中国レポート
今年の中国春節(旧暦と新暦の違い)
12月に入っても、広東省は20℃以上の日が続いているようで、例年に比べて気温が
高い水準で維持されていますので、年齢のせいか日本との気温差に体がついていかない
状況です。
一年が過ぎ去るのが早すぎると思うのは、これも年齢のせいかもしれませんが、飛躍の
年と思われた2011年は日本ばかりでなく、世界的にも多くの災害や経済の変動が有
り、激動の年となり、飛躍できないうちに終わろうとしているように思われますが、多分今
年は助走段階で多くの障害を乗り越えて、2012年は結果が現れる事になると期待し
ています。
今年の中国の正月(春節)は1月23日となっており、今年6月から始まった中国政府
の金融引き締めによる景気後退の影響もあり、又、新暦の正月と近い関係から1月初
めから人の移動が予想され、2月の初めに掛けて精一機械においても作業員が半減す
る期間が長くなる事が予想されます。
精一機械においても、中国国内需要の大幅な落ち込みの影響で、国内向けの設備
の受注は激減しており、春節明けには金融引き締めも緩んでくると考えて、ほとんどの企
業がじっと我慢している状態のようですが、我々の日本及び海外向けの設備の製造が入
ることになり、ちょうど良い時期に工場を動かせる事になって何となくお互いにホットしてい
る状態です。
来年の中国では、1月22日から1週間が休日とり、例年のように1月中旬には数億人
の帰省移動が始まり、2月の初めまでこれが続くことになりますが、所得倍増と高速鉄道
の整備が進んでいる状況、自家用車や航空機での移動も増えている事や、出稼ぎ労働
者の減少もあり、数年前のように駅の構内で何日も前から行列を作って待つ光景は少な
くなっているのかもしれません。
今回は、旧暦と新暦の違いで、何故旧暦での正月が毎年変わるのか等は、日本で生
活していると関係ないので、何となく解っているようで解らない問題を調べました。(調べた
と言うほどのことではないのですが・・・・)
まず、旧暦は月の満ち欠けを基準としていて、満ち欠けの周期は約29.5日位ぐらいな
ので、旧暦のひと月は29日または30日となっており、1年は平年12ヶ月で354日前後、
閏年は13ヶ月で384日ほど、この閏月は3年に一度となります。
新暦は地球の公転を基準にしていて、地球から見たときは太陽が空を1周するように考
えることが出来ますが、太陽が見かけ上の通り道、黄道を1周すれば1年で、黄道1周は
365日と4分の1日ほどなので、4年に一度2月29日の閏日をいれます。
この差によって新暦から見れば旧暦の正月が毎年変わることになり、計算すると19年周
期で同じサイクルで繰り返すことになるとのこと、又、旧暦の最初の基点は新暦の2月4日
の立春だそうです。
このような理由で、旧暦の正月は毎年違う日になりますが、以前のレポートで日本が18
72年に新暦に以降した理由を書いた事が有りますが、現在新暦を旧暦に戻すことで、一
時的にかなりの経済効果が出るかもしれないとは、誰も考えないですよね・・・。
2011年12月10日
車田 修