第十届中国国際地面材料及舗装技術展覧会
DOMOTEC asia/CHINAFLOOR
2008
3月11日~13日の3日間、上海の浦東にある中国上海市・上海新国際展覧中心
にて、第十届中国国際地面材料及舗装技術展覧会が開催されました。
精一機械有限公司も昨年に続き出展しましたので、今回はその時の印象を中心にレ
ポートしたいと思います。
上海新国際展覧会場の展示用の建物が、昨年に比べて増設され、ちょうど2倍の面
積を使っての展覧会となっていました。昨年に比べて、木質系の床板メーカーの出展がか
なり増えているような印象を受けましたが、MDF低圧メラミン系の床板メーカーを含めて1
500社近くが出展しているとの事です。
機械メーカーの方は、塗装設備とサンダー・テノーナー関係が中心で、端辺のワックス塗
布設備が4社ほど出展されていたのが印象的でしたが、昨年とは少し違った印象を受け
ました。
出展メーカー数も減っているのではないかと思われ、塗装設備・加工設備に関しても売
れているメーカーが限定されつつあるのかもしれません。
中国における床板メーカーは、まだ増えていく傾向にあるようですが、中国の市場だけで
消費される生産量をはるかに超えているのは間違い無く、輸出産業としての位置づけを
確実にしてきているような印象を受けました。
木質系の床板に関しても、材質・デザイン的にも多種多様で、日本の画一的な床板と
は違う商品がが、多く展示されておりましたが、時間の都合で詳細なところまで見て回る
ことができなかったのが残念です。
次回は少し計画的に時間を作って、見てみたいと考えておりますが、中国国内向けだけ
ではなく、アメリカ・ヨーロッパ向けの商品がかなりあるようで、いずれ日本も主要輸出先の
ターゲットにされてもおかしくないと思われます。
加工機械・塗装設備等のレベルもかなり高いレベルになってきており、塗料に関しても世
界中から技術が集まってきている関係から、品質レベルは決して低くないと考えられます。
ドイツのKLEIBERITのホットコーティングシステム(ホットメルト塗料)も設備とあわせて出
展されておりましたが、木質複合床板の構成及び表面処理の新技術が進んでいる日本
のメーカーが、このような展示会で堂々と世界のトップとして新技術を発表できる環境を早
急に整備される事を望むのは、難しいのでしょうか・・・・・・。
来年は、まったく違う表面処理技術や新素材技術が紹介される可能性も出始めている
ような気がしました。
精一機械は、昨年とほぼ同じ展示内容でしたが、今回の反省点としては、機械のデザ
インがヨーロッパメーカーやヨーロッパメーカーの機械をベースに開発した(まねした)中国メー
カーの機械に対して、優れているとは言えない事で、実際の機構面・性能面は優れてい
て、実用面では操作性・メンテナンス性を考えた場合これがベストと言う考え方もあるので
すが、見た目の第一印象が良くなければ中国の市場では通用しないとの意見も多く聞か
れるようになってきています。
昨年はそれほどこの印象を受けなかったのに、と思いながら他の展示機械を見ると、今年
は少しヨーロッパ機械メーカーの展示が増えているのと、中国・台湾メーカーの機械のデザイ
ンも良くなってきていると言うより、デザインの悪いメーカーの出展が少なくなった事が原因の
ような気がします。
日本のこれらの機械の設計ベースは、客先からの要望と、日本の中小機械メーカーが手
に入れられる素材(鋼材等)・部品・加工機械を基に、世界一高い人件費を背景に完成
されてきたものであり、ヨーロッパや中国とは異なる環境下で育ったもので、これらの考え方
もそろそろグローバル的な考え方で対応していかなければならないと思っています。
精一機械も、中国国内の大手からの塗装ラインの受注や引き合いが増えてきてお
り、この先さらに伸ばす為には、機械のデザインとコスト低減がますます重要な位置付
けとなると考えています。
2008年04月10日
車田 修