高まる中、関係者は対応に追われる。※日経3-18/15P43
  12. 建築:東洋ゴム工業/免震装置のゴムが国の性能基準を満たしていなかった問題で、山本社長ら経営陣が2014年7月、部下から装置は国の基準を満たしているとする虚偽の報告を受けていたことが18日、分かった。同社は不適正の疑いが発覚した14年2月以降も計12棟に不適合装置納入を続けていた。納入中止は15年2月。※日経3-19/15P42
  13. 建築:東洋ゴム工業/ブリジストン-東洋ゴム工業の免震ゴムが国の性能基準を満たしていなかった問題で、正常な製品への交換作業に協力する方針。数量や生産開始の時期、納入方法などは両社で今後協議して決める。東洋ゴム工業から要請。ブリジストン(国内市場最大手)/東洋ゴムと同じ「高減衰ゴム」タイプも手がける。特注品で対応。※日経3-26/15P13
  14. 建築:東洋ゴム工業/免震-新たに195棟調査。不適合品を出荷した疑いが新たに出てきた免震装置ゴム問題/「最大規模の地震での安全性は」「体質が問われる」-既に公表済みの55棟については25日、一定の耐震性があるとの調査結果が示されたが、物件を抱える自治体には困惑や不振が広がった。※日経3-26/15P47
  15. 建築:東洋ゴム工業/国の性能基準を満たさない免震装置のゴムが使われている病院やマンションなど18都府県の55棟について、「震度6強~7程度地震」でも倒壊の恐れはないと発表。ただ、設計時の想定に比べると揺れを抑える機能は低いという。新たに疑惑発覚の195棟も調査進め、公表する。55棟は免震ゴムを取り換える。※日経3-31/15P46
  16. 内装:丹青社/2015年1月期連結-増収増益。売上高633億円(前期/570)、経常益29.34億円(同/21.77)、利益39.36億円(同/25.65)。16年1月期連結見通し/売上高665億円、経常益23.20億円、利益36.20億円。※日経3-14/15P15
塗料・素材・原油関連
  1. 原油:原油価格に底入れの兆し。ロンドンのブレント先物が先導する形でアジアの指標であるドバイ原油が上昇。米国のシェ-ルオイルは増産基調のままだが、中東産油国のリビアとイラクの生産が減っている。先高を見込んだ取引も目立ってきたが、在庫過剰感は根強く相場の足取りは重い。ブレント先物/2月27日-1バレル62.58ドルと直近底値比34%高。
  2. 原油:アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/12日午後-反発。取引の中心である5月渡し/1バレル55.40ドル、前日比で1.00ドル高。欧州市場で北海ブレント原油が上昇した流れを映した。リビア情勢の悪化など地政学リスクが強材料だったが、米国の原油在庫の増加を受けて上値も限られた。※日経3-13/15P23
  3. 原油:アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/17日午後-続落。取引の中心である5月渡し/1バレル51.40ドル、前日比で0.60ドル安。欧米市場で原油先物価格が下落した流れを引き継いだ。需給の緩みが改めて意識されている。※日経3-18/15P21
環境関連
  1. バイオマス発電:豊田通商子会社のエネ・ビジョン/松山市に木質バイオマス発電設備を建設。事業の実施主体「えひめ森林発電」を設立。2015年10月着工、完成は17年12月ごろ。建設費/約53億円、出力/12,500kw、年間発電量/約8700kw時、四国電力へ売電/初年度売上高-22-23億円。燃料/半分は県産材→拡大へ、残りは外材。※日経3-31/15P43
アジア関係/その他
  1. アジア:インドネシア/東急不動産ホ-ルディングス-インドネシアで住宅事業に本格進出。三菱商事と組み、約3000戸の分譲マンションを建設。他に3カ所で住宅開発進め、2023年までに計5000戸を供給。総投資額/440億円超。人口増を背景に旺盛な需要が続くと判断。品質やサ-ビスの良さを売り物に中間層や富裕層に売る。同社/1975年に進出。※日経3-4/15P15
