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アドペックグループの活動状況報告並びに、住宅関連情報を発信させて頂きます。
内容
(1)中国航空機国内線事情
(2)住宅関連情報
住宅・建材・家具・不動産等についての公開記事を中心に1ヶ月分をリストア
ップ し
て発信します。
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・・・・・(1)中国情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
中国レポート
中国航空機国内線事情
今年は7月中旬ごろから日本(名古屋)も猛暑日が目立ち、8月に入って最高温度が35
℃以上の気温が続く状態ですが、先日上海が39℃の時にたまたま出張に行き、体温以上
の気温では風が吹いても熱風として感じられる体験をしてきました。
今回は中国の国内線航空機事情のレポートですが、2013年7月に米航空情報サイト
Flight Statsが発表した6月のフライト及び空港の定刻発着の報告書によると、世界で最
も遅延率の高い空港は北京首都国際空港だそうです。 同報告書は世界の主要運行路
線及び35の主要空港を対象としているのですが、北京首都国際空港の定刻出発率はわず
か18.3%で最下位となっており、それに次ぐ空港が上海浦東国際空港だそうです。
日本の羽田空港は95%、成田空港は86%で、世界の1位と2位を独占しています。
中国の他の空港でも同じような遅延は慢性化しており、7月10日には上海空港で遅延
に怒った乗客が航空会社のカウンタ-で女性スタッフをボコボコニ殴った映像がニュースで流れ
ていましたが、他の空港でも暴動直前まで行くケースが後を絶たないようです。
私の今回の上海への出張も深セン空港から上海浦東空港まで行き、1泊して深セン空港
まで戻るスケジュールでしたが、行きの便は航空機に乗るのに40分の遅れで、まあ中国国内
線の常識範囲でしたが、帰りの便は航空機に乗るまでに2時間遅れ、しかも搭乗ゲートを2回
変更、搭乗してから離陸までにさらに1時間遅れで結局3時間以上の遅れとなりました。
このような3時間以上の遅延は、一般的には機材の故障とか天候の不順とか特別な状況な
のだと考えて仕方ないと思うのですが、中国の国内便に限ってはそれほど珍しいことでもなく、
この3年位の間に中国の国内線を20回位利用していますが、定刻から30分遅れ位で離陸
したのは4回、1時間から2時間遅れが12回、3時間以上が4回位と、定刻離陸率は私の場
合で20%以下となり上記の報告と似たような比率になります。
又、最近特に気になる遅延現象として、航空機に搭乗するまではほぼ定刻なのですが、ゲ
ートを離れて滑走路に向かう途中でなぜか止まって1時間以上放置される状態が多く、その間
アナウンス等は1時間以内であればほとんど無く、それ以上の遅延になると着陸地区の天候が
悪いと機長からの報告だとか(実際にはインターネットで調べると快晴)、管制塔からの離陸許
可待ちだとか、そうであればなぜゲートから離れたのか・・・・・・??
まあ、機体の調子が良くなくても飛んでしまえ、よりはましかも知れませんが、今の中国の空港
では便数が異常に増え続けている現象に比べて、空港施設規模が追い付かない事が多くの
原因であると思われます。 北京・上海・広州等は空港の規模も大きく、搭乗手続き後のチェ
ックゲートの混雑も広州空港が結構混んでいる以外は、あまり気になった事がないのですが、
地方空港の増設が遅れている事が最大の原因のようです。
広東省の空港は他の地域に比べて、大規模空港の数が多く在り、精一機械が在る中山市
からは高速道路(自家用車か定期バス)・高速鉄道・地下鉄・高速フェリー等を使って、1時間
30分以内で行ける空港としては、広州国際空港(バスで1時間30分・高速鉄道と地下鉄で
1時間20分)・深セン国際空港(高速バスで1時間15分)・珠海空港(車で1時間)・香港国
際空港(高速フェリーで1時間10分)・マカオ国際空港(車とタクシーで1時間30分+通関)と
5か所もあり、結構中国の地方への出張は便利です。
この広州デルタ地区は将来、香港マカオと一体化した経済特別区とする計画もあり、現在マ
カオ(珠海)と香港空港を橋で繋ぐ工事が始まっており、現在海の中にずらりと橋の支柱を作って
いるのを珠海から香港国際空港に行くフェリーの中から見る事が出来ます。 これが開通すれば
通関がどのような形で行われるかに寄りますが、それを除けば中山市から車で香港国際空港ま
で1時間30分あれば行けるようになります。
又、中山市の精一機械の在る地区から海底トンネルを通って深セン空港までの高速道路の
建設も同じように進んでおり、中山市側も深セン空港近くも地上で見える範囲においては、ほぼ
80%位完成している状態になっていて、来年には開通するのではないかと思います。これも開
通すれば精一機械から深セン空港までは30分程度で行ける事になり、これに合わせて深セン
空港の新ターミナルビルの建設が進んでおり、滑走路の拡張工事はほぼ終わっている状態で、
広州空港と並んで広州デルタ地区の中心の空港になると思います。
四川省や湖南省その他の地方都市においても新空港の建設が始まっており、それらが完成し
ていく事で中国の航空機に遅延問題も解決する方向に進んでいく事と思います。 経済の急
激な発展に伴い中国国内における人の移動パターンが、春節等の大移動の時期が大変だと言
われていた7年くらい前とは様相が変わってきており、この間に高速鉄道の建設が急速に行われ、
人の移動手段も価格面から在来鉄道一辺倒だった時期から、高速道路を使うようになり、高
速鉄道と航空機での移動が一般化してきた事と、経済の発展と伴に日常的に人の移動が多く
なった事から、急速に航空機の便数も増えて各空港の設備が追い付かなくなっている事が最
大の遅延現象の原因だと考えられます。
このように日本でも同じような経験をしていますが、中国における人の移動パターンの変化に関
しては、人の数の違いと移動距離の違いが大きく、しかもそれが急速に進んできた事に問題があ
ると思われます。 中国において高速鉄道の事故が発生した事やその原因を考えると、私たちは
今後航空機の事故が無理な増便や整備ミス等により起きないように願う事しかできませんが・・・
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2013年08月10日
車田 修
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