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     アドペックレポート/住宅&関連市場情報
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                  <2019年6月号>     No.0170

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(株)アドペックは、日本を代表する木工機械メーカー数社などが出資、木質系・窯業系建

材の加工・塗装設備のライン設計から施工管理・試運転立ち上げまでのエンジニアリング

を専門に行う企業です。詳細はホームページをご参照下さい。

 

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アドペックグループの活動状況報告並びに、住宅関連情報を発信させて頂きます。
内容

(1米中貿易戦争と中国の内需向け製造業の将来

 

 

(2)住宅関連情報  
  住宅・建材・家具・不動産等についての公開記事を中心に1ヶ月分をリストア ップ し

    て発信します。

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・・・・・(1)中国情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

中国レポート

 

米中貿易戦争と中国の内需向け製造業の将来

 

日本列島は5月中旬から全国的に30℃を超える真夏日が続き、しかも朝晩と日中の

気温差は20℃近くある異常な状態になっていましたが、下旬から6月に入って少し落ち着

いてきました。そろそろ梅雨の季節となりますので、気温があまり下がらければ蒸し暑い状態

に入っていくことになります。中国広東省も現在梅雨らしい状況が続いており、気温は30℃

前後で湿度の高い状態となっていますが、6月半ばごろには35℃前後の真夏の様相とな

り、これが10月末頃まで続く事になります。

 

米国のトランプ政権は5月10日から、中国からの輸入品の内、第3弾の追加関税(輸

入品2000億ドル相当)に対する税率を10%から25%にあげました。続いて第4弾の追

加関税として、3000億ドル規模も検討されており、これが実施されればレアアースや医薬

品を除いて、パソコンやスマホを含めた中国からの輸入品のほぼすべてに追加関税がかかる

事になります。

 

この追加関税の発表に続いて安全保障上の脅威と見なしてきた、中国通信機器大手

のファーウエイを輸出管理規則に基づく禁輸処置対象とし、アメリカ企業はファーウエイとの

取引が禁止され、日本を含む26の国・地域にある68の関連企業も輸出規制の対象とさ

れました。世界で最大のシェアーを持つドローンメーカーのDJIも中国政府にデーターが渡る

可能性があるとして、中国製ドローンの購入に対して注意喚起が行われており、貿易戦争

の方向が追加関税にプラスして個別の中国企業に対する制裁攻撃が始まったようです。

 

 客観的にみるとアメリカは中国をつぶしにかかっているとしか思えませんが、経済的な制裁

から何を得ようとしているのか、政治的なイデオロギーの問題なのかとも思えるのですが、中

国の政治体制が簡単に変わる可能性は少なく、長い目で変革を望むにしては急速すぎる

攻撃のような気もします。

 

 当然中国も反撃をすることになりますが、中国が国内経済の安定を維持できるかどうか

不透明になってきているのは確かです。中国政府としては、内需拡大により一般庶民の経

済生活に関してある程度安定させ、地方都市に関してはまだまだ経済成長を続ける方向

で、低所得層の所得水準を中間層まで上げる方向に力を入れる事になるでしょう。 

 

 中国が急速な経済成長を遂げたのは、中国共産党一党独裁制度だから可能だったとさ

れていますが、他の民主制度の東南アジア地区の国家も、問題を抱えながらも急速な経

済成長を続けており、現中国政府だから成し得たかどうかは疑問の残るところです。現在の

中国においては、情報統制や民主化運動に対する締め付けが厳しくなっており、経済成長

の持続と安定成長への移行が上手くできず、アメリカからの経済制裁の影響や、日本及び

欧州や東南アジア諸国との良好な関係が崩れ始めれば、国内経済の不安定性から現政

治体制の方向変革が早まる可能性も考えられます。

 

現時点においては、中国はますます内需指導で経済の安定を図る方向となっており、中

国の住宅資材に関する内需向けの設備投資は、増加傾向となっています。現状において

中国の建材業界は、内装建材や外装建材の素材や加工・装飾形状が新しい方法に変

わっていく段階にあり、政治・経済が安定していれば設備投資はこれからもある程度続くと

予想していますが、今後これまでと同等の進捗が得られるかどうかは不透明であり、米中貿

易戦争の影響は確実に中国の内需にも大きな影響を及ぼしてくることは間違いないと思い

ます。

 

 将来展望としては、中国での内需が低迷する可能性もあり、日本国内におけるこの業界

の将来性に関しても明るい見通しがあるわけでもない状況において、我々の今後の事業展

開に関しても新たな方向性を見つける時期になっているのではないかと考えています。

 

 今後の10年から20年後の展開を考えると、今から方向性を決め具体的に実行していか

なければならず、将来の需要が継続する地域とその地域に対する供給コストに合致する製

造拠点を探さなければなりません。単純に考えれば住宅の需要から東南アジアとインド地

区に将来、大きな需要が期待できるとして、生産拠点に関して日本・中国以外で増やすと

すれば、東南アジアのどの国なのかという事になますが、あまりにも中国を巻き込んだ世界経

済の展開が早すぎて、読み切れないというのが正直なところです。

 

 中国においては所得水準が上がってきており、輸出における製造コスト面でのメリットが薄

くなってきているのは確かです。しかし内需においては、設備投資が継続する可能性もあり、

当面中国の内需に対応していく必要がありますが、将来展望という観点からは、中国国内

におけるコスト面での競争も激化してきているのも現実で、中国以外でのコストの安い製造

拠点を増や事に関して、具体化する段階になっているのかもしれません。

 

2019年06月10日

車田 修

 

 

 

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・・・・・(2)住宅関連情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2019年5月

目次
1.住宅関連

2.リフォーム関連
3.住宅ローン関連
4.建材・住設・家具・合板・木材関連
5.建築・不動産関連
6.塗料・素材関連
7.環境関連
8.アジア関連

尚、上記内容を詳しく情報が知りたい方は、ご連絡下さい。

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