■住宅関連情報/2008年7月 ■             
<住宅、リフォ-ム、ロ-ン、建材・住設・家具・合板・木材、建築・ゼネコン・不動産、塗料・素材、環境、アジア>

住宅関連
  1. マンション動向:価格攻防/マンション販売板挟み-消費者が明確に値上げを拒んだ。マンションの発売平均価格は02年を底に5年間で16.0%上昇。07年の首都圏の発売価格は4,644万円に。鋼材やセメントなど建築資材が値上がり、この2年間で45%上昇。業界/07年も売り手市場が続くと判断、強気で資材高を販売価格に転嫁、契約率急落。※日経7-5/08P13
  2. マンション動向:2008年上半期(1-6月)首都圏のマンション新規発売戸数/前年同期比23.8%減の21,547戸。下半期も市況回復は望めず、通年の新規発売戸数は1993年以来、15年ぶりに5万戸を割りそうだ(予想/54,000戸から49,000戸に下方修正)。上半期の新規発売戸数が前年実績を割り込むのは4年連続。不動産経研情報。※日経7-16/08P9
  3. マンション動向:同首都圏/1戸あたりの平均販売価格-建築費の上昇で前年同期比3.7%高い4,820万円にまで高騰し売れ行きが低迷。発売戸数に占める契約戸数の割合を示す契約率-63.9%と、好不調の目安である70%を大きく割り込んだ。その結果、販売在庫数-10,760戸と前年同期比の1.5倍に膨らみ、新規発売戸数が大幅下落。※同上
  4. マンション動向:6月の首都圏のマンション新規発売戸数/前年同月比30.0%減の4,004戸。契約率は同4.4ポイント減の64.7%。6月の近畿圏のマンション同発売戸数/7.7%減の2,556戸、契約率は6.3ポイント減の64.5%。08年上半期近畿圏のマンション新規発売戸数/前年同期比21.5%減の11,857戸。※同上
  5. 住宅着工動向:6月の新設住宅着工戸数/前年同月比16.7%減の100,919戸、12カ月連続で減少。景気の足踏みで住宅を買い控える動きが広がり、分譲マンションを中心に着工戸数は大きく減少。07年6月の改正建築基準法施行前の駆け込み需要で、07年6月の着工戸数が膨らんでいた反動もあった。※日経8-1/08P5
  6. 住宅着工動向:6月の新設住宅着工戸数/利用目的別-持ち家は前年同月比6.6%減、貸家15.1%減、分譲住宅27.2%減と全分野で減少続く。分譲住宅のうちマンションは36.4%減で再び減少に。地域別-近畿圏30.1%減、首都圏6.5%減、中部圏8.2%減、その他地域21.4%減。建築確認の申請件数は4.6%増/法改正の影響落ち着く。※同上
  7. 住宅:穴吹興産とNTT都市開発/協同で、高松市、姫路市、周南市で3棟(計203戸)の分譲マンション開発を始める。NTT西日本の社宅跡地を活用した事業で、NTT都市開発が設立した特定目的会社がマンションを建設、完成後に穴吹興産が取得。穴吹興産は建設時にかかる費用負担が不要。今後も同様の仕組みでの開発を手がける。※日経7-4/08P35
  8. 住宅:穴吹興産/高齢者向け賃貸マンション事業に参入。市街地に立地する「自立型」、郊外に立地する「介護型」、ディサ-ビスの事業所を併設したタイプの3タイプを造り分け、必要の度合いに応じて、介護サ-ビスを提供。09年初めに高松市中心部に1棟を着工。中四国の主要都市で1都市につき3タイプのマンションを1棟ずつ建設する方針。※日経7-10/08P33
  9. 住宅:穴吹興産/首都圏に進出。8月/分譲マンションを東京・世田谷区内で着工、09年春にも引き渡す。当面は1都3県で年間150-200戸の販売目指す。需要が伸びている中古マンション事業(1棟丸ごと購入・改装して再分譲する事業)も手がける。首都圏の足元のマンション市場は低水準のため、今後の市況を見極めながら事業拡大図る。※日経7-25/08P33
  10. 住宅:平和不動産/2008年度中に1戸建て事業に参入。広さ80㎡以上の敷地に高級物件を建築、1戸あたり2億-5億円で販売。市況冷え込みが続く分譲マンションに比べ、1戸建ては売れ行きが比較的堅調なことから、ビル事業を補完する新規事業として育成。4-5年後/20-30億円の売上高目指す。08年度中/5-6戸発売計画。※日経7-9/08P13
  11. 住宅:積水ハウス/2008年7月中間期連結予想-経常増益。宅地分譲は不調、高級価格帯商品など戸建て住宅の建築請負は回復基調。増収を確保。不動産開発事業では東京ミッドタウンの残り半分を前期並みの価格で売却。。09年1月期連結予想/減益-アパ-ト受注好調で増収。利益率の高い都心部の不動産開発事業が端境期に。※日経7-9/08P33
  12. 住宅:住生活グル-プ傘下のトステム住宅研究所/2009年春をメドに太陽光発電機能を標準搭載した住宅を発売。太陽熱を蓄えて放出する壁や床など、省エネルギ-につながる仕組みも盛り込む予定。現在、三菱商事や東京工業大学などと電気自動車を電源として使う住宅も共同開発しており、将来これらの技術も取り込む方針。※日経7-11/08P13
  13. 住宅:タクトホ-ム/2008年5月単独-増収減益。売上高649億円(前期/530)、経常益20.68億円(同/39.36)、利益10.56億円(同/23.08)。首都圏郊外での戸建て住宅販売で、不動産市況低迷や競争激化で販売価格引き下げ、採算が悪化。09年5月期単独見通し/売上高620億円、経常益19.10億円、利益10.40億円。※日軽7-16/08P17
  14. 住宅:日経/2007年「主要商品・サ-ビスシェア調査」-マンション関係。1位/穴吹工務店3.7%(前年比増減/0.0)、2位/大和ハウス工業3.4%(同/0.5)、3位/三井不動産レジデンシャル3.3%(同/▲0.5)。※日経7-22/08P1,11
  15. 住宅:穴吹工務店/地方都市の独身女性(同時に子どものいる世帯)のマンション購入理由などをアンケ-ト調査-1位「今の家賃がもったいない」、2位「老後の安心のため自分の家を持ちたい」、3位「もっと広い家に住みたい」「実家から独立するため」。1位  は独身、世帯共通、2,3位は独身女性に特有。※日経7-26/08P31
