アドペックグループの活動状況報告並びに、住宅関連情報を発信させて頂きます。
内容

(2）住宅関連情報
　　住宅・建材・家具・不動産等についての公開記事を中心に１ヶ月分をリストア ップ し

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中国レポート

 

中国経済の微妙な動き

 

　１２月に入り一ヶ月足らずで今年も終わることになりますが、季節も冬らしくなった日本に

比べ、広東省では未だ日中２０℃以上の気温が続いています。

　過ごしやすさから言えば、暖房も朝早く以外は必要なく過ごしやすい状況なのですが、

ここ中山市においてもＰＭ２．５の情報が毎日ネット上に載ってきており、時々劣悪状況で

「老人子供は外出しないで下さい」「外部での運動は控えて下さい」などの警告が報じられ

ています。

 

　北京・上海・南京当たりは冬場に入って最悪な状況になって来ているようで、数値的に

はここ中山市の劣悪状態時の３倍以上の数値が連日報じられていますので、今後人々の

大移動なんかが起こる可能性まで考えてしまう状況です。

　現実に小さい子供が居る家庭では、暖かい地方で空気が少しでもきれいなところに、子

供と母親だけでも冬季は親戚や知人を頼って避難している事も在るようで、北京で健康の

ために毎日朝早く起きてジョギングしていた人が、３年続けたら肺ガンにかかってしまって亡く

なったなんて言う、ブラックジョークがネット上に現れるこのごろの中国です。

 

　このような状況において政府が具体的な効果のある手を打ち出せない状況下で、ネット

上では政府批判と思われる情報がより多くなっているようですが、今回も少しだけおもしろい

話を紹介します。

 

「ある地方政府の市長が拉致された報道がながされ、テレビの報道キャスターが市民にインタ

ビューしています。」

キャスター ：市長が拉致されたのは知っているとおもいますが、犯人側は身代金を要求して

　　　　　　　おり、その身代金を渡さないと市長にガソリンを浴びせて焼き殺すと言っています。

　　　　　　　今、市政府は多くの人に寄付するように呼びかけていますが、あなたは寄付しま

　　　　　　　すか？

市民　　　 ：もちろん喜んで寄付させて頂きます。

キャスター  ：どのくらい寄付する予定ですか？

市民　　　 ：１リットル・・・・・・！

 

　今回は、精一機械が在る広東省南朗地区の経済に関する微妙な話なのですが、その

南朗の中心地区に唯一在った準国際ホテルが閉鎖されましたが、ここは精一機械を建設

する少し前（たぶん１０年位）に建設され、この地区としては当時唯一の近代的な建物で、

何となく安心して食事等ができる場所として、当時は日本から出張で来た人たちにも利

用してもらったりしたホテルでした。

　周辺に良いレストランも無い関係から最近は中山市の中心のホテルを利用してもらうよう

になって来ていましたが、昼食等には最近でも良く利用していたところで、数年前に経営者

が別のところに変わった経緯があり、今回も閉鎖する予定が公表されていたようです。

　感覚的にはそこのホテルにおいては、最近宿泊客があまりいないような状況や、以前は頻

繁に行われていたレストランでの結婚式がここ数年は見かけないようになっており、昼食時に

満席な状況だった中華系レストランも、人がかなり減ったような状況が続いていたような気が

します。

 

　同じ地区に大型レストランが開業した影響も在ると思いますが、その新しいレストランができ

る前から客足が確実に減っているような気がしていました。

　もう一つ豆乳を中心にした中華系の軽食を出す中規模のレストランが１年前にオープンし

て、値段が手頃な事やチェーン店であることから、一応安心できると考えられる事や、食事時

間が短くてすむ事から、最近よく昼食に利用していた店も突然閉店になってしまいました。

　ここも開店当初は結構にぎわっていましたが、最近は昼食時においても人がまばらになって

いました。このような外食店が１年足らずで閉鎖される事が中国でも起こってきている事に一

種の驚きを感じました。

 

　この地区において、競争に負けて撤退したのか、中国の経済の後退が大きく影響している

のかは解りませんが、ここ南朗市区は中山市の中心地区から３０ｋｍ位離れた、車で約４０

分位の地域で、市の中心部に比べて住民の工場労働者の比率が高い事や、軽工業を中

心とした工業団地も一次の景気の良い時に比べて、活気が無いような気配がしてきている

事も影響しているのかもしれません。

 

　昼食時や夕食時の、中山市の中心部においても以前のような、予約しておかないと入れ

ない状況がかなり少なくなって来ているような気がしており、レストランの数が増えてきている

事も考えられますが、やはり以前の高度成長時期に比べて人々のお金の使い方が変わって

きているのかとも考えられます。

 

　労働者の賃金がここ数年の間に急激に上昇して、中国メーカーの製造コストも上がり、競

争力の低下が起こってきていると言われる反面、中国の人々の暮らしはより豊かな方向にな

って来ていると考えるのが一般的ですが、現実には管理職以上の人々の所得はあまり増え

ておらず賃金格差が少し縮まった程度の影響にとどまっていると考えた方が正解だと思います。

　食料品や衣料品の物価も急激に上昇しており、以前から高いと言われている住居費も合

わせて、人々の暮らしが数年前に比べて豊かになっていると考えるのは間違っているのでは

ないかと思っていましたが、今回の南朗地区のホテルの閉鎖やレストラン等の外食の状況を

見ると、微妙に中国の経済状況が一般市民の生活スタイルに変化を起こさせてきているの

ではないかと思います。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０１３年１２月１０日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　車田　修

 

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