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■■□ アドペックレポート/住宅&関連市場情報
□□★ <2024年5月号> No.0229
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(株)アドペックは、日本を代表する木工機械メーカー数社などが出資、木質系・窯業系建
材の加工・塗装設備のライン設計から施工管理・試運転立ち上げまでのエンジニアリング
を専門に行う企業です。詳細はホームページをご参照下さい。
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アドペックグループの活動状況報告並びに、住宅関連情報を発信させて頂きます。
内容
(1)ベトナム経済状況
(2)住宅関連情報 今月の住宅関連情報へのリンク
住宅・建材・家具・不動産等についての公開記事を中心に1ヶ月分をリストア ップ し
て発信します。
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中国レポート
ベトナム経済状況
日本の今年4月の気温は、平年に比べて全国的に3℃位上昇しています。 この各地
での季節外れの暑さとなった原因は、エルニーニョ現象の影響などで暖かい空気に覆われや
すくなったことのようですが、気象庁が統計を取り始めてからの120年余りの中で最も高くな
りました。 5月に入っても若干高い気温が続いていますが、朝と昼過ぎの温度差が大きく、
着る服に迷ってしまいます。 今年の夏の気象予報では、梅雨が長引くが夏は昨年を上回
る猛暑となると言われています。
今回はベトナムの経済状況に関して、現地で感じたことも含めて報告したいと思います。
ベトナム経済はコロナ禍からの回復後、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済活動の
停滞やサプライチェーンの混乱を受け、2020年の実質 GDP 成長率は前年比+2.9%、
2021
年は同+2.6%と伸び悩んだものの、マイナスの成長率となった近隣諸国ASEANの
中で、唯一プラス成長となっています。 2022
年には海外観光客の本格的な受け入れ再
開など GDP の
40%を占めるサービス業が成長を牽引し、通年の実質 GDP 成長率は
同+8.0%と 25
年ぶりの高成長となりました。
しかし、2022
年後半以降、スマートフォン等の需要低迷や中国のゼロコロナ終了後の
景気回復の遅れから輸出が低迷し、ベトナム経済は GDP の 25%を占める製造業を中
心に成長率が鈍化しました。 加えて、不動産ディベロッパーによる不正社債取引を発端に
した政府の規制強化に伴い、不動産や建設業界の不振に繋がった関係から、2023年の
GDP成長率は、ベトナム政府が設定した6.0~6.5%に対して5.05%となっています。
2024年のベトナムの経済成長率に関して、国会で決議された成長率目標は6.0%~
6.5%としていますが、世界銀行は、ベトナムのGDPは2024年が5.5%の成長率で、2025
年の成長率は6.0%と予測しています。
ベトナムは輸出志向型工業化のもと、外需主導
で高い経済成長率を維持してきたことから、2023年は最大輸出相手国である米国向けの
輸出が、半導体不足等により落ち込んだことが、成長率が下がった原因と言われています。
ベトナムはスマートフォンを中心とした製造・輸出が、経済の動向を左右すると言われてい
ますが、人口増加が進んでおり、将来的には日本並みの国内需要が見込まれることになり、
内需も今後のベトナムの経済発展を支えていく事になると思います。 又国内外からの観光
客の増加も著しく伸びを見せているようです。
ベトナムは製造業がGDPの25%以上を稼ぎ出しており、主に海外からの投資による工場
進出がベースになっています。 日経企業も2,000社以上進出していると言われており、その
うち製造業が60%程度となっています。
ベトナムの製造業は現状加工貿易が中心となって
おり、スマートフォンやパソコン等の電子部品やそれらの製造機械が中心となっています。
部品の輸入先の上位は中国、韓国、台湾の3カ国で、 2022年1~9月のベトナムの
部品輸入額全体の約75%を占めています。
中国は米中貿易摩擦の影響が大きくなった
2018年から2019年にかけて韓国を抜き、輸入先1位となっています。米国の中国からの
輸入品に関する追加関税を逃れる為に、部品を中国からベトナムに送って完成品にして輸
出する構図が見えていましたが、現状ではベトナム国内での製造比率に対する規制がかか
っています。
米中貿易摩擦における対中追加関税の影響で、多くの商品がそれを逃れようと中国か
らベトナム製造に切り替えする動きが、この数年加速してきてベトナムの経済成長に大きな
影響を与えていると思います。 しかし、このような急激な工業化は、それらの商品や部品を
製造する設備機械や製造ノウハウ等も、まるまる中国・韓国・台湾・日本等から輸入され
ることになり、ベトナム国内企業の育成になかなかつながっていない状況になっていると思い
ます。
中国の場合は基礎的な工業化がある程度できているところに、家具・繊維・衣服・家
電・自動車等を数段階の方法で外資を呼び込み、最終的に中国国内企を巻き込んだ急
激な成長と内需拡大を達成しましたが、ベトナムの現状は中国のその時代とは違って、ハイ
テク製品の電子部品等の製造企業が多く進出してきている関係から、基礎的な機械設備
や製造設備のベトナム企業の育成が遅れてしまっているような気がしています。 中国からの
安価な建材・住宅設備・家電・機械設備等が大量に販売されるようになっています。
工業の製造業に関しては、外資系以外の生活必需品や住宅設備部品・建材等のベト
ナム現地企業が育ってくるにはもう少し時間がかかるのかもしれませんが。 ベトナムの人口
は現在9,900万人を超えており、近年は年間で0.9~1.0%程度増えており、今年中に1億
人を超えるかもしれません。 人工ピラミッドから見ても、15歳~65歳の労働年齢人口は
68%、若年層である15歳~35歳の人口は35%と、最も経済成長に適した形となっていま
す。 何ともうらやましい事で、まだまだ20年くらいは経済成長を維持できる形になっていると
思います。 経済が順調に多くの産業に渡って伸びていけば、日本以上の内需が将来期待
できると思います。
私どももベトナムハノイ近郊に協力会社がありますが、彼らのベトナム国内及びアセアン
地域への機械販売も、中国からの安価な機械の流入が現時点では障害となっているよう
です。 ベトナムの基礎的な機械製造が成長して軌道に乗るにはもう少し時間がかかるかも
しれません。
2024年05月10日
車田 修
(2)住宅関連情報
2024年4月
目次
1.住宅関連
2.リフォーム関連
3.住宅ローン関連
4.建材・住設・家具・合板・木材関連
5.建築・不動産関連
6.塗料・素材関連
7.環境関連
8.アジア関連
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