  16. 住宅:Human21/新社長-林清美氏。25日就任。1973年(昭48年)早大法卒。協和銀行(現りそな銀行)入行。08年あさひガ-ド(現りそなカ-ド)専務。08年Human21入社。岐阜県出身。58歳。村上幹男社長は代表権を持つ会長に。※日経7-26/08P13
  17. 住宅:倒産/不動産開発のダイド-住販(大阪市)-15日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請し、保全命令を受けた。負債総額/284億円程度。
  18. 住宅:倒産/首都圏で分譲マンション販売を手がける興大(東京・千代田)-24日までに東京地裁に自己破産を申し立て、破産手続きの開始決定を受けた。負債総額/約55.25億円。マンション市況の悪化から販売不振に陥り、5月に事業をいったん停止。再生に向けたスポンサ-企業を探していたが、不調に終わったとみられる。※日経7-25/08P10
  19. 住宅:倒産/マンション開発のマツヤハウジング-東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額/279億円。販売不振が深刻化。金融機関の融資姿勢も厳しく、資金繰りが行き詰まった。※日経7-30/08P12
  20. 住宅:倒産/マンションや戸建て住宅販売のハウジング大興-30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額/約138億円。08年に入ってマンションの売れ行きが急激に悪化。金融機関も資金供給を絞り経営が行き詰まった。08年3月期売上高/約80億円。※日経7-31/08P13
  21. 住宅:政策/国土交通省と厚生労働省-09年度から高齢者向けの賃貸住宅と介護拠点を一体整備する事業を始める。高齢者が安心して暮らせる街づくりを進め、施設に入居するよりコストの安い在宅介護を推進する。09年度予算の概算要求の「重点要望枠」などで数百億円を確保する考えだ。安心空間整備プロジェクト(仮称)。※日経7-24/08P1
  22. 地価:2008年分の路線価(1月1日現在)/全国の標準宅地の平均路線価-前年比10.0%上昇。上昇は3年連続。伸び率は前年より拡大。ただ、景気の足踏みや資材価格の高騰などで不動産市況は冷え込んでいる。地方の下落が続く(28県/下落続く)のに加え、都心部の伸びも鈍化、地価上昇はピ-クをすぎたとの指摘も。※日経7-2/08P5
  23. 米国:6月住宅着工戸数(季節調整済み/年率換算)/1,066,000戸、前月比9.1%増。2カ月ぶりの増加、市場予想の平均(960,000戸)を大きく上回った。ニュ-ヨ-クの建築基準が7月に変わる前に着工が駆け込みで膨らんだ。この特殊要因を除くと着工件数は4%減と予想。前年同月比では26.9%の大幅減。許可件数/同傾向。※日経7-18/08P7
  24. 米国:6月の新築1戸建て住宅の販売件数(季節調整済み/年率換算)/530,000戸、前月を0.6%下回った。2カ月連続の減少。市場予想の平均(505,000戸)は上回った。前年同月比では33.2%の大幅減。6月の中古住宅販売/1999年の調査開始以来で最低の水準に落ち込み、米国の住宅投資の基調の弱さが目立つ。※日経7-27/08P5
  25. 米国:5月の全米主要10都市の1戸建て住宅価格/前年同月比で16.9%下落、1987年調査開始以来、最大の下げ幅。住宅ロ-ンの焦げ付きや差し押さえが高水準で推移、米住宅市場の低迷がなお続いていることが鮮明。20都市ベ-ス/同15.8%下落、すべての都市で下落が続いた。米景気低迷が長引く1要因に。※日経7-30/08P1,3 
住宅リフォ-ム関連
  1. リフォ-ム:北海道の住宅メ-カ-・カワムラ/パソコンの入力画面に表示されたチェック項目に必要事項を入力するだけで住宅リフォ-ム・増改築工事用の見積書や積算書を自動作成できる積算ソフト開発。ソフト開発会社のレ-ンは同ソフトを活用、全国の住宅メ-カ-や工務店を対象にウェブ上で同書類を30分程度で自動作成する積算システム「お積さん」のサ-ビスを展開。※日経7-2/08P15
  2. リフォ-ム:ビッグカメラ/リフォ-ム受注も-注文住宅やリフォ-ムの木下工務店(東京・新宿)と組み、オ-ル電化商品の販売開始。1日/新横浜店に「オ-ル電化相談カウンタ-」を設置。木下工務店の相談員2人が常駐し、接客する。消費者の省エネ志向でオ-ル電化住宅が広がるとみて、専門業者と組んで消費者が注文しやすい環境を整える。他店でも検討。※日経7-2/08P41
  3. リフォ-ム:コクヨ/店舗の改装などが容易にできる小売店向け給電システムを開発し、8月1日から発売。商品陳列棚に後付するタイプで、省エネ効果があるLED照明も工事せずに取り付けられる。コンビニエンスストアやドラッグストアは新規出店を抑制する中、既存店の改装需要の取り込みを狙う。※日経8-1/08P11
  4. 中古住宅:積水ハウスなど戸建て住宅メ-カ-9社/中古の戸建て住宅の売買を促す狙いで「優良ストック住宅推進協議会」を設立した。中古住宅が優良かどうかを判断したり、中古物件を査定したりするための基準を設け、査定を担う人材育成も手がける。※日7-30/08P12 
住宅ロ-ン関連
  1. 住宅ロ-ン:三菱東京UFJ銀行/8月1日から新規実行の固定型住宅ロ-ン金利を全期間で引き下げ。7月からの下げ幅/1年物0.05%、2年物以上0.15%。ロ-ン金利の指標の長期金利低下を反映、引き下げは10年物で4カ月、5,3年物は6カ月ぶり。8月適用固定金利/3年物3.6%、5年物3.8%、10年物4.1%。変動型/2.875%。※日経7-26/08P5
  2. 住宅ロ-ン:みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行の3行/金利を一定期間固定するタイプの住宅ロ-ン金利を全期間で引き下げる。長期金利の低下に対応。三菱東京UFJ銀行はすでに引き下げを発表。大手行がそろって引き下げ。住宅ロ-ン金利の引き下げは半年ぶりで、下げ幅は0.05-0.15%。※日経8-1/08P4
建材・住設・家具・合板・木材関連
