中国レポート
謹賀新年・2015年新年のご挨拶
皆様、明けましておめでとうございます。
今年の元旦と2日、名古屋では雪が舞う寒い天気でのスタートになり、27日から5日まで
の10日間の休暇も諸々の事情からのんびりとは過ごせませんでしたが、今年も気持ちを引
き締め健康で1年間を有意義に過ごせる事を願って、近所の神社に初詣に行ってきました。
この小さな神社においても毎年1月1日の午前中はお参りの列を作っているのですが、
今年はなぜか人もまばらで、列もなく閑散とした雰囲気で、昨夜からの少しみぞれ交じりの
雨のせいかもしれませんが、世の中の景気が良い時は神様にお礼を報告、逆に悪い時に
は神頼みでお参りに来る人も多いのでしょうが、これは現在の中途半端な経済状態を現し
ているのかなと思うのも、思い過ごしでしょうか。
中国中山市では現在日中15℃以上あるようで、1月~2月にかけて日本向け海外向
けの設備の試運転が続くこともあり、寒さを逃れる口実を作って早々に出かける予定でいま
すが、近年では中山市においても日中で10℃を切る気温が続くこともあり、高湿度の影響
からか体感ではかなり冷えて感じる事から、10年前にはあまり普及していなかった暖房設
備もホテルやレストランでは一般的になってきています。 一般家庭の空調も冷暖兼用が
普通に販売されるようになってきている様で、異常気象の影響が出ているのかどうかは解り
ませんが、広東省においては確実に冬季の気温は下がってきているように感じます。
精一機械も創立から10年を経て、今年7月には11年目に入りますが、昨年後半から計
画を進めている、管理面の強化に伴う組織編成においてもある程度の具体的な構想が進
められてきており、今年3月春節明けには新組織でのスタートができるように、準備を進めて
おります。
当初中国での精一機械の経営においては、中国の現状が日本とは大きく違う点が多く、
たとえば製造原価に占める人件費比率が低い事から来る、原価管理や工程管理の目的
が絞りきれない事や、工場作業者や技術者の定着率が悪いことから、技術流出問題を恐
れて教育や組織的な技術継承を確立できない事や、大学卒業者と中高卒業者の賃金
格差からくる、理解できないプライド感、経営者と従業員との大きな権限格差、賃金形態
の税金対策における複雑さ、比率が大きすぎる増値税(17%)、通関や関税の問題等が
あり、日本側から基本技術を提供して、基本的に中国サイドに中国国内販売と経営を任
せた方向でスタートしました。
この10年間で、中国国内においての経済状況は大きく変わってきており、特に最近の4
年間の賃金の急上昇や、地方都市の工業化における出稼ぎ労働者の減少による人手
不足現象、設備機械に関してもより安い金額の物を求め、なんでも作れば売れる時代か
ら、徐々に高品質で長寿命の物が求められる時代になり、省力化設備にも目を向けられ
るようになってきましたが、一方、経済状況も高度成長から安定成長に移行しており、
政府主導による急激な金融引き締め策や緩和策が行われるたびに、設備投資状況は
大きく変化する事になり、国内受注状況の不安定さも顕著に表れるようになってきています。
当然の事のように、精一機械においても国内受注量の大きな変動と日本からの受注と海
外販売でのバランスがうまく取れればいいのですが、能力以上の受注状況になったり、急激
な受注量の減少から、経営のかじ取り方法も今までと同じ方法では先行き難しい事になる
と予想され、経営基盤の強化を早急に行なう必要があると判断されています。
幸いにも、精一機械ではこれまでに塗装機械・乾燥機等の基本技術や省力化に対する
技術が日本サイドから多く提供されており、それらの省力化設備を合わせた建材・家具・向
けの塗装設備の販売が増えてきています。又、新しくイタリアの電子点灯UV装置の装置
組み込みも最終テストが終わり、日本への販売を含めて進めています。
今後も中国国内における販売は多少の凹凸はあるにせよまだまだ継続できると考えてい
ますが、ますます管理面の強化による品質の安定と、凡ミス撲滅や製造効率の追求による
利益率の上昇、技術伝承が今後の精一機械の成長のポイントになると考え、昨年からの
管理強化構想をスタートさせる年として、一歩一歩前進させていきますので、今後とも皆
様のご支援よろしくお願いいたします。
2015年01月10日
車田 修
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