  2. アジア:インドネシア/不動産開発大手のジャバベガ-住宅を中心に病院、教育施設などを併設する高齢者向けのシニアタウンを国内100カ所に設置。日本の介護サ-ビス事業者のロングライフホ-ルディングスなどと提携し、リタイヤした日本人高齢者を主要顧客として呼び込む考え。まず、ジャワ島西部でシニアタウンを開発。※日経3-27/15P9
  3. アジヤ:インドネシア/同上-ジャバベガは2014年9月から西ジャワ州ブカン県で、ロングライフと介護サ-ビス付き高齢者向け住宅「シニアリビング」運営。最終的に約400世帯が暮らす見通し。ジャワ島西部のリゾ-ト地タンジュン・レスン(経済特区)にシニアタウン開発/約1500ヘクタ-ルの敷地にシニア向けの戸建て住宅や集合住宅を建設。周辺にホテルやゴルフ場、マリ-ナ、商業施設、空港も。※同上
  4. アジア:タイ/YKKAP-タイで窓などの建材の販売を本格的に開始。3月末メドに、現地に販売子会社を立ち上げる。バンコクを中心に高層マンションの建設が進んでおり、雨に強い窓を売り込む。2015年度の海外売上高を前年度比15%増の871億円に伸ばす計画。※日経3-5/15P13
  5. アジア:オ-ストラリア/鹿島-マンションが主力のオ-ストラリアの中堅建設会社・アイコン(ビクトリア州/2015年12月売上高見通し-500億円)を買収した。買収額/数十億円。メルボルン市など大都市のネットワ-クを持つアイコンを足がかりに、現地で大型案件の獲得を目指す。20年の東京五輪後の国内の建設需要の縮小に備え、海外市場の本格開拓に乗り出す。※日経3-5/15P12
  6. アジア:ベトナム/長谷工コ-ポレ-ションなど-主に外国人が利用するサ-ビス付きアパ-トの競争が激化。一般の賃貸住宅より高い賃料が見込めるため、長谷工など新規参入相次ぐ。ロッテグル-プなど韓国勢やベトナム企業が供給を増やし、供給過剰の恐れも出ている。長谷工/ハノイのロンビエン地区で18階建て・110戸の物件着工。2017年2月完成予定。※日経3-10/15P9
  7. アジア:ベトナム/西日本鉄道と阪急阪神ホ-ルディングス子会社の阪急不動産-ベトナムでマンション事業を共同展開。両社と現地不動産大手の3社で合併会社を設立(出資/日本側は各2割、ベトナム側が約6割)。まずホ-チミンで総戸数が500戸程度の分譲マンション開発。分譲価格(約50㎡)/1000万円程度。総事業費/30億円程度(日本側20億円)。※日経3-24/15P15
  8. アジア:中国/コクヨ-コピ-企業を取り込め。独自の手法で中国進出を本格化。オフィス家具市場でコクヨのコピ-品を作っていた企業と提携、高い品質の商品を半分の価格(椅子なら/1000元-約19,000円)で売り出すことに成功。自社の模造品を作る「敵」でも活用できるなら取り込むコクヨ流の中国市場開拓術。先駆者/ホンダの二輪車。※日経3-4/15P9
  9. アジア:中国/国家統計局発表「2015年1-2月の全国の不動産開発状況」-住宅市場の多くの指標の低下傾向には変化がなく、一線都市以外の都市では分譲住宅の販売数、販売価格とも楽観は許さない状況。全国の不動産開発投資/8786億元、前年同期比10.4%増、増加幅は前年比0.1ポイント低下。住宅投資の伸び/9.1%、全体より低い。※京貿
  10. アジア:中国/2015年1-2月の不動産開発投資-名目で前年同期比10.4%増の8786億元、伸び率は前年通年を0.1ポイント下回った。住宅投資は9.1%増の5922億元で、全体に占める割合が67.4%。分譲建物の販売面積は16.3%減の8764万㎡、販売額は15.8%減の5972億元で、減少幅は前年通年比でそれぞれ8.7、9.5ポイント拡大。※京貿
  11. アジア:中国/同上-2月末時点の分譲建物未販売面積は6億3922万㎡で、2014年末に比べ1753万㎡増加。うち住宅が1493万㎡増加。※同上
  12. アジア:中国/国家統計局情報-70の大中都市の2月の住宅販売価格の変動状況。2月の住宅価格の多くは前月より下落、先月に比べ、新築分譲住宅と中古住宅の価格が下落した都市はそれぞれ66市と61市。前年同月比では、新築分譲住宅の価格は1市が横ばい、それ以外は下落。中古は1市が上昇、それ以外は下落。※京貿