  1. 建材:値上げ/大阪広域生コンクリ-ト協同組合-生コンを再値上げ。10月受注分からの1立方m900円(6-7%)の値上げを決め、需要家と交渉に入った。08年2回目の値上げ。4月受注分からの値上げが約8年ぶりに浸透したばかりだが、原料のセメントや物流費の一段の上昇を転嫁する必要があると判断。生コンの出荷量は低迷。※日経7-9/08P30
  2. 建材:値上げ/産業資材-アジア向け輸出価格が軒並み上昇。セメント/11年ぶりの高値になっている。造船用厚鋼板/過去最高値を更新中。背景/域内の需要が旺盛なうえ、北京五輪を控えた中国は内需を優先、アジア向けの供給を一時的に絞った影響もある。ただメ-カ-の採算は鋼材を除いて低いうえ、経済成長の減速で不透明感も。※日経7-23/08P22
  3. 建材:値上げ/接着剤メ-カ-大手のコニシ-建築用接着剤など「ボンド」の全商品の価格を9月1日出荷分から15-20%引き上げる交渉を始める。原油やナフサなど原料価格の上昇分を転嫁する狙い。08年に入って値上げは2回目となる。※日経7-30/08P12
  4. 建材:値上げ/旭ファイバ-グラス-住宅やビルなどの断熱材として使われるグラスウ-ル製品を値上げ。原燃料高(都市ガス、接着剤、包装原料など)を理由に9月1日出荷分から住宅、建築、設備、産業用などの全製品の価格を23%引き上げる。値上げは4月以来。上げ幅/指標の両面ポリエチレン物(50mm厚)で3.3㎡当たり100円程度。※日経7-31/08P24
  5. 建材:セメント/6月のセメント国内販売量-前年同月比17.8%減の3,963,000トン。前年割れは13カ月連続。国内販売量/4月から3カ月連続で400万トンを下回った。セメント協会/「国内販売量が長期間にわたって400万トンを切るのは異例の事態」と需要低迷を懸念。背景/景気後退から民間物件の着工手控えや公共工事の低迷。※日経7-25/08P22
  6. 建材:建設関連資材の在庫調整が遅れている。セメントや塩化ビニ-ル樹脂の在庫が前年を上回っているほか、鋼材も増加傾向が目立つ。内需は住宅着工低迷と資材高で減退気味で、需要期を迎える秋以降も懐疑的な見方が広がる。合板は在庫調整が進展。針葉樹合板の6月末在庫/前月比16.7%減、07年12月比は減少率30%超。※日経7-26/08P26
  7. 建材:木造住宅の柱や梁に使う構造用集成材/7月-国内卸値が下落。指標の国産集成管柱(3m×10.5㎝)の東京地区プレカット工場向け直販価格/1本1,800-1,875円。国内需要の減退が主因。集成材需要に影響する木造住宅の新設着工戸数は5月まで3カ月連続で前年同月実績割れ。個人消費は冷え込んみ/需給緩和。※日経7-3/08P25
  8. 建材:高知県・嶺北木材協同組合/独自規格の住宅構造材「れいほくスケルトン」の本格販売に乗り出す。一般の構造材より太めの建材を使用。特徴/耐震・耐久性の向上、材木を建材に加工する際のロスを削減し価格を抑制。四国に加え、NPO法人国産材住宅推進協会(大阪市)などと組み大消費地の京阪神や中国地方に売り込む。※日経7-15/08P35
  9. 建材:徳島県/11日-室内ドアなどの中材に使われる中密度木質繊維板(MDF)向けに端材などの低質材(C材)供給を増やすことを目的とした「徳島すぎC材・MDF活用協議会」の設立総会開催。狙い/外国産木材の価格上昇や国産材の需要増を受け、徳島県の林業振興。構成/森林組合や繊維板製造のエヌ・アンド・イ-など。※日経7-12/08P29
  10. 建材:三協・立山ホ-ルディングス/2008年5月期連結-最終赤字。売上高3354億円(前期/3584)、経常益4.04億円(同/20.19)、利益▲26.23億円(同/3.16)。09年5月期連結見通し/売上高3370億円、経常益28.00億円、利益8.00億円。※日経7-16/08P17
  11. 建材:三協・立山ホ-ルディングス/川村人志会長-4月に業務提携拡大を発表した日本軽金属の建材子会社である新日軽との関係について「2年後に経営統合を考えても良いと思っている」と述べた。三協・立山HDと新日軽/製品の相互OEM供給など提携関係を拡大することで合意。共同購入や工場の再編・集約を展開中。※日経7-16/08P11
  12. 建材:住宅用アルミサッシで国内3位の三協・立山ホ-ルディングスと同4位で日本軽金属子会社の新日軽の両首脳/経営統合することで大筋合意。2年後メドに正式決定。統合すれば住生活グル-プのトステム(シェア36.2%)に次ぐ業界2位(同33.2%)に浮上。国内需要低迷と資材高騰という逆風を生き残る住宅関連産業再編が加速か。※日軽7-17/08P11
  13. 建材:日本軽金属/ベトナムで双日や現地化学メ-カ-と進めていたアルミニウム原料工場の建設計画から撤退。約400億円を投じ2011年にも年55万トン規模で生産を始める計画だったが、資材高などで工場建設資金が膨らむ可能性が出てきたことや世界景気の不透明感から採算確保は難しいと判断。新日軽の再建を優先させる方針。※日経7-17/08P11
  14. 建材:ノダ/2008年中間期連結-最終赤字。売上高299億円(前期/358)、経常益▲22.78億円(同/0.86)、利益▲54.31億円(同/1.15)。08年11月期連結見通し/売上高620億円、経常益▲26.00億円、利益▲57.80億円。※日経7-17/08P15
  15. 建材:倒産/建設用砂利などの製造・販売の飯田建材工業(東京・中央)-30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額/約85億円。砂利を原料とするコンクリ-ト需要の減少で、販売不振が続いて資金繰りが悪化した。07年6月期の売上高/約94億円。※日経7-31/08P13
  16. 建材:倒産/木材など建材卸のハマモク(高知市)-30日、高知地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額/約40億円。1997年5月期の売上高は128億円だったが、県内の建築需要の低迷に加え、07年の改正建築基準法の影響で売り上げが落ち込んだ。※日経7-31/08P35
