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(株)アドペックは、日本を代表する木工機械メーカー数社などが出資、木質系・窯業系建
材の加工・塗装設備のライン設計から施工管理・試運転立ち上げまでのエンジニアリング
夏季休業の知らせ
株式会社アドペックは8月10日~8月15日までお休みをさせて頂きます。
ご不便をお掛けいたしますが、ご承知置き下さい。
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アドペックグループの活動状況報告並びに、住宅関連情報を発信させて頂きます。
内容
(1)中国窯業系外壁材動向
(2)住宅関連情報
住宅・建材・家具・不動産等についての公開記事を中心に1ヶ月分をリストア
ップ し
て発信します。
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・・・・・(1)中国情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
中国窯業系外壁材動向
7月に入って中国(広東省)も日本(中部地区)も梅雨明けとなり本格的な猛暑の季節
に突入しました。
この時期は日本(名古屋市)にいても、中国(中山市)にいても気温は同じ位で、湿度
も若干中山市の方が高い程度ですが、いずれにしても外にはあまり出ないようにして、外
回りの仕事や現場の作業者の皆様には悪いのですが、年寄りにはクーラーの恩恵を満喫
する方が良いのかもしれません。
今回は最近急激に中国国内において、窯業系外壁材の動向に変化が出てきている
事から、この辺の事情に関してご報告させていただきます。
中国精一機械において2年ほど前から窯業系(セメント系)の外壁ボードの塗装設備
に関する受注が増えてきていました。
2005年の精一機械開業から5年間位は、木質床材(フローリング材)の塗装設備
を中心に営業・受注活動をして、J-oneブランドも定着してきた頃から世界不況の影
響により、フローリングの海外輸出が止まり、中国国内におけるこの業界の設備投資も頭
打ちになってきていました。
精一機械の営業方針も日本の技術ベースでの自動化設備や、窯業系ボードの製造
設備が出来るというPR展開をし始めた事と、窯業系(セメント系)のボードメーカーが二次
加工(塗装)の設備投資をするようになってきた事から、2010年以降急激に窯業系ボー
ドメーカーとの取引が増えてきました。
日本のセメント系(ケイカル系)のボードは、内装用と外装用は一般的に比重が大きく
違い、特に一般住宅向け窯業系サイディングに関しては比重が1.0近辺となっており、軽
量な内装用ボードの比重は0.6~0.8、外装材に使用されるFBやスレート板は1.5~
1.8と別れているのですが、中国(日本以外の国)では比重1.3~1.5位のセメント系ボ
ードが内装にも外装にも使われているのが実情のようです。
中国におけるこの種のボードへ塗装設備の要求も多彩となり、水系アクリル系塗料~溶
剤フッ素系塗料まで塗りたいとか、メタリック塗装やスパッタ模様がやりたいとか、印刷をした
いとか、時々相談に乗ってほしいと言われて打ち合わせに同席しても、何がやりたいのか目
標が絞り込まれていない話が多く出てきます。
これまでは、丸網抄造方式で製造された6mm~12mm厚さの平板への塗装の設備
の引き合いが多かったのですが、今年に入って日本の押し出し成型によるサイディングボー
ドに関する問い合わせが急激に増えてきています。
これは、8年位前に日本の中古の設備と技術を納入して、中国でセメント系押し出しサ
イディングボードを製造している、北新建材と言うメーカーが数十階の高層ビルの外壁材と
しての認可を取り、その実績が噂となって広がりを見せ始めているようで、従来の陶板(タイ
ル系)より低コストで軽量な材料として注目され始めている事が要因の様です。
押し出し成型セメントボードは、中空形状が可能な事、厚みもかなり厚い物まで製造で
きる事や比重に関しても1.6以上も可能と言う事、又寒冷地での使用に関しても実績が
あり高層ビル用の外壁材料として認可を取ったようですが、その詳細までの情報は入手し
ていません。
日本では窯業系の塗装ボードを高層ビルの外壁に使用する例は、塗膜の寿命等からほ
とんどないと思いますが、中国においてはOKがでた事になり、たぶん考え方の相違かもしれ
ませんが、塗膜が悪くなれば塗りなおせば良い、又ボードの張り替えも可能との判断が出て
いる物だと思います。
現実には陶板やレンガ・タイルの原材料が有限だという見解や、コスト面からの判断だと
思いますが、将来的には戸建て住宅用の外壁材の需要も大きく見込まれる事や、古い低
層ビルの外壁のリホームでの需要も多く見込まれる事から、注目が集まってきているようで、
ここ数年以内には相当量の設備投資が見込まれることになるのではないかと思っています。
アドペック&精一機械としても、これらの動向に合わせた営業活動と技術供与等の体制
を準備してきていますので、中国における需要の一部でも受注に結び付ければとの努力を
今後進めていく事になっています。
今後この動きがどのような展開を見せるのかは、現時点においては不明なのですが、中国
窯業系(セメント系)外壁材料の業界が大きく変化しようとしている事は間違いないのではな
いかと考えています。
2013年07月10日
車田 修
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