  13. アジア:中国/不動産協会-最新の中国不動産開発企業トップ500社発表。優勝劣敗が加速/一部のキャシュフロ-の圧力が大きく、それに対抗する力の弱い中小不動産企業が自主的撤廃やM&Aを模索し、それが大型企業にとっては規模を拡大するチャンスとなっており、業界の集中度が一層高まっている。※京貿
  14. アジア:中国/同上-2014年の中国の不動産市場はそれまでの順調な発展の様相が一変し、投資の伸びが鈍化、在庫が高止まり、不動産価格の下落が続いた。こうした背景のもと、業界の集中度が加速している。※同上
  15. アジア:中国/同上-2014年、万科、恒大、緑地など不動産開発企業上位10社の総売上高は1兆2734億5000万元(元=約19円)、上位500社の売上高の37%を占め、前年比4ポイント上昇。販売面積は1億2081万7000㎡で、同39%を占める。上位50社、100社の売上高の占める割合/それぞれ64%、72%。販売面積の占める割合も増加。※同上
  16. アジア:中国/中国人民銀行-個人の住宅ロ-ン規制を緩和。緩和は2014年9月以来半年ぶり。2軒目の購入でロ-ンの頭金比率を、従来求めていた6-7割から4割に下げる。金融面から住宅市場を下支えする狙い。30日/上海株式市場-不動産株指数が前週末比7%高と急上昇。「不動産市場の安定的で健全な発展を促す」(人民銀)。※日経3-31/15P1
  17. 海外:米国/伊藤忠商事-米建材販売大手プライムソ-スを米投資会社プラチナ・エクイティに売却することで合意。売却額/1000億円弱の見通し。伊藤忠は中国中信集団(CITIC)の傘下企業に6000億円出資。今回の売却で得た資金で借入金返済と同時に、保有資産の入れ替えを積極化し、より収益性の高い事業に経営資源を振り向ける。※日経3-28/15P12
■トピックス
 先読みビジネス天気/住宅-政策追い風・価格上昇懸念      <日経3-24/15P15>
  • 需要先食い:積水ハウス/2015年1月期-戸建て住宅事業の受注額が前の期より26%減。2014年の新設住宅着工数-13年比9%減の約89万戸と5年ぶりに減少に転じ、消費増税前の駆け込みで需要を先食いしたことは明らかだ。「円安・株高で景気がよくなり実質賃金が上がれば住宅受注に手応えを感じられるようになる」(積水ハウス社  長)。
  • 住宅業界が需要喚起のテコとして期待を寄せるのが国の支援策:国土交通省/3月10日-省エネ住宅ポイントの申請受付を開始。省エネ性能が高い住宅を新築したり、省エネ性能を上げるリフォ-ムをしたりすれば最大30万円分のポイントがもらえる。最大1000万円だった住宅資金の贈与税の非課税枠は2015年は同1500万円に拡大。住宅ロ-ン減税もある。
  • 住宅各社/国の政策対応:様々な政策支援や金利が低く借り入れやすいことを説明する冊子を作るなどして、「今が買い時」とアピ-ルに懸命。住友不動産は戸建て住宅のリフォ-ム事業の受注件数が3月は前年同月比5割増のペ-スで推移。資料請求や施工現場の見学会への参加者も増えており、「政策効果が表れ始めたようだ」と。マンションは20年東京五輪開催に向けた交通網整備などで利便性が上がる東京湾岸エリアなど「都心部を中心に需要は旺盛」(三菱地所社長)。
  • 懸念材料:△分譲価格の上昇/不動産経済研究所情報-首都圏の14年の新築平均価格は5060万円と、22年ぶりに5000万円を超えた。円安で壁材や床材など輸入資材が高騰、建設技術者の不足で人件費も上昇。建設コストが膨らんでいる。△株高や相続税の課税強化で国内富裕層が投資や節税目的でタワ-マンションなどを購入、アジアなどの海外投資家の投資熱も高まり、高値取引に拍車をかける。△地価(1月1日時点)/三大都市圏の住宅地の平均価格は2年連続で上昇。△郊外物件/消費者は既に割高と見始めているようだ。契約率(14年)は埼玉県で66.1%、千葉県で68.6%と好不調の目安の70%を割り込んでいる。郊外の新築より立地のよい中古を購入して自分好みの住まいにする方を選ぶ消費者も増えそうだ。
  • 見通し:「住宅需要の本格回復は夏以降ではないか」(三菱総合研究所/森重研究員)とみる。いま所得環境の改善や景気回復の動きがあるだけに、消費者はそれが定着するかどうかなど買い時を見極めることになりそうだ。

    ■情報源:※日経=日本経済新聞 四国版 ※京貿=日本国際貿易促進協会京都総局
    ※国貿=国際貿易 ※高新=高知新聞