  17. 建材/住設:松下電器産業と松下電工/両社別々だった社章と社歌を統一する。電工/松下創業期の「M矢」マ-クの社章を引き継いでおり、かつて松下電器へのライバル心の象徴とされてきた。社名を「パナソニック」に変更するのを機に国内外の松下グル-プの社章を「Panasonic」のロゴマ-クに統一。※日経7-19/08P12
  18. 住設:TOTO/新製品-トイレの水を流す際の音を大幅に抑えた「拗音ワンピ-ス便器」。便器の奥に空気が通る経路を設置する新開発の「サイレントサイホンシステム」により、水を流す時に発生する「ゴボゴボ」音を抑えた。音の大きさ/従来品より約8デシベル小さい63デシベル(通常の会話程度)。価格/231,000-260,400円、8月1日発売。※日経7-12/08P29
  19. ビル設備:松下電工/ビル管理大手の日本管財と資本業務提携する。30日/商工ロ-ン最大手のSPCGから日本管財株9.5%買い取る。取得金額/約57億円。松下電工はこれまで手薄だった建て替えや補修などリニュ-アル物件向けに、ビル内設備(照明や配線器具など)や集中制御システムなどを販売・拡販する。※日経7-26/08P11
  20. 家具:内田洋行/2008年7月期連結予想-純利益減。オフィス家具関連はビル建設が端境期で需要減。教育関連のパソコンや通信網需要は増加。情報は横ばい。各種費用の削減を進めて営業増益。株式の評価損が発生し純利益は減少。09年7月期連結予想/オフィス家具で、樹脂など原材料高に伴う値上げ浸透、収益性の改善は見込めそう。※日経7-9/08P33
  21. 家具:コクヨ/2008年6月中間期連結見込み-純利益は15億円、従来予想は9億円。売上高は下回ったものの、オフィス家具の不採算販売の縮小・撤退で利益率が改善。売上高は1,817億円、従来予想1,900億円を下回った。競合他社との価格競争を避け、原材料高騰分を価格転嫁し利益率が改善。営業利益は73億円、予想は60億円。※日経7-25/08P13
  22. 家具:家具・インテリア専門店大手のニトリ/8月にも、全商品の約5%にあたる360品目前後を追加値下げ。下げ幅は平均20%程度。他の家具メ-カ-大手が相次ぎ値上げに踏み切るなか、ニトリは5月末に値下げを実施して売り上げが拡大したので対象を拡大。秋と冬にも値下げ、09年2月期中に計4回で全製品の2割弱を値下げ。※日経7-29/08P12
  23. 合板:5月の輸入合板入荷量/352,100立方m、前月比9%増。35万立方m台に乗せたのは11カ月ぶり。主力のマレ-シアからの入荷が1年半ぶりに20万立方mを上回った。3月に現地価格が円高・ドル安の影響などで弱含んだため、商社が成約を増やしたので5月入荷量が増加。現地価格上昇/今後-入荷量は減少に転じそう。※日経7-10/08P26
  24. 合板:木造住宅構造用などに使う合板の市中価格が東京と大阪で一段と上昇。主原料のロシア産丸太などの相場上昇を理由とするメ-カ-の値上げ浸透。国産針葉樹合板の指標の厚さ12mm品/東京-1枚855円中心と前週比30円(4%)高い。大阪-880円と同45円(5%)上昇。セイホク/21日出荷分から6%上げる。減産継続。※日経7-15/08P28
  25. 合板:木造住宅の構造材などに使われる国産針葉樹合板の東京の卸価格が上昇。指標品(厚さ12mm)/1枚850-890円と、前週比15円高い。07年11月以来8カ月ぶりに高値を付けた。セイホク/21日出荷分から6%の値上げを打ち出しており、流通段階で値上げが浸透してきた。競合の輸入品も値上がりした。※日経7-29/08P26
  26. 木材:合板の原料となる南洋材丸太の対日成約価格上昇/12年2カ月ぶりの高値。原油高で伐採コスト上昇、産地の輸出業者が値上げ要求。インドなど新興国と産地の需要も伸びて対日供給減少も影響。指標のマレ-シア・サラワク州産メランティ-メレギュラ-7月積み価格/1立方m当たり215-220ドル(本船渡し)、前月比8ドル(4%)前後高い。※日経7-26/08P25
  27. 木材:木造住宅の梁などに使う米材丸太の対日成約価格/2年4カ月ぶりに上昇。指標の米松IS級(直径30㎝以上)の7月積み/前月比10ドル上昇、千スクリブナ-(5.4立方m)720ドル(船側渡し)。産地の供給減が主因。米国/住宅需要の落ち込みで伐採業者が減産継続。トラックなど燃料コストが上昇/伐採業者の出材意欲低下。※日経7-26/08P25
  28. 木材:合板原料となるロシア産カラ松の対日成約価格が一段と下落。7月積み/中心値で1立方m170ドル(運賃・保険料込み)。下落は2カ月連続、5月の過去最高値に比べ20ドル(11%)安い。国内合板メ-カ-/需要減で買い控えが主因。09年1月からロシア産丸太の輸出関税が80%に上昇/メ-カ-が早期手当に動けば価格が反発も。※日経7-30/08P30
不動産・建築・ゼネコン関連
  1. ゼネコン:倒産/北陸地盤のゼネコン中堅・真柄建設-5日発表、大阪地裁に民事再生法の適用を申請、同日付で保全命令を受けた。負債総額/約248億円。同社/07年12月に過去の不適切な会計処理が発覚。銀行主導での中期計画をまとめ新体制に移行したばかりだが、6月末に取引先が倒産し資金繰りが悪化、法的整理を選択。※日経7-6/08P7
  2. ゼネコン:倒産/北陸地盤のゼネコン中堅・真柄建設-15日発表、大阪地裁から民事再生手続きの開始決定を受けた。12月1日までに再生計画案を提出する。※日経7-16/08P13
  3. ゼネコン:倒産/北海道の土木・建築大手の北野組(旭川市)-22日、旭川地裁に破産手続きの開始を申し立てた。負債総額/118億8,040万円。公共工事減少で売り上げが減少したほか、見通しの甘さから赤字受注工事なども発生。不動産投資失敗も重なり資金繰りが悪化していた。※日経7-23/08P10
  4. ゼネコン:倒産/ジャスダック上場の中堅ゼネコンの三平建設-24日発表。東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額/167億円。8月25日付で上場廃止。金融不安や原材料高を背景に、取引先の経営が悪化。多額の売掛金が未回収なうえ、取引先の倒産で回収の見通しが立たなくなる案件が発生。資金繰悪化/自主再建断念。※日経7-25/08P30
  5. ゼネコン:倒産/アセット・マネジャ-ズ・ホ-ルディングスの出資先の中堅ゼネコン・多田建設(東京・江東)-東京地裁に会社更生法の適用を申請した。会社更生法の申請は異例の3度目。負債総額/179億円。取引先のマンションデベロツパ-が破綻、7月末に必要な資金調達が困難になった。※日経7-31/08P13
  6. 不動産:倒産/東証一部上場の不動産開発会社・ゼファ-18日発表-東京地裁に民事再生法の適用を申請し、同日受理された。負債総額/949億円、08年3番目の規模。不動産市況の悪化と子会社の破産申請をきっかけに金融機関が融資姿勢を厳格化し、資金繰りが困難になった。スポンサ-候補を探し10月中旬に再生計画提出。※日経7-19/08P12
  7. 不動産:倒産/ジャスダック上場で広島県を地盤に不動産賃貸を手がけるキョ-エイ産業18日発表-東京地裁に民事再生法の適用を申請し、同日付で受理された。負債総額/約87億円。東京で不動産ファンドなど投資家向け分譲マンションの販売に参入したが、不動産市況の低迷で販売が苦戦していた。※日経7-19/08P12
  8. 不動産:オフィスビル/6月末東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス空室率-3.49%、前月比0.2ポイント上昇。空室率上昇は5カ月連続。3%台の空室率は、貸し手優位といわれるが、08年に入って都心のオフィス需要は伸び悩み、需給は徐々に緩んできた。平均賃料(募集ベ-ス)/3.3㎡当たり22,868円、前月比0.18%上昇。※日経7-11/08P15
  9. 不動産:野村不動産ホ-ルディングス(HD)/東芝の子会社の東芝不動産(約150物件保有)の発行済み株式数の65%(1,985万株)を東芝グル-プから取得することで合意。取得額/800億円。子会社買収を通じて東芝グル-プの不動産資産を傘下におさめ、再開発事業の拡大や売買仲介、証券化に伴う手数料収益の上積みを狙う。※日経7-23/08P9
  10. 不動産:日本土地建物/2010年度までの3年間で総額3,000億円を投資、約40棟のオフィスビルを再開発。首都圏や近畿圏の中心街で延べ床面積1万㎡以上の大規模複合型オフイスビルの開発を進める。市況が低迷し始めた賃貸マンションへの新規投資は見合わせる一方、安定収益が見込めるオフィスビルに積極投資、収益力の拡大目指す。※日経7-24/08P15
  11. 不動産:不動産投資のアセット・マネジャ-ズ・ホ-ルディングス/2009年2月期連結見通し-最終損益は33億円の赤字(前期/55億円の黒字)。従来予想は20億円の黒字。投資先の多田建設が会社更正法手続きの開始を申し立てたことで投資損失が膨らむ。売上高は前期比8%増の768億円。従来予想を338億円下回る。※日経7-31/08P14
  12. 不動産/建設:銀行/不動産・建設業向け融資に急ブレ-キがかかりはじめた。全国銀行ベ-スの3月末残高は前年同月比0.2%増の72兆8,000億円、6月末はほぼ3年ぶりにマイナスに転じたもよう。同業界の経営環境の悪化をにらんで銀行が融資姿勢を厳しくし始めたことが背景にある。融資のパイプ細り/同業界の経営破綻も急増。※日経7-26/08P3
  13. 不動産/建設:倒産/2008年上期(1-6月)の不動産・建設業の倒産件数-前年同期比9%増の約2,400件、負債総額-28%増の1兆1,700億円。特に不動産業界の倒産は増勢が続いており、6月の不動産の倒産件数は46件、単月では過去2番目の高水準。需要不振が続くマンション市場/首都圏の在庫戸数は6月末で10,760戸-飽和状態。※同上
塗料・素材・原油関連
  1. 原油:サウジ産など直接取引原油(DD原油)/6月積み価格-軒並み過去最高値を更新。輸入量の最も多いサウジアラビア産の代表油種「エキストラライト」/5月比で7%高い1バレル133.919ドル。6カ月連続で上昇、この間の上昇率は48%。ガソリンなど石油製品の価格をさらに引き上げる要因になりそうだ。※日経7-2/08P1,5
  2. 原油:東京原油スポット市場/2日-中東産ドバイ原油の終値が過去最高値を更新。9月渡しの終値/1バレル136.95ドル(中心値)、前日比0.70ドル高い。最高値更新は2日ぶり。ニュ-ヨ-ク原油先物相場が前日に最高値を更新、この日の時間外取引でも一段高となったことが主因。中国を中心にアジア需要堅調も相場押上。※日経7-3/08P25
  3. 原油:東京原油スポット市場/4日-中東産ドバイ原油の価格が過去最高値を更新。9月渡しの終値/1バレル140.60ドル(中心値)、前日比0.95ドル上昇。終値で140ドルを超えたのは初。前日のニュ-ヨ-ク原油先物相場が一段高になったのが主因。ドバイ原油のスポット取引/12月、09年3,4月渡しなどもあるが、先渡しは9月より高い。※日経7-5/08P27
  4. 原油:東京原油スポット市場/7日-中東産ドバイ原油が反落。9月渡しの終値/1バレル138.60ドル(中心値)と、前週末比で2.00ドル下がった。ニュ-ヨ-ク原油先物が時間外取引で下落したのを受けた。※日経7-8/08P26
  5. 原油:東京原油スポット市場/9日-中東産ドバイ原油の価格が急落。9月渡しの終値/1バレル132.95ドル(中心値)、前日比4.45ドル下落。前日のニュ-ヨ-ク原油先物相場の大幅下落を受け、商社や金融機関などトレ-ダ-が取引価格を引き下げている。ドバイ原油/3営業日連続で下落。4日の過去最高値140.60ドルから7.65ドル下落。※日経7-10/08P26
  6. 原油:ドバイ原油/9月渡しの終値-1バレル138.30ドル(中心値)、前日比5.80ドル(4.4%)上がった。ドバイ原油は前日まで4日連続で下落していた。だが、イランの2日連続のミサイル発射で欧米、イスラエルとの対立が鮮明になるとの観測が浮上。中東情勢の緊迫化をにらんだ商社や金融機関が取引価格を引き上げた(再び地政学リスク)。※日経7-12/08P25
  7. 原油:東京原油スポット市場/14日-中東産ドバイ原油が続伸。9月渡しの終値/1バレル139.00ドル(中心値)、前週末比で0.70ドル上がった。前週末のニュ-ヨ-ク原油先物相場が大幅に上昇した流れを引き継いだ。※日軽7-15/08P28
  8. 原油:東京原油スポット市場/15日-中東産ドバイ原油の価格が続伸して7営業日ぶりに1バレル140ドル台に乗せた。9月渡しの終値/140.15ドル(中心値)、前日比で1.15ドル上がった。ニュ-ヨ-ク原油先物相場が時間外取引で上昇したことが主因。米景気の減速、ドル安・ユ-ロ高が進み原油買いが強まった。世界の石油需要は上昇傾向。※日経7-16/08P26
  9. 原油:東京原油スポット市場/16日-中東産ドバイ原油の価格が急反落。9月渡しの終値/1バレル134.75ドル(中心値)、前日比5.40ドル下がった。前日のニュ-ヨ-ク原油先物相場が急落した流れを引き継いだ。※日経7-17/08P26
  10. 原油:東京原油スポット市場/22日-中東産ドバイ原油が反発。9月渡しの終値/1バレル128.75ドル(中心値)、前週末比1.00ドル上昇。上昇は4営業日ぶり。前日のニュ-ヨ-ク原油の上昇を受けた。メキシコ湾岸/気象情報などの思惑が材料。※日経7-23/08P22
  11. 原油:東京原油スポット市場/28日-中東産ドバイ原油の価格が反落。9月渡しの終値/1バレル120.75ドル(中心値)、前週末比2.00ドル下がった。連動するニュ-ヨ-ク原油先物相場が前週末、米議会による投機マネ-規制の動きを受けて下げたことが主因。アジア市場の需要をけん引していた中国経済の成長率の鈍化も弱材料になった。※日経7-29/08P26
  12. 原油:東京原油スポット市場/29日-中東産ドバイ原油は反発。9月渡しの終値/1バレル122.35ドル(中心値)、前日比で1.60ドル上がった。前日のニュ-ヨ-ク原油先物相場が、上昇した流れを引き継いだ。※日経7-30/08P30
  13. 原油:東京原油スポット市場/31日-中東産ドバイ原油の価格が急反発。9月渡しの終値/1バレル123.55ドル(中心値)、前日比で3.90ドル上がった。前日のニュ-ヨ-ク原油先物相場が、大幅に上昇した流れを引き継いだ。※日経8-1/08P24
  14. 原油:ニュ-ヨ-ク・マ-カンタイル取引所/原油先物相場-午前9時現在、WTIで期近の8月物、前日比0.56ドル高い1バレル144.13ドル。原油先物相場は需給逼迫観測から早朝の時間外取引で一時145.85ドルと初めて、145ドル台に乗せ過去最高値を更新。※日経7-4/08P1
  15. 原油:ニュ-ヨ-ク・マ-カンタイル取引所/8日-原油先物相場は大幅続落。WTIで期近の8月物/午前9時20分-前日比で3.62ドル安い1バレル137.75ドル。背景/核開発問題でイラン側の対応が軟化していることの観測や、メキシコ湾に近づいているとみられていたハリケ-ンの懸念が和らいだことなどが売り材料。※日経7-9/08P9
  16. 原油:ニュ-ヨ-ク・マ-カンタイル取引所/11日-原油先物相場が大幅続伸。WTIで期近の8月物/一時、1バレル147ドル台前半に上昇、最高値を更新。ナイジェリアの政情不安とイランのミサイル発射を受けた中東情勢の緊迫化で供給不安が強まっている。午前9時30分現在/8月物は前日比5.44ドル高の147.09ドル。※日経7-12/08P1
  17. 原油:ニュ-ヨ-ク・マ-カンタイル取引所/23日AM-原油先物相場は続落。WTIでこの日から期近となった9月物/早朝の時間外取引で一時1バレル125ドル台まで下げた。午前9時20分現在/9月物は前日比1.20ドル安の1バレル127.22ドルで取引されている。※日経7-24/08P9
  18. 原油:ニュ-ヨ-ク・マ-カンタイル取引所/23日-WTIの期近の終値は1バレル124.44ドル。過去最高値である11日の147.27ドルからは22.83ドル(15.5%)安い。ドバイも最高値から1965ドル下がった。原油相場の調整色が強まってきた。背景/米国では株式相場が持ち直し、ドル高ユ-ロ安に振れたため、投機マネ-の一部が原油相場から流出。※日経7-25/08P22
  19. 原油:ニュ-ヨ-ク・マ-カンタイル取引所の原油先物市場/25日-WTI先物の期近物は一時、1バレル122.50ドルと期近物としては6月5日以来の水準まで下落。終値/123.26ドルで最高値(147.27ドル)からの下落率は16%に達した。主因の1つに指摘されるのがこれまで買い一辺倒だった年金基金の姿勢の変化だ。※日経7-28/08P6
  20. 原油:ニュ-ヨ-ク・マ-カンタイル取引所のWTIの9月物/29日-一時1バレル120.42ドルまで下落、5月6日以来の安値。終値/122.19ドルは、11日に付けた最高値(147.27ドル)に比べ17%低い水準。年金基金/投資残高圧縮。アジアの原油スポット市場/30日-ドバイ原油価格が急反落、1バレル119.65ドルと、約2カ月ぶりに120ドルを割る。※日経7-31/08P3
  21. 素材:飲料缶やサッシに使うアルミニウム地金/国際価格が急伸-2年2カ月ぶりに過去最高値を更新。中国の一部で全力が不足し、アルミ生産が滞るとの見通しが上昇のきっかけ。需給は引き締まっていないが、アルミの供給不安が今後強まるとの思惑からファンドなど投資家が買いを入れている。ロンドン取引所/7日-一時1トン3,327ドル。※日経7-9/08P30
  22. 素材:水道管などに使う塩化ビニ-ル樹脂/輸出価格が一段と上昇。主力の中国向け7月積み/1トン1250ドル前後(運賃込み)と前月比50ドル(4%)上がった。上昇は7カ月連続。この間の上昇率は30%に上がる。中国の減産などでアジア市場の需給が締まった。最大生産国の中国/6月ごろから原料のカ-バイド不足で生産が減少。※日経7-16/08P26
  23. 素材:食品包装や家電などに使うポリスチレン(PS)樹脂の1-6月国内出荷統計/出荷量-前年同期比6%減の412,400トン、半年ベ-スでは統計を取り始めた1990年以来、過去最低。住宅着工数の減少により、住宅用断熱材向けなどが落ち込んだのが響いた。PS国内最大手のPSジャパン/7月後半から9月まで減産表明。※日経7-16/08P9
  24. 素材:三菱化学・三井化学・住友化学/合成樹脂値上げ-12回目。6月からの合成樹脂の値上げをフィルムメ-カ-など需要家がほぼ全額受け入れた。上昇率/主力のポリエチレンで過去最大の17%。国内取引価格は第二次石油ショックの影響が残る1983年以来25年ぶりの高値。ポリプロピレンとポリエステルとの価格転嫁の総額は年間2,200億円強。※日経7-22/08P1
  25. 素材:三井化学・旭化成・三菱化学・JSRの化学4社/合成樹脂など主要な石油化学製品を8月に再値上げする-2004年から13回目の値上げ。値上げは2カ月連続。原料のナフサの価格が一段と上昇したため。三井化学/石化製品22品目を5-15%程度値上げ。旭化成/ポリスチレン、三菱化学/アクリルドアマイド、JSR/合成ゴムを値上げ。※日経7-23/08P9
  26. 素材:景気に敏感な商品の国内卸値を指数化した日経商品指数42種(1970年=100)7月末値/201.914と1980年8月(202.26)以来の高値。原油など国際商品には高値調整色が出ているが、原燃料高を転嫁するための国内商品の値上がりが幅広い分野に波及。木材/135.443、前月比1.0%上昇、前年同月比0.2%減少。※日経8-1/08P3,24
  27. 塗料:日本ペイント/9月16日出荷分から、塗料やシンナ-など全品種を対象に10%以上値上げ。4月にも値上げをしており、年度内に異例の再値上げ。主原料のナフサなど原材料価格の高騰が続いており、製品価格への転嫁ペ-スを早める。値上げ幅/塗料10-15%、シンナ-20-25%、表面処理剤10-30%。製品配送費も5%以上引き上げ/初。※日経7-26/08P9
  28. 塗料:川上塗料/2008年5月中間期連結-最終赤字。売上高32億円(前年同期/36)、経常益▲1.49億円(同/0.56)、利益▲2.02億円(同/0.42)。08年11月連結見通し/売上高70億円、経常益▲2.20億円、利益▲2.80億円。※日経7-26/08P15
  29. 塗料:家庭用塗料大手のアサヒペン/3月に住宅向けに初めて「遮熱塗料」を発売。太陽光を反射する特殊な顔料を加えており、価格が従来品と比べて2-3割高い。ホ-ムセンタ-のコ-ナン商事は温暖化対策商品として店頭で宣伝映像を流しアピ-ル。目新しさがあり、夏向き商材として売り込む。工場や倉庫など企業向けは塗料各社商品化。※日経7-26/08P13
環境関連
  1. 太陽電池:昭和シェル/2011年に世界最大級の太陽光発電パネル工場建設。07年の世界生産の1/4相当の年1,000メガワット規模、投資額は1,000億円強。独Qセルズやシャ-プに次ぐ世界最大の一角に浮上。金属化合物を使う新世代型で従来型より製造コストが安い。太陽光発電パネルは政府が地球温暖化対策の切り札として補助金創設の方針。※日経7-2/08P1
  2. 太陽電池:経産省/革新的な太陽光発電(量子などを使って幅広い光の波長を集め、太陽光から電力への変換効率を高めた太陽電池/目標発電効率40%超-現在の4倍)の国際研究拠点を2拠点(東大先端科学技術センタ-と産業技術総合研究所)選定。7年間の事業、予算は合計150億円、メ-カ-も参加、米英独の研究者も受入。※日経7-2/08P5
  3. 太陽電池:東芝/7月中に太陽光発電システム事業に参入。専業大手の米サンパワ-(カリフォルニア州)から太陽電池を調達、住宅向けの装置に組立て販売。エアコンなどで蓄積した回路技術を盛り込み、発電効率を世界最高水準(21.5%)に引き上げた。小型・軽量で大きな電力が出せる装置の利点を訴求、2011年に国内シェア10%獲得目指す。※日経7-17/08P9
  4. 屋上緑化:特殊塗料のエココスム(横浜市)と出光興産、宇都宮大学/ビルの屋上など水分が少ない劣悪な土壌でも生育する屋上緑化資材を共同開発した。生育速度が芝の10倍以上と速く、雑草の混入を抑えることができる。エアコンの使用制限や都市部の緑化に取り組むオフィスビルなどに売り込み、温暖化の防止につなげる。※日経7-2/08P15
  5. 廃木活用:炭化装置を製造・販売するゼロエミション(東京・港)/木くずなどから作る植物性ペレットの製造・販売に乗り出す。7月に中国にペレットの製造工場を建設。10月から大手燃料商社と共同で新潟県で試験的に販売開始。石炭や重油に代わる環境配慮型のボイラ-燃料として、植物性ペレットの需要が拡大すると判断。※日経7-2/08P15
  6. 大気汚染:自動車各社/大気汚染物質の発生が少ない水性塗料への切り替えを急いでいる。従来の塗料に比べ乾燥工程で出るCO2の量は増えるが、マツダは排出量が増えない塗装法(水性塗料を途中乾燥せず重ね塗りできる技術を導入)を開発。日産やトヨタは塗装工程以外の工程で削減量を積み増し、全体の排出量を抑制。※日経7-8/08P11
  7. LCA対応:TOTO/洗面化粧台や温水洗浄便座などで08年内に排出量を調査。算定したCO2量はインタ-ネットで公表。製造段階だけでなく、素材から消費者による利用時まで、商品(商品1個)にかかわる全工程での環境負荷を把握。効率的な排出量抑制につなげるとともに、環境配慮の姿勢を消費者に示す。 
  8. 省エネ機器:松下など国内企業/家庭用省エネルギ-機器の生産や販売を本格化。家庭用燃料電池や風力発電機などの量産を始め、ヒ-トポンプなど高効率機器も市場拡大を見込む。家庭のCO2排出量は1990年度比3割増加、京都議定書の目標達成には大幅な削減不可欠。温暖化対策への関心は高く、家庭向け省エネビジネスは拡大予想。※日経7-10/08P12
  9. 省エネ機器:住宅建材/省エネ製品への転換を加速-INAXは部屋の湿度を調整する建材「エコカラット」を08年度は前年度比2割増の100万㎡販売する。※同上
  10. 省エネ機器:住設/東京ガス・大阪ガスをはじめとするガス事業者-リンナイなど機器メ-カ-と組み2015年度をメドに新たに販売するガス給湯器を全量省エネルギ-型へ。現在は給湯器販売の1割強程度、マンションに設置しやすい機種などを開発する。従来型よりガス料金が安くなることやCO2削減量を削減できる環境対応型であることを訴求。※日経7-20/08P5
  11. 省エネビル:不動産大手/オフィスビルのCO2排出量削減に乗り出す。三菱地所/東京・丸の内の新築ビルで省エネ設備を拡充し排出量を30-35%削減。森ビル/設計の工夫で30%削減。09年4月/改正省エネルギ-法が施行、ビルの入居企業にもエネルギ-使用量の報告が義務化。省エネビルの需要が高まる見込み。オフィスビルの省エネ対策が動き出す。※日経7-17/08P3
アジア関係/その他
  1. アジア:中国/中国アルミなど国内のアルミ大手20社が最大10%の協調減産に踏み切る。電力不足などを受けた措置。1カ月以内に5-10%の減産を実施することで合意。他社にも減産呼びかける。20社合計の生産量は約7割、10%減産の減産量は合計40万トン。減産情報で、ロンドン金属取引所では、アルミニウム相場が急騰。※日経7-13/08P5
  2. アジア:中国/6月の70大中都市の住宅販売価格-前年同月比8.2%上昇。上昇率/前月より1ポイント低下。販売価格は前月並み。新築住宅販売価格/同9.2%上昇。経済的実用住宅の販売価格/同3.2%上昇。一般分譲住宅/同9.7%上昇。高級分譲住宅/同11.1%上昇。大幅上昇した都市/ウルムチ20.2%、海口18.1%、寧波14.7%。※京貿
  3. アジア:中国/中国政府-7月1日より竹、木、草製品の輸出規制を強化。中国各地の検験検疫局の審査に合格し登録された「生産企業」だけに輸出が認められる。検験総局/人工板、ペンキ、接着剤、布、皮などの原料や付属品に含まれるホルムアルデヒド、重金属など有毒有害物質の含有量を安全衛生面から管理を強化。海外で問題視/対応。※京貿
  4. アジア:中国/住友林業グル-プのサン・ステップ(賃貸住宅/約25,000戸保有)-中国留学生向けに賃貸住宅を紹介する事業を始める。山東省に現地企業(日本語学校を経営)と合併会社設立、8月から物件紹介開始。中国に居ながら日本の賃貸住宅を確保できる点を強調、09年に500件の仲介目指す。中国からの留学生/年7万人。※日経7-24/P15
  5. アジア:中国/2008年第2四半期の70大中都市の建物販売価格-前年同期比9.2%、建物賃貸価格-2.2%、地価-10.8%、不動産関連のサ-ビス料金-0.5%上昇。うち新築住宅の販売価格10.1%、新築非住宅建物6.3%上昇。中古住宅8.9%、中古非住宅建物6.2%上昇。住宅用地の価格12.2%、工場用地4.7%、商業用地14.9%上昇。※京貿
  6. 欧州:三洋電機/欧州で太陽電池事業を拡大。ハンガリ-の組立工場(三洋ハンガリ-)の年間生産能力を約3倍に引き上げ、国内拠点でも欧州向けに供給体制を強化。欧州/ドイツなど主要国政府による導入支援策で太陽電池の需要増が続いている。シャ-プは欧州電力2位のエレルとの提携など、国内大手は欧州市場を成長戦略の中核に。※日経7-19/08P13
  7. その他:企業物価/6月の企業物価指数-前年同月比5.6%上昇。原油や原料炭などの高騰が響き、素原料は41.9%上昇。原材料高を背景に、6月の国内企業物価指数は約27年ぶりの上昇率だが、価格転嫁の速度に品目ごとのバラツキが目立つ。石油・石炭や鉄鋼など素材関連は前年同月比2ケタ上昇、最終製品の上げ幅は小さい。※日経7-11/08P5
■トピックス:2008年4-6月四半期決算/動向-日経情報(7月1日-8月1日)
 □家具/ニトリ:3-5月/連結純利益28%増の64億円-学習机など好調。為替の円高・ドル安が進んだことで商品の輸入コストが減少。主力の学習机も低価格帯が好調だった。
 □住宅/創建ホ-ムズ:3-5月/連結最終損益-8.41億円の赤字(前年同期/0.75億円の黒字)。在庫処分優先/売上総利益率低下、広告費増加。
 □住宅/三井ホ-ム:4-6月/連結最終損益-46億円の赤字(前年同期/39億円の赤字)。前期末時点の受注残が低水準で、注文住宅の売上減少。子会社整理で特損/3億円。
 □住宅/住友林業:4-6月/連結最終損益-71億円の赤字、赤字幅は前期より21億円膨らんだ。住宅着工減で建材需要低迷/木材建材の販売が落ち込む。コスト削減<減収。
 □住設/クリナップ:4-6月/連結営業損益見込み-7億円前後の赤字と前年同期比に比べ赤字幅が3億円拡大。主力の中高級商品が振るわなかった。コスト削減<減収。
 □住設/サンウエ-ブ工業:4-6月/連結売上高見込み-5%減の214億円前後。住宅着工や個人消費の低迷が響き、主力のシステムキッチンの売上減少。中高級品が不振だった。
 □住設/TOTO:4-6月/連結最終損益-26億円の赤字(前年同期/6億円の黒字)。住宅着工の減少が響き、衛生陶器や水回り商品が不振。資産評価損/45億円発生。
 □不動産/SBIホ-ルディングス:4-6月/連結最終損益-59億円の赤字(前年同期/59億円の黒字)。持ち分法適用会社のゼファ-が民事再生法の適用を申請/特損94億円計上。
 □不動産/三菱地所:4-6月/連結営業利益見込み-前年同期比45%増の390億円前後。REITや不動産ファンド向けの不動産売却が期中に集中、利益を大幅に押し上げた。 
 □不動産/東急不動産:4-6月/連結営業利益見込み-前年同期比28%減の65億円前後。分譲事業は好調、不動産市況の冷え込みで不動産仲介事業や請負工事事業が不振。
 □不動産/大手4社:4-6月/三井不動産、東急不動産、野村不動産HDの3社の連結純利益が減少。不動産市況の冷え込み響く。三菱地所/純利益増。住友不動産/未。
 □建材/住生活G:4-6月/連結純利益-前年同期比55%減の31億円。主力の住宅用サッシをはじめ住宅設備機器全般の不振が続く。ビル・店舗用も振るわなかった。
 □建材/松下電工:4-6月/連結純利益-前年同期比21%減の53億円。建築市場の冷え込みで、住設機器や配線器具の販売が落ち込む。競争激化で水回り商品の価格低下。
 □建材/文化シヤッタ-:4-6月/連結最終損益-5.06億円の赤字(前年同期/0.53億円の赤字)。企業の設備投資抑制でシャッタ-の売上不振、住宅着工減で建材販売が減少。
 □建材/三和ホ-ルディングス:4-6月/連結最終-26億円の赤字。売上高全体の半分占める国内ではビル商業施設用、住宅用ともに建材の売上が減少。欧米でも住宅用が落ち込む。
 □4-6月期決算/傾向:企業収益/価格転嫁が左右-消費者に近く、膨らんだコストを価格に転嫁しにくい川下業種ほど苦戦する例が目立つ。上場企業の09年3月期は7年ぶりの減益になる見通しだが、価格転嫁の成否で収益格差が広がる可能性もある。※日経8-1/08P3
■情報源:※日経=日本経済新聞・四国版 ※京貿=日本国際貿易促進協会京都総局
※国貿=国際貿易